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日本共産党福岡市議団の政策と活動

2013年10月29日

議会中にフィットネスクラブに行った
高島市長の議会軽視・無反省を厳しく糾弾する

日本共産党福岡市議団

(1)

高島市長が決算特別委員会開会中の10月16日午前、市内の高級ホテル内のフィットネスクラブに行き、プールとサウナを利用していた。

当日開かれていた決算特分科会は、高島市長が執行してきた2012年度の決算案について、各局ごとに細かく審査する、年間の中でも特別に重要な議会である。

地方自治法第121条は、「普通地方公共団体の長…は、議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない」と定め、福岡市議会委員会条例第20条は、審査又は調査のため、議長を経て、市長に対し説明のため出席を求めることを定めている。すなわち、市長は決算特分科会に出席を求められることがあり得るということであり、それに備えておくべきである。

決算諸議案の提出者は高島市長である。決算を審議するというのは、高島市長の市政運営そのものの是非を問うことである。分科会の後には総会における各会派による総括質疑も控え、最終日には採決もある。決算議案が不承認になることなどないと高を括っていたのであれば、あまりにも不誠実である。

特に、第4分科会はこの日、その数日前に発生した安部整形外科の火災について、初めての質疑が行われ、住宅都市局が説明・答弁していた。この火災については、13日の西日本新聞が、市消防局が2年半前に違法増築を把握したものの、住宅都市局と情報共有していなかったと報じるなど、行政の対応や連携不足が問題になっていた。さらに翌日に緊急の第4委員協議会を開いて消防局の説明を受けることが決まっていた。そのような時に、高島市長は16日まで火災現場の現地調査には行かずに、フィットネスクラブに行っていたのである。

「公務が入っていなかったから」「迷惑がかからないよう市内にいた」という言い訳は通らない。議員と職員が、市長提案の決算議案を真剣に審議し、また10名の死者を出し重大事案となった火災の問題点を議論している、まさにその時間に自分はプールとサウナでくつろぐという感覚こそ問題である。「議会があっていても自分には関係ない」という態度は、まさに議会軽視であり、言語道断である。公職にある者の道義的責任が厳しく問われるものである。


(2)

また、高島市長は「体調や体力維持のため時間を見つけて体を動かすように心がけている」などと開き直り、「市長は土日も多忙で、休みがない」などと擁護する意見もあるが、公開されているスケジュールを見る限り、とても「休みがない」とは言い難い。直前の土日である12日(土)は午前午後とも予定がなく、夜の行事出席だけであり、13日(日)は午前と夜に行事出席が入っていたが、午後は予定が入っていなかった。わが党は高島市長のこの間のスケジュールのすべてを明らかにするように要求したが、どのように「忙しい」のか、いまだ不明である。

言うまでもなく市長の健康維持は大切であり、適宜休暇を取るべきだということは当然のことである。しかしながら、時と場所を選ぶべきではないのか、ということが問われている。


(3)

さらに、組織のトップとして、今回のような行動が許されるのかという問題である。高島市長は、「自宅外禁酒令」で職員の私生活をも拘束し、最近では職場での極端なインターネット閲覧規制など、市職員を厳しく管理・統制してきた。もちろん職員による不正は許されないが、一方で、この間の人員削減による多忙化で現場に困難を押し付け、長期病気休職と精神疾患の増加を招いているなか、市長が職員の勤務時間中に堂々と「遊び」に行っていたというのでは、「綱紀粛正」の取り組みに水を差し、市職員の士気に著しい悪影響を及ぼすのは必至である。市政の責任者としての資質が厳しく問われるものである。


(4)

わが党市議団は、21日朝の決算特別委員会運営理事会で、事実確認と市長の説明を求めたが、自民党などが「必要ない」としたものの、市長室長に出席を求めて事実確認をするなど協議が続いた。結局、高島市長は、市民に開かれた場である総会での発言は拒否し、非公開である運営理事会の場で、「体力維持のため」、「今後、気をつけていきたい」などと述べただけで、謝罪しなかった。

これを受け、決算特別委員会委員長は「決算特別委員会中の市長の行動については、今後、誤解を招くことのないよう、理事会の総意として、強く要請しておく」と、市長に対して異例の注意を行い、各会派の了解のもと、事態は一応収束した。決算特別委員会総会は約6時間遅れとなり、多くの職員に深夜残業をさせることになった。

ところが、高島市長は、翌22日、自身のフェイスブックに、プールに入っている写真とともに、「市長の出席予定のない分科会開催日にジムに行ったと共産党から批判されました」「見出しだけ見ると、まるで出るべき会議をサボってたみたい。議会の出席予定もなく公務もない日だったのに」などの「反論」を投稿した。

この高島市長の態度と「反論」は、二重に許しがたい。

一つは、反省のかけらもない態度である。高島市長自身が運営理事会で「今後、気をつけていきたい」と発言したのは何だったのか。市長としての責任ある公式の発言である。にもかかわらず、翌日に、わざわざプールでの写真を掲載して反論するなど、議会を馬鹿にするにも程がある。高島市長は、自らの行動の何が問題だったのか、議会から何を正されたのか、何一つ理解せず、まともに向き合うこともなかったということである。議会ではその場しのぎの適当な言い訳をしておき、本音はネット上に書くなど、まさに議会を愚弄するもの、議会に対する挑戦である。

もう一つは、「共産党から批判された」と述べている点である。運営理事会で、わが党が問題提起したことに対し、他会派からも賛意が示されたばかりか、与党である自民党からも「議会中にフィットネスクラブに行ったのは問題だ」との趣旨の発言があった。そうした協議の結果、議会はこの問題を重要視したのである。だからこそ、全会派が合意して、運営理事会の総意として、運営理事会に高島市長を出席させ、説明を求め、さらに委員長が注意までしたのである。高島市長は、わが党だけが批判したように書いて自らの正当性を主張したかったのかもしれないが、これは姑息にも事実を歪曲したものである。


(5)

高島市長の議会軽視の態度は今回が初めてではない。

いま大問題となっている中央保育園移転についても、様々な疑問が浮上してきたにもかかわらず、高島市長は議会に対しまともな説明もせず、相変わらず判で押したような答弁をくり返し、結論を押し付けるだけの態度を取り続けている。こども病院の人工島移転、少年科学文化会館のホールをなくす問題、市立幼稚園の全廃計画、市民犠牲の行革プランなど、議会と市民を無視する高島市長に怒りと不信の声が高まっている。

今回、議会中にフィットネスクラブに行ったことが批判されているのは、こうした高島市長の3年間の市政そのものへの批判と一体のものであることを認識すべきである。


わが党市議団は、高島市長に対し断固糾弾するとともに、この間の自らの議会軽視の態度について公の場において謝罪するよう高島市長に強く要求するものである。


以上



申し入れ「議会中にフィットネスクラブに行った件などについての公開質問状」

高島市長が議会中にフィットネスクラブに行っていた件について公開質問状を提出


「議会中にフィットネスクラブに行った件などについての公開質問状」に対する高島市長の回答についての見解


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