しんぶん赤旗 2005年7月5日
福岡市立新病院 人工島液状化で不安
立地見直し求める
福岡市のこども病院と市民病院を統廃合して、人工島に建設するという「新病院基本構想」(案)を審議する同市病院事業運営審議会(会長・水田祥代九州大学病院長)が6月27日に開かれました。
新病院構想は、人工島の一角、5万平方メートルに約470床規模の新病院「こども成育・危機管理医療センター(仮称)」を創設する計画。初期費用は約340億円を見込み、2010年ごろ開設するとしています。
同審議会の委員である日本共産党の比江嶋俊和市議は、福岡県西方沖地震で液状化現象がみられた人工島への新病院建設は、災害拠点病院としても安全性に重大な問題があると指摘し、新病院の立地条件やアクセスの見直しを求めました。
また、統合移転の一つの理由とされていた病院事業収支の改善問題について、現在2病院で年間23億円の赤字だが、新病院ではさらに7億円も増え、毎年30億円もの赤字をだすこととなり当初計画と矛盾しているとして、再検討を迫りました。
福岡市はパブリックコメント(市民意見募集)の実施を予定。日本共産党市議団は、「新病院計画は人工島の開発破たん救済であり、白紙撤回」を要求しています。