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議会報告

2021年12月議会

12月議会を終えて

2021年12月27日 日本共産党福岡市議団

髙島市政の開発優先行政の矛盾が問われた

福岡市の12月議会が開かれ、24日に閉会しました。

この議会は、髙島市長が進めている開発優先の行政が住民にもたらしているひずみが大きな問題として浮かび上がりました。


第一は、マンション紛争です。条例の抜け穴をかいくぐって、説明会を開かない、住民との日程調整も行わないまま一方的な説明会を行うなど、悪質な業者の目に余る行為が後を絶ちません。わが党は議案提案権を活用し、住民が求めた場合の説明会開催や、参加者全員の確認署名を付した議事録の提出などを義務付ける建築紛争予防条例の改正案を提案しました。本会議や委員会で活発な質疑が行われ、わが党の他にも緑とネットや無所属の議員が賛成しましたが、自民党・公明党などの反対多数で否決されました。この問題に取り組む住民団体も連日傍聴に訪れ、提案について議会後に感謝の言葉をいただきました。

第二は、過大規模校の問題です。髙島市政は学校用地も確保せずに区画整理を進め、既存の小・中学校は1000人、30クラスを超えるような超マンモス校となり、分離・新設も校区調整もできず、子どもたちにはグラウンド使用の制限や教室不足など大変な犠牲が押しつけられています。わが党は東区の千早小を視察し、それをもとに一般質問を行い、マンション開発を規制する条例の制定を提起しましたが、市長も教育長も背を向けました。

第三は、伊豆で土石流により多くの住民が犠牲になった盛土の問題です。西区今宿の山の中に業者が無許可で盛土をつくり、住民から不安の声が上がっていますが、業者はいまだに災害防止に必要な施設を造りません。わが党は業者に対策を取らせるとともに、土砂災害防止条例の改正を求めました。

引き続き、「ルールある経済社会」をめざして奮闘します。


市民の運動と結んで「事前確認」の無料支援を実現させる

国のコロナ対策として、子育て世帯に臨時給付金が給付されることになり、わが党は今月初めに開かれた臨時議会および今議会の議案質疑で一刻も早く子育て世帯に届けるよう市長に求めていましたが、市長は10万円を一括して現金で給付することを決めました。

同様に、事業復活支援金について、事業実態を調べる「事前確認」のために、少なくない中小業者が法外な負担を強いられていますが、わが党は市が負担をなくすよう迫り、「無料で支援する」という答弁を引き出しました。

また、コロナ対策として市が補助している全市版の商品券についても、換金するための手数料が高額で中小業者から不満が出ていましたが、わが党の質問により、市は関係団体との見直しの協議を行うと表明しました。


残りの任期1年となった髙島市政を検証し、3つの戦略転換を迫る

髙島市長の任期があと1年となる中で、わが党はこれまでの市政について検証しました。その中で、コロナ対応、気候危機打開、ジェンダー平等という3点について立場の違いを超えて市政として根本的な戦略を持つように提起しましたが、市長は明確な態度を打ち出しませんでした。

特に、コロナへの対応については、わが党の質問で、8月の第5波における保健所の平均残業時間が過労死ラインの80時間を超え、最高で221時間になったことが明らかになりました。第6波が心配される中で、保健所の体制強化と、いつでも誰でも無料で受けられる検査体制の充実などをわが党は求め、新自由主義的な自己責任押しつけを改めるよう迫りましたが、市長は応じず、髙島市政のままでは対応できないことが浮き彫りになりました。

このほか、わが党は、G7誘致をやめること、ヤングケアラーへの支援などを市長に迫りました。


3万の署名に応えて平和資料館の設置を提案

約3万の署名が議会に提出された平和資料館の設置についてもわが党は質問し、冷泉小(博多区)跡地への設置を提案しました。市は設置には言及しませんでしたが、引揚げ・空襲・被爆の歴史を後世に伝える意義については「重要な課題」という認識を示しました。さらに世論と運動を広げ、実現へ向けて力を合わせます。


緊急避妊薬を入手しやすくすることを求める意見書を提案

わが党は、性と生殖に関する健康と権利を求める立場から、緊急避妊薬を入手しやすくすることを国に求める意見書を提案しました。市民クラブ、緑とネット、無所属議員のほか、市長与党である令和会も賛成しましたが、自民党・公明党の反対で否決されました。ジェンダー平等に背を向ける姿勢は許されません。


*    *    *


総選挙で掲げた公約の実現に努力しつつ、憲法改悪阻止をはじめ岸田政権と正面から対決し、新しい日本と福岡市をつくるためのたたかいに全力をあげます。


事業復活支援金の「事前確認」無料支援を市が約束(2021年12月16日 倉元達朗市議の議案質疑)

「福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例」の改正案提案理由説明(2021年12月16日 松尾りつ子市議) 「福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例の一部を改正する条例案」とその審議の概要

過大規模校対策、盛土問題、G7サミット誘致問題についてただす(2021年12月17日 山口湧人市議の一般質問)

冷泉小跡地に平和資料館を、ヤングケアラーへの抜本的な支援策を求めるとともに、髙島市長の政治姿勢をただす(2021年12月20日 中山郁美市議の一般質問)

12月議会反対討論(一般会計補正予算案)(2021年12月23日 綿貫英彦市議)

12月議会反対討論(補正予算以外)(2021年12月24日 堀内徹夫市議)


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