しんぶん赤旗2012年3月22日
福岡市議会 がれき受け入れ 安全上問題 共産党 決議賛同せず
福岡市議会では自民党(20人)などが、「東日本大震災で発生した災害廃棄物の受入れに関する決議案」を提出しようとしていましたが21日、断念しました。日本共産党(5人)は決議案について、「被災地以外の協力を得て『広域処理』を進めることが必要だが、福岡市では、がれき受け入れについて安全上の特別の事情がある」などを理由に賛同できないと表明、全会一致での共同提案ができなくなったものです。
自民党はさる15日、「決議案」について日本共産党に打診、21日午前中までに返事をするよう申し入れていました。
党市議団の宮本秀国団長と中山郁美幹事長は21日、自民党に対し、共同提案に加わることができない旨を伝えました。その後、宮本団長が記者会見し、「市の独特の方法による最終処分場施設では放射性セシウムは除去できず、その技術も確立されていない」「セシウムを含んだ浸出水が閉鎖性水域である博多湾に流出した場合、海底の泥にホットスポット的に集積する可能性があるなど、市民の理解を得ることはできない」と指摘しました。
宮本団長は「がれき問題は引き続き、議会として市民の声をしっかり反映させて議論していく必要がある」と語りました。