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議会報告

2016年9月議会

9月議会を終えて

2016年9月21日 日本共産党福岡市議団

福岡市の9月議会が20日閉会しました。


住環境こわす「民泊」の規制緩和に反対

高島市長が提出した議案のうち、わが党は、住宅を活用した「民泊」の規制を緩和する条例改定に反対しました。倉元達朗議員は議案質疑で、まん延している違法民泊の実態調査を市が行っていないことを批判し、マンション内での住居と民泊との混在による住環境破壊やトラブル増加の問題、フロントの設置義務をなくすことによる問題、住宅街でも偽装ラブホテルを規制できない問題をただしましたが、市側は何の根拠もなく問題ないかのような無責任な答弁を繰り返しました。堀内徹夫議員は反対討論で、違法民泊の合法化であり、安全のためにコストをかけている旅館やホテルの営業を脅かすことを批判しました。

また、補正予算案については、人工島事業の破たん救済の税金投入のほか、那の津の学校給食センター跡地の貴重な公共用地を市民のために活用することなく、公募もせずに随意契約で大手の日清製粉に売却するためのセンター解体費や、「介護給付はずし」の制度改悪を進めるための経費が含まれていたため、わが党は反対しました。


一般質問は、中山いくみ、綿貫英彦、熊谷敦子の3議員が立ちました。中山議員は「平和のための戦争展」名義後援取り消し問題について、高島市長を厳しく追及しました。


九大箱崎跡地の土壌汚染対策・緑の保存を

綿貫議員は、九州大学箱崎キャンパス跡地の一部で深刻な土壌汚染が発覚した問題で、周辺市民への影響がないよう対策強化を求めるとともに、今後のまちづくり計画について中学校や公園など施設の配置を決めてしまう前に跡地全体の徹底した土壌調査と除染対策をすること、解体されようとしている貴重な近代建築物や、住民の憩いの場となっている森・樹木を残して活用することを提案しました。

また、市内小中学校の普通教室のエアコンを冬の暖房も使えるように改めること、特別教室にも設置することを要求しました。教育長の答弁の中で、夏については校長判断で必要な時に使用してよいことがはっきりし、暖房は「検討」にとどまりました。貝塚にある健康増進施設「タラソ福岡」について、利用者の声を無視した廃止方針の撤回を求めました。


引揚げ資料館の建設、学校で教えることを提案

熊谷議員は、引揚げ体験者が高齢になるなか、新たに市に対する署名活動を始めたことにふれ、国内最大規模の139万人が帰国してきた博多港にふさわしく、佐世保や舞鶴のような充実した資料館を建設し、市民に当時の物品や書類・写真など提供を呼びかけ、また引揚げの歴史を学校での教材として教えるなど、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝えていく取り組みを提案しました。中央ふ頭にある記念碑・記念樹について、ウォーターフロント再整備を理由に撤去・移転することのないよう要求しました。

また、市立福岡女子高校で重い病気を患いながら通学している生徒の命に関わる問題として、特別教室へのエアコン設置を求めました。


保護世帯の下水道減免の請願 自民などが否決

生活保護世帯への下水道使用料減免制度廃止の撤回を求める請願は、自民、公明、市民クラブ、みらい、維新などが反対して不採択になりました。わが党は、不当な廃止によって保護世帯が新たに年数万円の負担増となり、貧困を広げ生存権を脅かすと述べ、さらに厚労省に対する独自調査も示して、「下水道料金が保護費に含まれている」という市の言い分の間違いを批判し、請願に賛成しました(ひえじま俊和議員の賛成討論)。


民生委員の活動費引き上げ求める意見書を可決

わが党が起案した「民生委員の活動費に関する意見書」は、高齢者世帯の見守りや貧困対策、育児相談など多岐にわたる課題にとりくむ民生委員の活動費の増額について、国が決めている算定基礎を引き上げるよう求めるもので、全会一致で採択されました。また、子宮頸がん予防ワクチンの被害者救済を求める意見書を起案しましたが、自民、公明などが賛同せず、本会議上程を見送りました。公明党が起案した「次世代の学校指導体制」の早期構築を求める意見書について、わが党は、校長の権限を強化し、教師への管理統制を強めることにつながるとして反対しました。北朝鮮の核実験に抗議する決議案は、自民・公明などの反対で否決されました。


引き続き10月5日から21日まで決算特別委員会が開かれます。総会と分科会において質疑を行いますので、市政に関するご要望、ご意見をお寄せください。日本共産党市議団は市民の声を届けてがんばります。


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