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議会報告

2014年6月議会

6月議会を終えて

2014年7月4日 日本共産党福岡市議団

福岡市の6月議会は6月30日閉会しました。日本共産党は市民の願いに背を向けて財界奉仕に暴走する高島市政を厳しく追及しました。高島市長が提案した議案のうち、日本共産党は、人工島の土地を大幅な赤字で売る議案、増税された消費税を地方財源に定着させ、軽自動車税の増税を市民に押し付ける市税条例改定、一般会計補正予算案の3件に反対しました。


JR九州をボロ儲けさせる賃借入居方式の科学館整備で、子どもの文化施設をなくすのか

一般会計補正予算案は六本松九大跡地に整備される「青少年科学館」の債務負担行為が盛り込まれました。市の計画は、JR九州が建設する商業ビル(敷地1万㎡)の一部に科学館が入居するもので、その30年間分の賃借料約95億円を市が負担します。わが党は、①市がJR九州に支払う賃料が相場と比べて異常に高く、まともな説明もなく、民間企業に至れり尽くせり、②市民や子どもたちが切望している劇場型文化ホールが作られず、福岡市から子どもの文化の拠点施設が無くなること、の2点を批判するとともに、民間入居方式ではなく劇場型文化ホールを備えた少年科学文化会館を単独で整備するという対案を示して要求しました(宮本秀国議員の議案質疑、熊谷敦子議員の反対討論)。

他会派の一部議員が疑問や見直しの声をあげたものの、自民、公明、みらい、市民ク(民主系)と社民の一部議員、維新の賛成で可決されました。市民の願いに冷たく背を向けた市長と推進勢力の暴挙は断じて許されません。


待機児問題で「選挙公報は公約ではない」と、とんでもない市長答弁

安倍政権の集団的自衛権行使容認の閣議決定について高島市長の考えをただしましたが「国の専管事項。動向を見守りたい」と答弁、原発再稼働中止を判断した画期的な福井地裁判決についても「係争中であり、推移を見守る」などと、国に何一つモノを言わず、市民の安全を守る市長として無責任な態度に終始しました。

保育所待機児について、入所希望者に対して市が通園可能な認可園を紹介せずに「待機児ではない」とされた子がいることを追及しましたが、市当局はまともな資料を示さずに「そういう事実はない」と開き直りました。また、4年前の市長選挙の公報で高島市長が「未入所児童の解消」を公約していることを示して確認したところ、市長は答弁に窮した末に「選挙公報はイコール公約ではない」との非常識極まる答弁をしました(中山いくみ議員の一般質問)。引き続き追及していきます。


解雇自由化や法人税減税を提案している市の「特区」の企業奉仕ぶりを追及

「世界で最も企業活動しやすい国」を掲げる安倍政権の国家戦略特区に福岡市が「創業特区」として指定された問題で、①国が示した「雇用指針」は解雇指南書となっている、②「首切り自由」を持ち込む解雇の規制緩和を提案している、③家事・介護に外国人労働者を導入しようとしている、④効果も影響も何も根拠がないのに外国企業を誘致するためとして法人税減税を提案している、など追及しました。人材派遣会社のパソナ会長である竹中平蔵氏(国家戦略特区諮問会議メンバー)が高島市長の提案をもちあげて規制緩和をすすめようとしていることを示し、福岡市民が大企業・外国企業の利権あさりの犠牲にされる危険を警告しました。

また、中学3年までの医療費無料化の拡充と、市立幼稚園廃園計画の撤回を要求しました(綿貫英彦議員の一般質問)


意見書・決議と、他会派の動向について

日本共産党は集団的自衛権行使容認の閣議決定反対の意見書を提案しましたが、自民、公明、みらい、維新の反対で否決されました。わが党が提案した「子どもの医療費助成制度の実施を求める意見書」は全会一致で可決されました(星野美恵子議員が提案説明)。また、わが党と自民党とが共同提案し全会一致で可決された薬物乱用防止と脱法ハーブ撲滅の決議は、市議会として宣言するとともに、市長自身に強力な取り組みを求めるものです。

市長選まで半年となった6月議会で高島市長の2選出馬表明があると見られていましたが、表明できませんでした。「現職支持?もめる自民」「対立候補模索も」などと報道されました。この間、民主党は、無所属議員(みんなの党)を取り込んで「福岡市民クラブ」と改称し、会派名から「民主」が消えました。同会派は科学館関連議案の採決で賛否が分かれ、また集団的自衛権行使容認の閣議決定反対の意見書で一部議員が挙手しないなど混迷が続いています。維新は3人のうち1人が抜け出して、みらい福岡へ移籍し、2人会派になりました。社民の1人は科学館関連議案の採決で、議案審議した第2委員会では市長提案に賛成しておきながら、本会議ではまともな説明もせずに反対へと変更する(社民の他の2人は賛成)という前代未聞の失態を演じました。こうした「オール与党」勢力の右往左往は市民との深刻な矛盾の現れです。


中学3年まで医療費無料化をすすめる署名運動にがんばります

中学3年まで医療費無料化をすすめる請願署名運動が始まりました。入院費助成は20政令市のうち16市が中3まで実施している中、「(充実は)公約ではない」などと言って、最低のまま何もしない高島市長の無策ぶりは許せません。当然の要求に市民の共感が広がっています。日本共産党は、9月議会までに10万目標を掲げるこの運動の成功へ全力で取り組みながら、市民と力をあわせて、市民が主人公の市政の実現にむけて奮闘する決意です。


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