しんぶん赤旗 2002年4月25日
税金の投入拡大必至
福岡市 人工島最終計画を発表
博多湾の人工島計画の見直しをすすめてきた福岡市は二十三日、最終とりまとめを発表しました。埋め立て中止・計画縮小を求める市民の声に背を向け、山崎市長は「やれるものは、公共事業でやる」と明言。第三セクター・博多湾開発の事業に市が全面関与する内容です。税金投入がどこまでふくれあがるのか、など、市民の疑問にはいっさいこたえていません。手直ししたのは博多港開発工区。埋め立て費用を抑えるなどして事業費を千八百五十億円から千六百七億円に圧縮、銀行から二千六億円を借り入れ、土地の売却等で二千八十六億円の収入を見込み、収支の帳じりをあわせています。
売却の見通しがないにもかかわらず、埋め立て・整備面積を縮小せず、百四十三ヘクタールを売却する計画。住宅用地五十二・六ヘクタールのほとんどを市の住宅供給公社が買い上げたり、総合公園も市が用地を買い上げ整備、香椎アイランド線など道路整備も市が肩代わりするなど、事実上、市民の税金が注入されます。
市は、今年度予算でも、博多港開発の破たん救済などに三百四十三億円を計上しています。
日本共産党福岡市議団・宮本秀国団長の話
山崎市長の人工島事業見直しの最終とりまとめは、深刻な開発破たんに何の反省もなく、銀行など財界いいなりに今後いくらかかるかも明らかにしないまま莫大(ばくだい)な税金投入を行うものであり、開発優先を転換するとした市長の最悪の公約違反です。くらし・福祉分野の予算を犠牲にしながら、このようなムダづかいを進めることは絶対に許せません。
日本共産党市議団は、人工島建設をただちに凍結し、市民参加で見直すよう要求し、市民のみなさんとともに頑張ります。