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2022年12月議会
12月議会を終えて
2022年12月21日 日本共産党福岡市議団
地下鉄延伸、学校給食無償化など髙島市長の４期目の政治姿勢をただす
12月議会は、市長選を受け４期目に入った高島宗一郎市長との最初の論戦の場となりました。
わが党は、市長選投票日直後に報道された地下鉄の福岡空港国際線までの延伸計画について市長にただしました。市は現在計画がないとしつつも、空港へのアクセス強化に「課題」があり、強化を求める「意見」があるとし、今後検討していくことを明らかにしました。過去の実績で計算した場合、博多駅から1200億円かかることもわが党の質問で明らかになりました。わが党は、外国からの観光客向けに10分の時間短縮のために莫大な税金をつぎ込む必要はないとして、ムダづかいをやめるように迫りました。
さらに「天神ビッグバン」で、市長は選挙中に「固定資産税収が３倍に」と宣伝していましたが、実は70棟建て替えるとされるビルのうちのほんの一部を過大に言いたてていたという事実が質問で明らかとなり、街壊しをやめるよう求めました。また、わが党は民間企業が東区でＩR・カジノ計画を発表したことを取り上げ、市長として明確に反対するよう求めましたが、市は「今後も誘致しない」と述べるにとどまりました。
他方で市長は「子育てしやすいまち」と選挙で公約しながら、学校給食の無償化、18歳までの医療費完全無料化については拒否し、市が責任をもって運行するコミュニティバスについても背を向けました。
この他にも、市の「市政信頼度調査」の欺瞞、選挙中は争点・具体的公約を明らかにしなかった問題、保健所の体制強化などをただし、市民の暮らしを応援する市政への転換を求めました。
物価高騰から市民を守る施策を――市のできる賃上げ、障害者施設支援
物価高騰が引き続き市民生活に重大な影響を与える中で、わが党は市民生活を守るための提案を行いました。
市ができる賃上げ策として、年収300万円以下が大半を占める非正規職員の賃上げを要求しました。質問の中で、学校司書は平均年収110万円、特別支援学校の介助員は156万円であることが判明し、その専門性・役割に比してあまりにも低い実態が浮き彫りになりましたが、市長・教育長は「適正な水準」などと驚くべき答弁を行いました。また、学校給食の調理員、市発注の公共工事の現場で働く人の賃金を、市が把握していない事実も暴露され、わが党は市発注の契約・工事での適正な賃金を確保する「公契約条例」を提起しました。
市は障害者・介護施設への物価高騰対策のための補正予算を提案しました。しかし、わが党の調査では市の給付は障害者施設の電気代高騰の１か月分にしかならない事実を突きつけるとともに、施設から集めたアンケートの声を紹介し、支援額の抜本的な拡充と補助制度の恒常化を求めました。
地域住民の願いの実現を提案
今議会では、わが党は地域住民の切実な願いの実現について提案しました。
南区にある弥永団地の建替え余剰地について、高齢者福祉施設、区役所機能のある出張所、児童館・中高生の居場所などでの活用を求めました。また、南区の地域交流センター整備がまったく進展していないことを、庁内会議の議事録などを使って追及し、体育館・図書館・多目的ホールなどを備えたセンターの整備を迫りました。
わが党は、南区の西花畑小・西高宮小が過大規模校になっている問題についても質問しました。グラウンドが狭い問題を解決するために、近隣の事業所の土地を購入するよう具体的に提案しました。あわせて、原因となっているマンション・宅地の乱開発を規制するよう市長に要求しましたが、市長は「規制をかけるのは困難」と後ろ向きの答弁に終始しました。子どもたちを開発優先の政治の犠牲にすることは許されません。
この他、中央区・南区・城南区の市営住宅の指定管理者に東急コミュニティーが選定される問題を取り上げ、同社が情報流出・漏洩の問題などを繰り返し起こしている事実を示し、営利企業まかせをやめ住宅供給公社に管理を戻すよう追及しました。
給食無償化、補聴器補助、コミュニティバスなど市民の願いをかかげた意見書・請願が出された
今議会にわが党は、物価高騰のもとで市民の暮らしを守るために、生活保護基準や最低賃金の緊急引上げを求める意見書をそれぞれ立案しました。いずれも自民党・公明党・令和会・市民クラブなどの反対で否決されました。
また、小中学校給食の無償化、加齢性難聴の補聴器購入補助、早良区南部のコミュニティバス導入などを求める住民からの請願が提出されました。わが党はいずれも紹介議員になりました。市民の願い実現に向け、これらの請願が採択されるよう全力でがんばります。
障害者施設への支援、コロナ第８波への対応、市営住宅の管理をただす
