しんぶん赤旗 2005年8月9日
アスベスト対策申し入れ 福岡市に共産党市議団
日本共産党福岡市議団は2日、福岡市に対し、アスベスト(石綿)対策についての申し入れをしました。中元弘利副市長、山田隆光環境局長らが応対しました。
福岡市内のアスベスト関連企業は6ヵ所(現在石綿を取り扱っているのは1ヵ所)ですが、労働者や周辺住民の被害実態については明らかになっていません。中皮腫に対応する労災病院が福岡市内にはなく、市が受け付けた相談は20件(7月)にとどまっています。また、建物に使用された石綿による健康被害の不安も高まっています。
日本共産党市議団が申し入れた項目は、▽総合相談窓口の設置と情報提供▽関連企業の従業者と周辺住民の健康被害の実態調査▽被害防止対策や被害者救済▽中皮腫死亡の実態把握、健康診断と治療体制▽周辺住民への説明会など周知徹底と相談▽健康被害者の救済▽建築物解体による被害発生防止対策▽学校など公共施設の石綿使用実態の再調査と撤去など。
副市長は「申し入れの主旨を十分検討したい」と述べました。
同市議団は、申し入れに先立ち、アスベスト問題にとりくむ九州社会医学研究所と福岡医療団の医師らと懇談し、電話相談の特徴や被害状況、今後の課題などについて聞きました。
福岡市は同日、関係局長からなる「アスベスト対策連絡会議」を設置し、11日に初会合を開くことを発表しました。