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議会報告

2025年12月議会

交通計画、副首都構想、新天町再開発、博物館リニューアルなど、
大型開発・呼び込み路線ただす

2025年12月12日 中山郁美市議の一般質問

中山いくみ議員

日本共産党の中山郁美市議は、2025年12月12日に福岡市議会の一般質問に立ち、地下鉄の空港国際線延伸といった交通計画や莫大な財政負担を伴う可能性のある副首都構想、新天町・パルコ地区の再開発など天神ビッグバン「後半戦」といった大型開発・呼び込み路線を批判し、極めて不適切な内容と進め方をしている博物館のリニューアル計画についてただしました。

市の交通政策の基本的指針である「都市交通基本計画」には、博多駅からウォーターフロントを経て人工島までをつなぐモノレールや、地下鉄の空港国際線への延伸、民間提案である唐人町からみずほPayPayドームまでの「動く歩道」など、採算の取れないとんでもない提案が並べられています。そのうち、地下鉄の空港国際線延伸について、今月9日の会見で市長が「絶対につなぐ必要がある」と検討を表明しました。中山市議は、空港国際線の利用者のほとんどは外国人で市民の利用はほとんどないことを指摘し、延伸は市民のための税金投入とは言えないと指摘。「計画」に提案されている他の案も含め、市民生活と関係の薄い都心部と拠点を結ぶ大規模交通に偏重した計画はきっぱりやめ、コミュニティバスや西鉄バスの減便対策など、市民の切実な要求に応える交通対策こそ早急に具体化すべきだと求めました。市長はコミュニティバスには背を向けたまま「新たな交通ネットワークを実現していくことが重要」だと大規模交通の推進に前のめりの姿勢に終始しました。

自民党と連立を結んだ日本維新の会が法制化をめざしている「副首都」構想について、髙島市長は県知事や北九州市長らとともに、「福岡は適地」と発言しています。中山市議は、この発言が「つながりが薄い高市政権とのパイプづくり」が目的だと報道されていることを紹介。この構想が進めば、インフラ整備や行政機能の移転など、街づくりに多大な影響を与え、莫大な財政負担が伴う可能性があることを指摘し、市長の独断でこのようなリスクを冒して自民・維新政権にすり寄ろうとする姿勢は重大だと批判しました。

天神ビッグバンの一環である新天町・パルコ地区の再開発について、建設費の高騰を理由に関係者から補助金を求める要望書が提出されました。これまで天神ビッグバンにおいて建物に直接補助した例はなく、補助するとなれば私有財産構築のための公金投入となり問題です。中山市議はJR博多駅の「空中都市」構想破たんや市独自に上乗せした耐震基準をクリアした建物が半分もないこと、これまで営業してきた店舗が再開発後のビル等にほとんど入ることができていないなどの現状を指摘。街壊しである天神ビッグバンという巨大プロジェクトそのものの見直しをはじめ、将来の市民へ莫大な負の遺産をさらに拡大する大型開発と呼び込み路線はやめるべきだと強く迫りました。

現在、福岡市博物館のリニューアル計画が進められています。そのなかで市は、駐車場が十分足りているにも関わらず、新たな立体駐車場をつくり、南側広場の池を埋め立て、樹木を伐採し、再整備をしようとしています。これが近隣の住民に何の説明もなく始められたことで、周辺の住民から怒りの声があがっています。中山市議は、博物館をインバウンドで稼ぐ施設に変質させようとしているのではと指摘し、博物館の「教育、学術及び文化の振興」という位置づけを後退させることは許されず、脱炭素にも景観保全にも逆行する今回の不適切なリニューアルの内容と進め方について市民に謝罪し、今後の計画と工事については住民の要望・意見を受け入れ、大幅に見直すよう要求しました。市長は「丁寧な説明に務める」と言いながら、見直しには背を向けました。

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