しんぶん赤旗 2006年2月11日
耐震偽装 調査・体制強化を要求
福岡市で発覚した「サムシング」耐震強度偽装事件で、日本共産党福岡県委員会は10日、山崎広太郎・福岡市長に緊急申し入れをしました。これには宮本秀国団長ら党福岡市議団、山口りつ子県議と県・市議候補が参加。市から松井愛人建築局長が出席しました。
宮本団長は、今回の偽装物件はいずれも市が建築確認検査したものであり、偽装を見落とした責任は重大だとし、原因究明とすべての疑わしい物件の再計算調査と再発防止のための対策を求めました。山口県議も、福岡県は党県議団の要求で構造計算ソフトを4本購入し、プロジェクトチームをつくってのべ、市は国や県と協力して市民の不安解消の責任を果たすよう求めました。
これにたいし松井建築局長は「必要なところには、人員も配置し、全力で対応します。構造計算ソフトも1本導入し、新年度予算でさらに充実させます」と答えました。
申し入れは次の6点で。(1)「サムシング」に所属していた一級建築士の事務所の立ち入り調査と構造計算書の再計算(2)市が偽装を見落とした原因とその実態の公表、構造計算ができる専門職員の大幅増員(3)マンション管理組合などから計算図書の提出などの協力を求め、構造計算書調査費補助事業を無償でおこなう(4)日本ERIが確認検査した「サムシング」関連の建築物の調査(5)耐震強度不足による建築物の耐震改修の助成の制度化(6)国に財政措置と建築確認図書の保存期間の延長など建築基準法等の改正を要求する。
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