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日本共産党福岡市議団の政策と活動

2009年度予算要望

2009年度予算編成に関する申し入れ

2008年12月25日

福岡市長     吉田 宏 殿
福岡市教育委員長 飯野毅紀 殿

日本共産党福岡市議団
団 長 宮本 秀国
幹事長 中山いくみ
星野美恵子
ひえじま俊和
倉元 達朗
熊谷 敦子

いま米国発の金融危機に端を発した経済危機、景気悪化が急速に進んでいます。トヨタなど大企業や大銀行が、大規模な労働者の「首切り」「雇い止め」をすすめ、中小企業を下請単価の買いたたきや貸し渋り・貸しはがしで倒産に追い込む状況を広げており、福岡市においても市民の暮らしと営業を極めて深刻な事態に追い込み、悲痛な叫びがあがっています。「カジノ資本主義」の破たんのつけを雇用や中小企業など国民にまわすことは許されません。莫大な利益を上げてきた大企業・財界に雇用と中小企業を守る社会的責任を果たさせるとともに、国民生活を支え内需主導の経済に転換することによって経済危機の打開を図ることが、いま政治に強く求められています。そして、日本の前途を切り開くには、「大企業中心・アメリカいいなり」という二つの政治悪を正し、政治の中身をおおもとから変える以外にありません。麻生内閣は、自民党政治の行き詰まりの打開を狙って誕生したものの、まともな政策も出せず迷走を続け、支持率低下に歯止めがかからない事態となっています。そして解散・総選挙による国民の審判から逃げる一方、大企業中心で国民いじめの「構造改革」路線にしがみつく財政・経済政策を進めています。予算編成についても、国民の苦しみや不安を打開する実効ある対策は示さないまま、財界・大企業をひたすら応援し、消費税増税の期限も明示したシナリオを打ち出すという冷酷非情な内容となっています。これではますます貧困を広げ、景気をさらに冷え込ませるばかりです。

こうした中で、住民に最も身近な地方自治体として、景気悪化と国の悪政から住民を守る「防波堤」としての役割を果たすのかどうかが厳しく問われています。就任二年を経た吉田市政は、「暮らし最優先」を求めた市民の願いを踏みにじって、ムダな大型開発の推進と市民負担増、福祉切り捨ての路線を継承し、突き進んでいます。また「緊急経済対策」も市民の生活困難と経済不安にこたえるものにまったくなっていません。わが党は、人工島などムダな大型開発をきっぱりやめ、福祉・子育て・雇用・地域経済・教育の充実など市民生活の応援と財政再建を両立させるよう、行財政運営の抜本的転換を繰り返し要求してきましたが、そうしたことこそ市民の願いに応えるものです。さらに、景気悪化から市民の暮らしと雇用、中小企業を守るため、緊急かつきめ細かい対策が急務となっています。

よって、貴職が、2009年度予算編成にあたり、以下の重点要望を実現されるよう申し入れるものです。

以上


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2009年度予算編成に関する日本共産党の重点要望

1 景気悪化と国の悪政から市民生活を守ることを市政運営の基本に

(1)麻生内閣の2009年度政府予算財務省原案は、深刻化する雇用や中小企業、貧困への対策がまったく不十分かつスピードに欠け、社会保障予算の毎年2,200億円削減路線に固執する一方、港湾、空港、ダムなどのムダな巨大開発を推進し、大企業減税や大銀行への資本注入など大企業・大資産家に大盤振る舞いするとともに、米軍再編経費を3倍以上に増やすものとなっている。また財源についても、巨額の国債発行、「埋蔵金」頼み、道路特定財源の一般財源化の事実上の骨抜きなど、無責任極まりなく、消費税増税をも狙うものである。こうした予算と経済政策は、国民の苦しみや不安に目を閉ざし、貧困と格差をいっそう拡大するものと言わざるを得ない。市長は、国に対し、大型開発と軍事費のムダづかいをやめ、大企業優遇税制を改め、地方財政を拡充し、福祉と暮らしを最優先する予算に切り替えるよう要求すること。

(2)自民・公明政権は税制抜本改革の中期プログラムに3年後の消費税引き上げを盛り込もうとしている。消費税は低所得者ほど負担が重い最悪の不公平税制、「福祉破壊税」であり、その増税は個人消費をますます冷え込ませるものに他ならない。市長は、市民の生活と中小企業の営業を守る立場から消費税増税に強く反対すること。

(3)主権在民、恒久平和、基本的人権の尊重、議会制民主主義、地方自治など、日本国憲法の先駆的意義を国づくりに生かすことがますます求められている。日本をアメリカとともに「戦争できる国」につくりかえる九条改憲の狙いに対し、国民多数が「憲法守れ」「九条守れ」の声をあげ、大江健三郎氏や加藤周一氏らが呼びかけた「9条の会」は全国で草の根で7,294の会が結成されるなど、その世論はいっそう広がっている。また、憲法25条の生存権にもとづいて社会保障を確立することは、貧困と格差の打開を願う国民的要求である。市長は、憲法尊重擁護義務を踏まえ、憲法改正を容認する態度を改め、憲法改悪に反対すること。

(4)「2011グランドデザイン」について

  • 市長が策定した「政策推進プラン」「行政改革プラン」「財政リニューアルプラン」の3つからなる「福岡市2011グランドデザイン」は、ムダな大型開発を推進する一方で、借金のツケを市民に押し付け、市民生活と福祉に関わる施策を切り捨てる重大な内容である。くらし、福祉、教育の充実やムダづかいの中止という市民の願いに反する「グランドデザイン」は撤回し、市民参加のもとで市民本位の市政運営へ抜本的に改めること。
  • 「政策推進プラン」は「交流拠点都市づくり」として、人工島や九大学研都市構想、新都心構想など大型開発をいっそう推進するものとなっている。こうした自民党市政の基本路線を継承する開発優先の方針はやめ、ムダな大型公共事業を中止すること。公共事業は児童館や保育所、特養ホームの新設、学校や市営住宅の施設更新を優先して生活密着型に切りかえること。
  • 「財政リニューアルプラン」は、受益者負担の適正化や扶助費の制度運用の効率化と称して、差押えなどによる市税・国保料・介護保険料などの収納率向上、福祉切り捨てや公共料金値上げなど、借金財政のツケを市民に押し付ける内容となっている。市民にこれ以上の負担増を押しつけることは貧困と格差をいっそう拡大するものであり許されず、市民負担増の計画はやめること。
  • 市長がすすめる「行政改革」は自治体としての役割と責任を放棄する「自治体リストラ」とも言うべきもので許されない。公共施設の管理運営や福祉サービスなどの行政責任を放棄し、労働者の待遇悪化につながる民営化や民間委託の推進をやめること。「市場化テストの導入」や「事業仕分け」は営利と効率の物差しを行政業務にあてはめて民間に投げわたすものであり、やめること。保健福祉や社会教育など市民生活に関わる公の施設は直営を原則とし、指定管理者制度の導入にあたっては、公的団体を指定管理者とし、公募する場合でも株式会社など営利企業を除外するとともに、指定管理者に対してサービス向上と公正公平な管理運営、徹底した情報公開を行うよう厳しく指導監視すること。シルバー人材センターなど公の施設の管理を委託してきた公的団体の事業確保と雇用拡大を図ること。

(5)市職員の「削減計画」と労働条件等について

  • 825人もの「市職員削減計画」は、職員に労働強化と過重負担を強いて、市民サービスを低下させるものに他ならない。本市職員数は市民一人あたりで政令市最低となっており、増員による改善こそ求められており、撤回すること。
  • 市職員の長時間・過密労働を解消し、「全体の奉仕者」として公正で民主的な行政業務に専念し、心と体の健康を保持できるよう、区役所や福祉関係、教育、防災を始め人員不足の全ての部署の職員を増員し、嘱託・臨時職員を定数化するとともに、サービス残業を根絶し、超過勤務手当は実態どおり支払うなど、賃金・労働時間などの労働条件を改善すること。
  • 税務職場における派遣社員導入はクーリング期間を悪用した脱法行為であり、ただちに中止すること。

(6)貧困を打開するための独自の生活支援対策について

  • 低所得者に対する住民税などの独自減免を促進すること。
  • 高齢者や障害者、母子・父子家庭に対して、水道・下水道・ごみなど公共料金等の福祉減免を行うこと。
  • 多重債務問題の解決のための体制強化、専任職員の配置と親身な対応をはかるとともに広報に努めること。ヤミ金融など悪質な貸し金業者に対する取り締まりを関係機関と協力して進めること。

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2 急激な景気悪化から雇用と中小企業を守るために

(1)厚生労働省の12月9日付通知をふまえ、福岡市緊急経済対策本部を雇用対策も含めた「緊急雇用・経済対策本部」として改組し、対策を抜本的に強化すること。市長が先頭に立って、市内主要企業・経済団体に対する雇用拡大の要請、銀行に対する貸し渋り、貸しはがし中止の要請などを行うこと。

(2)「解雇」「派遣切り」「内定取り消し」などについて、福岡労働局やハローワーク、福岡県と連携して実態把握につとめるとともに、派遣元、派遣先企業の両面からの状況調査を行うこと。違法な「派遣切り」「内定取り消し」については関係機関と連携してただちに是正させること。

(3)解雇、雇い止めを受けた派遣労働者、期間労働者などの相談を受ける窓口をもうけ、生活資金、住宅、就職あっせんなどについて積極的に相談に応じること。現行制度で救済されない失業者等を対象にした市独自の支給金、貸付金を設けること。生活困窮者には生活保護を積極的・早急に適用すること。ホームレス支援に取り組むNPOに対して支援を強化すること。

(4)緊急融資の制度を充実させるとともに、中小企業・業者の融資、経営相談に応じる窓口の体制強化を図り、融資の申込みには迅速に対応すること。市民税などの滞納があっても緊急融資が受けられるように要件を緩和すること。運転資金用の独自の制度融資をつくること。原材料高騰分補てんのための助成制度を創設すること。

(5)市の臨時職員の採用、地場中小企業向け官公需発注を前倒しするとともに、増額の措置をとるなど、雇用拡大と仕事づくりにとりくむこと。

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3 国保・医療・年金・介護・福祉・障害者施策など社会保障制度の充実を

(1)国民皆保険制度の根幹である国民健康保険制度の充実について

  • 本市の国保世帯は、年所得200万円以下の低所得者がその約80%を占めるなか、年46万円(所得割算定基礎額200万円の3人世帯)もの全国一高い保険料を押しつけられており、滞納者は、4万4,000世帯と全被保険者(21万4,000世帯)の約5分の1世帯にのぼる深刻な実態にある。2008年、本市人口の1割を超える14万6,000人に及ぶ保険料引き下げ請願署名はさらに広がっており、「払いたくても払えない」高過ぎる国保料を、一般会計(特に法定外)繰入額を大幅に増やして2009年度は、全世帯で引き下げること。また、国の「税制改革」に伴う保険料算定方式の変更による負担緩和措置を継続すること。
  • 国に対して、この間、30%台に引き下げられた国庫負担割合を元に戻すよう要求するとともに、本市の収納率低下や乳幼児医療費助成制度等に係る不当なペナルティカット(交付金削減)をやめるよう求めること。
  • 治療費が窓口全額自己負担となる「資格証明書」の発行は、全国最悪クラスの1万世帯以上にものぼっており、受診を我慢して命にかかわるような深刻な事態が起こっている。国民健康保険法(第9条3項)に定める病気や低所得になった「特別の事情」がある人や同法施行規則(第5条の5)の公的医療を受けている人からも保険証を取り上げるなど、人権侵害に及ぶ制裁措置をやめること。また、資格証発行は保険料収納率向上にはつながらず、保険証は原則交付して市民の医療を受ける権利を保障すること。当面、18歳以下の子どものいる世帯には無条件で正規の保険証を交付して救済するとともに、国の制度として実施するよう要求すること。
  • 本市の保険料減免世帯比率はわずか4.4%に過ぎず、極めて低い水準にある。市独自減免制度については、当面、所得の減収が前年比20%以上に適用するよう元に戻して改善するとともに、所得減少の場合のみに止めず中小零細業者や低所得者層の実態に即して、「生活保護基準の130%」の所得までは申請減免できるように拡充すること。その際、減免分を保険料に上乗せせず、財源は全額法定外繰入れで賄うこと。
  • 国民健康保険の患者一部負担を当面2割に引き下げるよう国に要求すること。また、国民健康保険法44条に定める失業など所得減少世帯に対する窓口一部負担金減免制度の本市の適用が皆無というのは絶対に許されず、直ちに周知徹底・拡充を図ること。
  • 国保の傷病手当や出産手当を国庫補助金の対象とするよう国に要求するとともに、当面、市費繰り入れで、同手当を創設すること。
  • 本市における国保料滞納者に対する差し押さえは、この3年間で57件(約3,700万円)から730件(約3億7,000万円)と13倍にも増えており、年金や子どもの学資保険などまでも差し押さえる冷酷なやり方はやめること。

(2)後期高齢者医療制度の廃止と当面の改善について

  • 2008年4月から実施された後期高齢者医療制度は、75歳以上の全ての高齢者をこれまでの保険から切り離して、福岡県広域連合では年額8万5,100円(年金収入201万円の単身世帯)もの全国最高の保険料を年金から天引きし、しかも受ける医療内容も診療報酬上で制限するというまさに「うば捨て山」の過酷な制度であり、全国600万人超の反対署名や655自治体以上からの中止・見直し等意見書決議、35都道府県医師会から反対表明が上がっており、こうした差別医療制度は、小手先の見直しに止まらず、直ちに廃止するよう国に求めること。
  • 同制度に連動して、70〜74歳までの医療費窓口負担も2倍にし、65歳から74歳までの国保料も年金天引きを強要するなど、高齢者に多大な負担増を押しつけている。また、本市の普通徴収される低年金者(年額18万円以下)の滞納者は、2008年11月末で8,336件(29.71%)にものぼっており、2009年4月からの過酷な保険証取り上げ(資格証交付)で命にかかわる深刻な事態になりかねない。したがって、当面、本市の独自施策で高齢者の窓口負担を軽減し、国保料の年金天引きや保険証取り上げをやめるようにすること。
  • 市は、65歳以上の重度心身障害者の後期高齢者医療制度への加入強制をやめるとともに、75歳以上の「特定健診」排除や葬祭費及び針きゅう費助成の削減を撤回して、元に戻して保障すること。

(3)こども病院の人工島移転を強行する「新病院基本構想」について

  • 市長は、「人工島移転を見直す」とした公約に反して、「検証偽装」まで行って総事業費186億円もの過大な「新病院基本構想」をうち出したが、利便性や医療バランスを壊し、医師・看護師確保の当てもなく、PFI手法まで導入し毎年17億円もの赤字が出るという無謀な計画で破綻するのは必至である。18万人にのぼる市民のこども病院人工島移転反対の署名や人工島移転の是非を問う「住民投票」直接請求、市内9割の小児・産科医師の反対の意思表明が出されており、人工島破綻救済の以外の何ものでもない同構想計画は白紙撤回し、現地建て替えか近隣地移転で再検討すること。
  • こども病院と市民病院の独立行政法人化は、患者の命よりも経営効率を優先し、そのため高額な差額ベッド導入等による患者負担増や病院職員の労働条件の悪化を招き、医療水準を著しく低下させるものであり中止するとともに、自治体病院としてのセーフティネットの役割を果たすべく市直営で安心・安全な公立病院運営を堅持すること。
  • こども病院への市民病院の統合は行わないこと。併せて、市民病院の民営化(民間売却)をやめ、現地存続させること。

(4)医療制度の改善について

  • 政府の「医療改革法」は、高齢者をターゲットにした自己負担の引き上げと保険給付の削減、自由診療と保険診療を組み合わせた混合診療制導入や診療報酬の抑制、療養病床を現行の38万床から22万床に減らすなど、受診抑制と入院患者追い出し、医療の営利化等をおし進め、国民の命と健康に重大な影響を与え、大量の「医療難民」「介護難民」を生み出している。国に対し、こうした医療制度改悪を撤回して、負担軽減と公的保険の拡充を図るよう要求すること。
  • 政府が実施した健保本人の3割自己負担増や長期入院患者の食費・居住費の全額自己負担などは深刻な受診抑制と病気悪化を招いており、元に戻して見直すよう要求すること。また、国庫負担を大幅に引き上げ、高過ぎる薬価や医療機器にメスを入れ、予防・公衆衛生を抜本的に強化するなど、医療保険財政の健全化を図るよう国に求めること。
  • 今日、産科・小児科など深刻な医師不足は、救急患者の「たらい回し」など地域医療が危機に瀕しており、医療崩壊を招く「公立病院改革ガイドライン」による自治体病院つぶしをやめること。また、国の予算投入で、不足しているNICU増床など周産期医療体制を充実するとともに、抜本的な医師や看護師等の養成・確保を図り、地域医療体制を立て直すよう要求すること。
  • 新設された「産科医療補償制度」は、補償対象が通常の妊娠・分娩に限定されており、また、多額の保険料が民間保険会社にゆだねられるなど、その公平性や透明性・公正性に問題があり、国の公的補償制度として抜本的に見直すよう要求すること。

(5)真に安心できる年金制度の確立について

  • 「消えた年金」「消された年金」問題は、その存在を知りながら、長年放置してきた歴代政府に最大の責任があり、一人たりとも被害者を残さず、一日も早く解決するよう強く国に要求すること。併せて、この年金問題を口実に、責任放棄の社会保険庁の解体・民営化を進める「日本年金機構法」の撤回と、保険料取り立て強化につながる社会保障番号制度(社会保障カード)の導入中止を求めること。
  • 「百年安心」と称した国の年金改革は、給付水準を低額年金も含めて一律に引き下げ、保険料は毎年値上げするしくみに改悪し、定率減税廃止まで押し付けて国庫負担の引き上げは先送りするというものである。こうした年金改悪に反対し、基礎年金の国庫負担を2分の1に早急に引き上げ、給付水準は物価高に応じて抜本的に引き上げるよう要求すること。その財源は消費税増税ではなく、ムダな大型開発の中止と税制で優遇されている大企業に応分の負担を求め、雇用政策の拡充で安定した年金の支え手を増やすとともに、巨額の年金積立金を計画的に有効活用するよう求めること。
  • 国連も勧告している「最低保障年金制度」の創設や障害基礎年金の支給要件緩和など低年金者や無年金者の救済対策を要求すること。また、25年間にも及ぶ長い保険料納付期間を諸外国並みの10年以上に短縮するとともに、申請しなければ年金がもらえない制度を改めるよう求めること。
  • 特別障害給付金支給制度は、その支給対象を広げ全ての無年金障害者に対して適用されるようにするとともに、障害基礎年金と同額に引き上げるよう要求すること。

(6)介護保険制度の改善と高齢者施策の充実について

  • 国による介護保険制度の改悪によって、この間、本市でも不当に要介護度を低く認定して「軽度者」の保険利用サービスの切り下げが強行され、在宅でも施設でも「介護難民」を生み出している。とりわけ、「介護予防」の名によって高齢者から自立に必要な車イスや介護ベッド(特殊寝台)が取り上げられ、深刻な事態を招いている。厚生労働省も福祉用具の機械的・一律的回収をしないよう通知しており、医師の診断書等に基づき介護実態に即して一方的な取り上げをやめるとともに、市独自に福祉用具の購入、レンタル費用の助成制度をもうけること。
  • 要支援・要介護度1の軽度高齢者のこれまでの家事援助型ホームヘルプサービスが大幅に減らされる事態が広がるなか、本市においては、同居家族を理由にしたサービス制限が横行している。2007年12月の厚労省通知でも「同居家族等の有無のみを判断基準として一律に介護給付の支給の可否を機械的に判断しないようにされたい」として、個々の利用者の状況に応じて柔軟に対応することが求められている。したがって、本市の「同居家族がいる場合の生活援助の算定は原則できない」とした事業所宛の通知を直ちに撤回して、必要な行き届いた訪問サービスが受けられるようにすること。
  • 特別養護老人ホーム等の「ホテルコスト」と称する居住費と食費の全額自己負担によって入所者が負担増に耐えられず、特養ホームからの退所等を余儀なくされている。国に対し、こうした負担制度を無くすよう要求するとともに、本市では特養施設やショートステイ、デイサービス等の食費等に対する減免制度を設けて救済するなど、低所得者対策を拡充すること。
  • 本市の特別養護老人ホーム待機者は、6,180人にものぼっており、早急に整備計画を見直し、待機者解消のために必要な増設を促進すること。併せて、介護療養病床の削減・廃止を国に要求するとともに、生活支援ハウスの増設やグループホーム、宅老所など小規模多機能施設の支援強化を図ること。
  • 相次ぐ介護報酬の改悪(過去2回合わせて4.7%減)によって、事業所の運営を悪化させ、現場の介護労働者の賃金体系も下がる一方で、離職者が相次ぎ慢性的な人材不足を招いている。国に対し、次期の介護報酬改定を3%増程度に止めず、大幅に引き上げて介護労働者の給与「3万円増」を要求すること。その際、保険料上昇につながらないよう国費を増額するよう求めること。また、本市において介護施設職員の人件費に補助を行う独自制度を設けるなど介護・福祉人材確保のための方策を講じること。
  • 年金平均月額4万7,000円のお年寄りにとって、3年毎に引き上げられてきた介護保険料は支払い能力の限界に来ており、約10億3千万円の基金(第3期保険料剰余金)の活用や一般会計繰入増額などして、2009年度からの第四期保険料を引き下げること。また、市独自の保険料減免制度は、わずか490件程度しか適用されておらず、第4段階(市民税本人非課税)の低所得者から負担が大幅に軽減されるよう、実効性あるものに拡充すること。さらに、国の「税制改革」に対応した保険料激変緩和措置は2009年度以降も延長して継続すること。
  • 利用料についても、在宅サービスの支給限度額に対する利用率が依然として低迷しており、重い利用料負担のため必要な介護が受けられない実態にあり、低所得者のための市独自の利用料減免・助成制度を設けること。併せて、その財源は必要に応じ一般会計から補填するとともに国にも財政措置を求めること。
  • 国の介護給付負担割合を計画的に50%まで引き上げをめざして、当面ただちに5%引き上げるよう要求すること。
  • 地域における高齢者の自立した生活を総合的に支えていく「地域包括支援センター」の運営予算を増額して、保健師や主任ケアマネージャー、社会福祉士の3職種体制の拡充・強化を図り、適正な介護予防、ケアマネージャー支援、認知症虐待防止、権利擁護、相談事業などを充実するとともに、要介護者を24時間体制で支える「地域密着型サービス」を行う日常生活圏域とも合わせ、小学校区ごとに増設すること。

(7)高齢者など個人給付等の拡充について

  • 老人医療費助成制度を復活するとともに、大幅に縮小された敬老金及び敬老祝品支給を元に戻すこと。また、老人クラブの補助金を増額すること。
  • 本市の高齢者乗車券制度は所得制限を撤廃し、全ての高齢者に交付するとともに、給付額も増額してお年寄りの生き甲斐である社会参加を促進すること。併せて、渡船料の65歳以上高齢者無料制度を復活すること。

(8)全ての難病患者や長期慢性疾患者、小児慢性疾患児の公的医療費助成制度を抜本的に拡充するとともに、新規の難病指定を速やかに行い、関係予算を増額して治療研究を進めるよう国に求めること。

(9)国民の死因の第一位である癌に対する国の対策が後退しており、検診への支援の復活など対策の充実を国に求めること。終末期医療患者の緩和ケア施設(ホスピス)が低診療報酬の影響を受けて圧倒的に不足しており、市の責任で増設すること。併せて、民間病院の緩和ケア病棟などを促進するための補助制度を設けるとともに、NPOなどのボランティア体制を支援すること。

(10)本市原爆被害者の啓発・相談事業を維持・強化するための運営費補助や長期入院患者見舞金及び死没者遺族弔慰金補助を増額するとともに、鍼・灸・マッサージ治療費を補助すること。併せて、被爆者全員に市営地下鉄や渡船の福祉乗車(船)証を交付すること。また、国に対し、原爆症認定を被爆者の実態にあった方法に改善するよう求めるとともに、福岡県に対し、被爆二世の医療費助成制度を要求すること。

(11)アスベスト対策については、石綿使用施設の解体、撤去作業等による被害発生防止に万全を期すとともに、関係者の治療補助制度をつくること。また、石綿被害救済法は、国や企業の責任を曖昧にし、対象疾病を中皮腫と肺がんに限定しており、きわめて不十分である。国に対し、指定疾病に石綿肺、びまん性胸膜肥厚、良性石綿胸水を追加し、地方自治体の負担をなくすなど、同法の見直しを求めること。

(12)市民の保健・衛生向上を促進すること

  • ノロウイルス、新型肺炎SARSや、新型インフルエンザ、AIDS等に対する十分な体制を確立するとともに、国の感染症対策予算の増額を要求すること。
  • 2008年4月から実施された「特定健診」および「特定健診指導」は、糖尿病など生活習慣病やメタボリックシンドローム症候群対策に限定して、従来の健診項目の一部を削減し、ミニドッグ健診も廃止された。また、健診実施者がこれまでの市町村から医療保険者に変更され、加入者の受診率や利用率が一定の目標に達しない場合、多額のペナルティが課せられるという「医療費の適正化」(国の財政支出の削減)を図るものである。したがって、本市での特定健診の実施にあたっては、従来の健診水準と費用負担を元に戻し真に市民の健康保持・増進に役立つようにすること。併せて、国に対し、受診・利用率に伴うペナルティカットをしないよう要求すること。
  • 「健康日本21福岡市計画」については、推進体制を地域自治会や住民だけに押し付けるのではなく、予算措置を大幅に増やして体制拡充し行政責任を果たすこと。また、市は、市民の自主的・自覚的な健康活動の参加を支援・保障すること。

(13)食品の安全性を確保すること

  • 「汚染米」や毒物混入食品の流通等、重大な事件が相次いでおり、本市の検査、監視、指導、研究体制を強化するとともに国に対して抜本的な対策強化を求めること。とりわけ、学校、保育所などの大量調理施設に対しては「重点検査」でごまかさず、法定通り決められた回数の立ち入り検査を実施し安全確保を図ること。
  • 食品偽装事件が相次いで発生し、消費者の「食の安全・安心」がおびやかされているにもかかわらず、「福岡市食品衛生監視指導計画」では、業種、施設ごとの標準監視回数はわずか年2回で、3万件を超える対象施設に食品衛生監視員は51人と極めて貧弱である。したがって、食品偽装を未然に防ぎ市民の食の安全を守るため、食品衛生監視員や監視回数を大幅に増やすこと。また、国に対して、独立行政法人まかせの食品表示検査を抜本的に改めるとともに、その予算確保や必要な法整備、内部告発対処の迅速化を要求すること。
  • アメリカのBSE対策は極めて不十分であり、日本と同様に全頭検査対策をアメリカに取らせるまで牛肉輸入を禁止するよう国に要求すること。

(14)生活保護行政を充実すること

  • 生活保護における老齢加算・母子加算の廃止等、相次ぐ基準切り下げは、「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害しており、憲法違反である。国に対して保護基準の抜本的な引き上げと廃止された各種加算の復活を求めること。
  • 打ち続く物価高が、保護世帯の生活を直撃し困難に陥れている。市として物価上昇分を補填するための「緊急一時金」を支給すること。また、市独自の「福祉手当」を創設し、夏期・年末にそれぞれ支給するとともに、国に対して夏季一時扶助費の新設と期末一時扶助費の大幅増額を求めること。
  • 生活保護は市民の「最後のよりどころ」であり、「面接」「指導・助言」を口実に不当に保護申請を排除することは許されない。「生活保護のしおり」や必要な申請用紙を各区福祉事務所のカウンターに常設して自由に申請できるようにし、市民の申請権を保障すること。また、申請の際の人権侵害の「一括同意書」や履歴書提出の強要、受給後の予告なしの訪問調査、扶養義務の強要、病気や年齢等を無視した就労強制、「辞退届け」強要などをやめること。なお、保護費の支給明細書を受給者本人にわかるように改善すること。
  • 子どもの貯金やアルバイト料まで収入認定して子どもの夢や向学心を傷つけるような指導をやめること。併せて、保護費を積み立てた預貯金は収入認定せず、生命保険等の解約返戻金や交通事故補償金などについても一律に収入認定しないこと。
  • 家や土地など実態を無視した資産活用強要はやめること。ローン付き住宅を保有している人にも、必要な場合保護を適用すること。また、家賃実態に応じて住宅扶助を引き上げること。
  • 公立高校の所要額を目安にしている「高校就学費用」は極めて不十分であり、私立高校への進学を困難にするばかりか、修学旅行費など不足額を「生活扶助」費から補填しなければいけないのが実態であり、基準を抜本的に見直すこと。また、大学、専修学校等への進学者については強制的に世帯分離し、保護を打ち切るやり方をやめるよう国に要求すること。
  • 保護世帯がいつでもどこでも安心して受診できるよう、現行の医療券方式をやめ、健康保険証のような「医療証」に改善すること。入院治療に必要な寝巻き・オムツ等の支給制限や通院回数制限をやめるとともに、退院を強要しないこと。また、移送交通費は無条件に支給すること。入院中の住宅扶助打ち切りをやめるよう国に求めること。
  • 各区のケースワーカーは一人で95件も担当するなど、過重負担となり懇切・丁寧な対応ができておらず、増員等体制拡充をし、研修の充実を図り、被保護者の人権が尊重されるようにするとともに、保護決定は14日以内の法定期限を厳守すること。保護課職員による不祥事防止のため、管理・監督体制(チェック機能)を抜本的に強化すること。
  • 本人の意思を尊重しない要生活保護世帯向け長期生活支援資金(リバースモーゲージ)制度の強要をしないこと。また、全国市長会として、生活保護基準切り下げ、有期保護制度創設、資産処分方策強要などを提言した「新たなセーフティネットの提案」は保護行政を大きく後退させるものであり、撤回すること。

(15)ホームレス対策を強化すること

  • 市内のホームレスは約800人余と増加の一途をたどっており、さらに未曾有の雇用悪化の影響で事態は急激に深刻化している。自立支援センターを早急に設置するとともに、当面、民間住宅の借り上げ等による「緊急シェルター」を設置し、ホームレス対応窓口を博多区役所(保護3課)だけでなく中央区などにも増やし、生活保護を適用できるようにすること。併せて、民間ボランティアやNPO支援団体への補助金を大幅に増額すること。ホームレスに対する巡回相談を強化すること。
  • 住所不定を理由にした法違反の生活保護排除をやめるとともに、とりわけ急迫保護入院の場合、退院即打ち切りでなく、療養が継続できるよう居宅の確保や就労斡旋などの抜本的な自立支援策を講じること。ホームレス患者受け入れ医療機関への入院協力金を増額すること。

(16)障害者施策の充実・改善を促進すること。

  • 応益負担を柱とする障害者自立支援法は自立を「支援」するどころか自立を「破壊」しており小手先の見直しでは済まされない。国に対して障害者が人間らしく生きる権利を真に保障する新たな法制度を確立するよう強く求めるとともに、当面、市独自の負担軽減制度については充実をはかること。
  • 施設への報酬単価の引き下げと日割り計算方式の導入は、施設の減収、労働条件の悪化、利用者へのサービス低下につながるものであり、国に報酬単価を引き上げ、月額計算方式を復活させるよう要求すること。また、施設の減収について、従前報酬の90%保障では不十分であり、100%へと改善すること。
  • 重度心身障害者医療費助成制度の改悪については、所得制限、定額負担の導入などは障害者と家族にたいへんな負担増を強いるものである。県に追随して改悪することは許されず、現行通り継続すること。
  • 障害者の自立と社会参加に大きな役割を果たしている小規模作業所への本市補助金は不十分であり増額すること。特に小規模作業所の土地家屋借り上げ料補助について月額3万円の限度額を大幅に引き上げ、送迎負担金軽減対策、給食や健康診断にかかる補助制度を認可施設と同様につくること。地域生活支援センター等必須5事業については国の責任で財源措置をするよう国に求めること。
  • 市による就学前障害児のホームヘルプ取り上げは関係者の困難をひろげており許されず、元のように利用できるようにすること。障害児療育については、応益負担の導入による負担増とならないよう、市独自の負担軽減策を2009年度以降も継続すること。東部療育センターの建設・開設は可能な限り急ぐとともに運営は民間委託しないこと。
  • 障害者の雇用を促進するため、市職員への障害者採用の職域を拡大し大幅に増やすとともに、障害者就労支援センターのジョブコーチ等を増員常勤化して体制強化し民間就職斡旋や就労安定対策をいっそう促進すること。日中活動系サービスを整備するなど養護学校高等部卒業後の障害者(児)の進路対策を充実すること。
  • 障害者・児への日常生活用具・補装具等の負担が大きくなっており、給付については、低所得者の負担軽減を拡充すること。
  • ガイドヘルパーが一対一で付き添い、外出の支援をおこなう移動支援事業は、重度障害者になくてはならないものである。散歩、政治活動、宗教活動などを制限し、報告書提出を義務づけるなどの要項は人権侵害であり、ただちに改め、外出内容の制限をなくすこと。
  • 障害者の社会参加を促進するために、全ての障害者と介護者に対して公共交通機関全てに適用できる利用料助成制度をつくること。また、現在配布されている福祉タクシーのチケットは移動手段を自家用車中心に生活している重度障害者の場合、ガソリンチケット制を設けて同額分を受け取れるようにすること。
  • バリアフリー対策の充実が求められており、既存の公共的施設等にも義務付けするとともに、必要な助成措置を実施すること。また、歩道の段差解消など交通弱者対策を促進すること。JR下山門駅、笹原駅へのエレベーター、エスカレーターの設置を急ぐこと。
  • 西鉄等に対し、障害者が利用しやすいノンステップなど低床バスの台数を国の基準にもとづき増やすとともに、路線を拡大するよう強く指導すること。また、バス停のベンチ、屋根の設置について事業者に要請すること。

(17)あんま治療を本市国保助成事業の対象にすること。また、鍼灸・あんま・マッサージの無資格者営業については調査・摘発し厳格に対応すること。

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4 開発破たんの人工島などムダな大型開発をやめ、生活・安全優先のまちづくりへ転換を

(1)開発破綻が深刻な人工島について

市長は事業見直しと称して「検証・検討チーム」を立ち上げたものの、実際は人工島事業の「推進」のための調査を日本不動産研究所に委託していた。これは最初から市民との公約を投げ捨て、推進することを決めていたものであり、市長と人工島事業に対する市民の批判はますます高まっている。市長は人工島事業推進本部を立ち上げたが、これ以上の事業推進は許されない。

  • 売れる見込みのない9千人分の住宅を新たに建設予定の市5工区、必要のない港湾関連用地市4工区の埋め立て・造成工事はただちに凍結・中止すること。新たな岸壁など国工区の埋め立て計画を撤回すること。また、高速道路の延伸などインフラ整備は不必要でありやめること。
  • センター地区において市長は集客施設を誘致するために用途地域の変更までおこなうとともに10億円を投げ渡す「センター地区企業立地促進交付金」制度をつくり、まさに人工島のためならば何でもありである。しかも、県立美術館や大型コンベンション施設の誘致が検討されており、これ以上の税金投入と進出企業への便宜供与はやめること。
  • 博多港開発工区の道路や下水道、公園など基盤整備は博多港開発株式会社がおこなうべきであり、銀行への債務保証と博多港開発の破綻救済に他ならず、税金投入をきっぱりやめること。
  • 人工島の売れない土地処分のために「投資額の10%、限度額10億円」を大企業に投げ渡す企業立地促進交付金制度はやめること。

(2)「新・福岡都心構想」は、天神通線・薬院舞鶴線などの幹線道路整備などを口実に

銀行やゼネコンなどのもうけづくりのための都心の再開発・区画整理を誘導するための計画に他ならない。莫大な公費の投入につながる同構想はやめること。また、このような開発誘導のための容積率緩和は撤回すること。

(3)国が過大ででたらめな需要予測にもとづき、押付けようとしている新福岡空港について、市長は「必要ないことを明言する」と市民に公約した。それを「候補者の時言ったこと」などとして市民を裏切ることは許されない。莫大な税金投入となる新空港づくりや、滑走路の増設にきっぱり反対し、空港問題は航空会社等も要望しているように、近隣空港との連携、既存ストックの有効活用で解決すること。

(4)際限のない巨額の市費投入となる「九州大学学術研究都市構想」の推進をやめるとともに、同「推進機構」から撤退すること。

(5)58億円もの公金を投入し、九電や⑭都市未来ふくおか、福岡地所などに便宜を図る渡辺通駅北土地区画整理・再開発事業は、早急に計画を撤回すること。

(6)香椎駅周辺地区土地区画整理事業については、住民や商店街等との話し合いを促進し、まちづくり計画を住民参加で見直すこと。

(7)伊都地区土地区画整理事業については、住民参加と合意を貫き、情報を積極的に公開するとともに、減歩緩和など住民負担軽減を図ること。

(8)九大移転は、学生アパートや飲食店等これまで大学を支えてきた街に大きな打撃を与える結果となっており、まちづくりに参加してきた住民を無視することは許されない。情報を公開するとともに、「六本松九大跡地を考える連絡会」や多くの市民の声を反映させ、緑を配置した災害避難場所や文化施設、こども病院、児童館等々公共的活用を中心に市が主体性を持って取り組むこと。箱崎キャンパス跡地利用については、一体的活用と公園整備など住民の要望を反映させること。

(9)地震対策の強化について

  • 本市は西方沖地震で被災し、しかも「警固断層」が存在している。本市の建築物の構造計算における地域係数を、大地震が起こる可能性が高い地域の「1.0」へ引き上げるよう、国に要求するとともに、被災者生活再建支援金制度の住宅本体への適用などの改善策について、西方沖地震被災者にも遡って適用するよう国に要求すること。
  • 市有建築物について、計画当初73%の耐震化率を2015年度までに95%にする計画を前倒しして早急に取り組むこと。
  • 本市の「共同住宅」の割合は全国一の73%、内旧耐震の共同住宅は111,300戸にも及んでおり、耐震改修は市民全体の安全を守るためにも早急に求められている。その改善のための「民間建築物の耐震診断や改修等への補助制度」で改修補助の適用が本年度ゼロ件など、せっかくの制度がいかされておらず補助額の引き上げ等の拡充をするとともに、広報も強め、民間住宅の耐震化率を引き上げること。また新耐震基準で建てられたものも対象とすること。
  • 警固断層における大規模地震発生の確率が高まったことをふまえ、同断層付近などで石油等を一定数量以上貯蔵している「危険物の貯蔵場」の用途に供する特定建築物について耐震改修の必要性の周知とともに、改修促進のための指導を徹底すること。また同地区の中高層建築物の設計地震力の上乗せ基準について周知、広報を行うと同時に認証シール等の交付を早急に行い、実効性を持たせること。
  • 住宅以外の民間建築物について指導を強化し、老人や障害者福祉施設など公共性の高い社会福祉施設に関しては助成制度をつくること。

(10)本市の消防力の整備状況について、国の指針に照らしてポンプ車の配備は84.2%しかなく、人員の充足率も予防要員が83.6%、要員全体平均でも88.7%と不足しており、市民の命を守るため早急に増車・増員すること。また救急救命士も大幅に増員すること。

(11)河川水害対策について

  • 地球温暖化による異常気象のもとで各地で水害など災害が発生し、本市でも2度にわたる浸水災害による被害を被った御笠川の激甚災害特別事業は終了したが、さらに整備流量毎秒1,000立方メートルにも対応できるよう河床掘削事業を県に求めること。併せて、御笠川流域での公的施設を利用した遊水地(池)、地下貯留施設などの整備を早期に完了させること。
  • 水害常襲地帯である七隈地域、周船寺川及び水崎川などの河川改修を早急に行うこと。

(12)博多駅周辺地区の「合流式下水道緊急改善事業」は、事業費の大幅増額で早期に完了させること。あわせて、天神地区をはじめ中央区の分流化事業について「事業計画」を立て、事業に着手すること。

(13)下水道の管渠やポンプ場の更新事業については、年次計画を立て積極的な取り組みを行うこと。また道路側溝や水路上のコンクリート蓋、下水道施設のマンホール蓋などの老朽化による破損によって人身事故が頻発しており、施設の実態把握や、補修・改善など年次計画を立て事故防止策を図ること。

(14)現在の水供給施設能力は76万立方メートルで、一日平均給水量約40万立方メートルに対し充足している。大山ダム、五ヶ山ダムの整備は極めて過大であり、国と県に対して必要性のない大山ダム及び五ヶ山ダムの建設は凍結し、水供給計画の改定を早急に行うよう要求すること。あわせて、本市の水需給計画を抜本的に見直すこと。

(15)交通対策について

  • 福岡一極集中による都市膨張と交通対策を無視したまちづくりによって、都市部を中心に交通渋滞の深刻化、さらに都市環境破壊が進行しており、天神一極集中の開発の是正、パーク・バスアンドライドの促進等で自動車交通の総量規制など、抜本的な都市部交通対策を確立すること。
  • 天神や博多駅地区等の都心部並びに、赤坂・千代県庁口などの地下鉄駅周辺における自転車駐輪場整備を推進するとともに、無料制度を拡充すること。放置自転車をなくすために街頭指導員を増員し、事業を充実すること。また、50cc超のバイクの駐車場を整備すること。
  • 西鉄貝塚線と地下鉄との乗り継ぎを解消し、区間を三苫まで延伸する相互直通運転のために、西鉄との協議を急ぎ、アイランド線事業と切り離して早期に事業化すること。
  • 博多バイパス(水谷—下原間)の早期整備を図ること。また、国道263号線の道路整備を急ぐこと。併せて、南区自動車試験場周辺の交通渋滞の解消を進めるために外環状線の4車線化を至急に実施するよう国に求めること。
  • 市営渡船能古〜姪浜航路を増便すること。
  • 南部地区の交通対策の一環として、環状型大量輸送交通機関の整備を検討すること。
  • 公共交通機関が整備されていない地域でのコミュニティバスの導入を検討すること。

(16)公営・公的住宅行政について

住宅は、生存と生活の基盤であり、格差と貧困をなくすためにも、住まいの不安をなくし、安心できる居住環境をつくることが求められている。大企業の一方的な大量解雇や、重税と福祉切り捨てなどの生活不安が広がるなか、公営・公的住宅の役割はますます重要になっている。

  • 国に対し、新年度実施予定の入居基準の引き下げによる入居者対象の切捨てや追い出し、さらに家賃引き上げをやめるよう要求するともに、ポイント制の導入、預貯金などの資産査定、期間を限定する定期借家制度の導入などの住宅政策を改め、公営住宅に安心して住みつづけられる保障を確立するとともに、公営住宅の絶対数を増やすために新規公営住宅への予算補助を国に要求すること。
  • 生活不安の広がりの中、市営住宅の入所希望者は増え続け、公募倍率は23.6倍と変わらず高率にもかかわらず、2005年度以来、新規建設はゼロのままである。建替中心の建設抑制政策を改め、新規市営住宅を大幅に増やすこと。また入居基準の改悪による追い出しや、家賃の引き上げは行わないこと。
  • 単身者向け住宅の倍率は44.2倍、高齢単身者住宅は35.9倍と依然高い。高齢者向け住宅の戸数を早急に増やすこと。また、母子世帯・心身障害者世帯の入居枠を増やすこと。
  • 市営住宅では、ごく限られた低所得者しか入居できないため、住民の共同活動も困難を抱えている。このような中「孤独死」をふせぐため単身高齢者見守りなどをおこなう自治会に対する支援制度をつくること。
  • 市内の公団住宅(UR住宅)には、多くの公営住宅入居対象者が居住しており、UR都市再生機構が進めようとしている10年間で8万戸を削減する「削減・民間売却」方針は、入居者の居住不安の増大とともに、本市の住宅政策にとっても深刻な事態を引き起こすものである。国に対しUR賃貸住宅削減計画はやめるよう求めること。あわせて、大濠や那の川のような市街地住宅の「UR賃貸住宅」の用途の廃止にともなう住民の追い出しはやめ、住み続けられるよう要求すること。
  • 雇用促進住宅について、竹下住宅における3年後の廃止・130世帯の退去などのような一方的な住宅廃止や入居者退去の強行をやめ、全廃方針を撤回し、入居者の声を十分に聞き、納得のいく話し合いをおこなうよう国に要求するとともに、必要であれば市が購入し、公営住宅として活用すること。

(17)分譲マンションは都市における新しいコミュニティーの場であるにもかかわらず、戸建住宅に比べ重い負担を強いられている。ほんらい公共がおこなう基本的サービスの居住者負担を軽減するため、ごみ置き場や公園の固定資産税減免や維持管理費等の補助、防犯灯や受水槽の電気代等の補助などを行うこと。

(18)中高層建築物等建設にかかる紛争について

  • 全国一共同住宅の比率が高い本市において「マンション紛争」はいまだに多発している。市民の住環境を守るために開発規制を強化する用途地域の見直しを行うとともに、用途地域変更の住民提案、建築協定、地区計画の周知と積極的適用に努めること。
  • 「建築紛争の予防と調整に関する条例」を形骸化し、住民との納得のいく話し合いをせず、工事協定も結ばないまま建築確認申請を急ぎ、確認後は一方的に工事を強行する不誠実な建築主が続出している。市は被害を受ける住民の立場に立ち、「同条例」に関係住民の同意や、罰則規定などを盛り込むとともに、遵守を強く指導すること。また同趣旨で、国に対して法改正を要求すること。

(19)市街地の緑は開発によって激減しており、早急な保全が求められているにもかかわらず、本市の特別緑地保全地区の取得面積は年々減少している。緑地保全(保全林)の地区指定を促進するとともに、予算を大幅に増額し、市民との共同で都市緑地の保全・買取を積極的に推進すること。

(20)動植物園の運営と整備、再生計画には、市民とともに飼育担当職員の声も反映させるような体制をつくること。また長期計画とともに、現在の動物園も魅せるものにするための工夫を行い、動物が本来の生き生きとした姿を見せる展示方法の導入、飼育環境の改善とともに職員の増員を行い、教育的施設としての役割を果たせるようにすること。

(21)九州電力と国に対して、原発の危険性を増幅するだけのプルサーマル計画をやめるよう求めること。玄海1号機等の原発の総点検をおこない、老朽原発をはじめ安全が危ぶまれる原発については、運転を停止し、安全を確保するとともに、市民への報告と情報公開を求めること。また原発は、十分な安全の保証がなく技術的に未確立であり、計画的に撤退するよう国に要求すること。

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5 地球温暖化対策をはじめとする環境問題について

(1)地球温暖化の抑止をすすめる対策について

地球規模の気候変動は、2003年の欧州を襲った熱波、また大型化したハリケーンやサイクロンが世界各地で大きな犠牲と被害を引き起こしている。我が国では真夏日の増加、竜巻の頻発、台風や低気圧の強力化、記録的な集中豪雨の増加の被害などが日常の生活や安全を脅かしている。

  • 温室効果ガス対策については、「先進国」としての国際的義務を果たすため2050年まで80%削減の長期目標を出すに止まらず、2012年までに1990年比6%削減という京都議定書での約束を実質的に達成することともに、2020年までに30%削減することを明確にする中間目標を確立し、その実現に向けた対策の具体化を国に求めること。
  • 産業界全体で温室効果ガス総排出量の8割を占め、しかもわずか約200事業所で日本全体の排出量の50%に達するほど極端に排出が集中している産業界の削減について、政府と産業界の間で削減目標を明記した公的な削減協定を義務付けること。また、企業の削減目標達成のための補助的手段として、「国内排出量取引制度」や二酸化炭素の排出量などに着目した環境税を導入することを国に要求すること。
  • 二酸化炭素の排出量の9割がエネルギーに由来し、エネルギー対策は温暖化抑制のかなめとなっている。現在、自然エネルギーは一次エネルギーのわずか2%にとどまっており、2020年までにその比率を15~20%に引き上げることを明記した「自然エネルギー開発・利用計画」を策定するとともに、自然エネルギー発電の普及には、長期的な採算の見通しが重要であるため、電力の固定価格買い取り制度を導入するよう国に要求すること。
  • 市有施設に太陽電池パネルの設置や、風力、水力など自然エネルギーによる電力の確保を図ること。また住宅用太陽電池パネルの設置枠の拡大など補助制度を充実すること。

(2)博多湾の水質は、東部海域では全窒素について環境基準が未達成であることなど、人工島建設に伴い悪化しており、アオサの大量発生や赤潮等の被害が深刻になっている。汚染を防止するために、下水排水や湾内部生産の抑制など保全策の充実強化を図ること。また、環境基準点を増やすこと。

(3)クロツラヘラサギ、ミヤコドリなど多様かつ希少種が飛来し、休息場や餌場となっている国際的に重要な湿地である和白干潟を国設鳥獣保護区特別保護地区に指定させ、早急に「ラムサール条約」の登録湿地とすること。また今津湾を含め、博多湾全体を国設鳥獣保護区にすること。

(4)光化学オキシダントは市内の観測地点すべてで環境基準を上回っており、大気汚染は深刻な状態が続いている。本市庁用車の低公害車導入を促進するとともに、民間事業者への普及を一層促進し、「第二次自動車交通公害防止計画」に都心部への交通総量規制を盛り込むなどの抜本策を講じること。また、国に対して自動車排ガス規制の強化を要求すること。

(5)国道3号線沿いの博多区千代3丁目や南区野間1丁目など多くの騒音調査地点で環境基準達成率が低く、自動車騒音は改善されていない。騒音低減効果を図るために周期的な舗装を行う、抜本的な改善措置を取るよう国に強く要求すること。また、本市の責任を棚上げすることなく、国道3号線など道路沿線の住民の住環境整備、緑地帯保全等の切実な要求に誠実にこたえること。併せて、箱崎阿恵線の交通騒音・振動について、低減対策を講じること。

(6)ごみ行政対策について

  • 一般家庭ごみの有料化は、本市の行政責任を放棄し、低所得者に特に重い負担増を押し付けたものであり、元の無料に戻すこと。
  • 本市のごみ処理基本計画は、「ダイオキシン対策」などとした大型廃棄物処理施設の建設を進めた国の誘導策に基づくもので、過大な施設をはじめ大量生産、大量消費、大量焼却を前提にしたものとなっており、分別収集品目の拡大など、行政と市民、事業者と一体となったリデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)の推進でごみ減量を基本とする計画に抜本的に改めること。
  • 「容器包装リサイクル法」は、事業者の責任と負担を消費者と自治体に転嫁し、自治体の費用負担を増大させる「改悪」とも言える内容になっている。「家電リサイクル法」とあわせ、発生抑制や製造企業の引き取り義務など製造者責任を盛り込んだ法改正を早急に行うよう求めること。現在、自治体が費用を負担し行っている容器包装廃棄物の分別収集の費用負担を事業者負担とするよう求めること。また、市の責任で一般家庭から排出される空き瓶・ペットボトルが、リサイクル効果を生むための再生受け入れ施設を整備すること。
  • ごみは各自治体の責任において処理するものであることから、大野城市・太宰府市など他都市からのごみの受け入れは直ちにやめること。また、過大な大型施設建設を誘導することになる南部工場建替え計画については見直すとともに、都市圏南部環境行政推進協議会は解散すること。
  • 事業系ごみの減量対策については、企業まかせでなくオフィス紙ごみのリサイクル等の推奨、目標提示など積極的な取り組みを行うこと。
  • 住民押しつけ型の校区紙リサイクルステーションではなく、高齢者や障害者など社会的弱者に配慮する上でも、市の責任で定期的に古紙回収を実施し、紙のリサイクル率を引き上げ、ごみ減量と市民の負担軽減を図ること。また地域集団回収報奨制度や回収業者助成を増額し、ごみ減量リサイクルを支援すること。すべての区にリサイクルプラザを整備すること。

(7)産業廃棄物施設及び処分場については、廃棄物の排出事業者や製品、販売事業者の責任強化を図ること。土地の所有者に産廃の不法投棄が行われないよう措置する努力義務を課すことや、水源地などに産廃処理施設を設置することができないように位置規制を盛り込むなど「廃棄物処理法」の改正を国に要求すること。また、本市においても、厳重な立ち入り監視・調査・指導を行うとともに、「福岡市産業廃棄物処理施設の設置に関わる紛争の予防及び調整に関する要綱」を条例化して同様の趣旨を盛り込み、違反者への罰則規定を強化すること。

(8)ごみ清掃や下水道などの委託人件費が年々下がってきており、積算に当たっては、委託労働者の基本給や各種手当を増額し、労働条件の改善を図るよう市が責任をもって委託企業を指導すること。

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6 雇用と中小企業の営業を守る総合的施策、農林水産業の再建を

(1)人間らしく働ける職場を 生活できる賃金を

  • 労働者派遣法の改正など「使い捨て」雇用を広げた労働法制の規制緩和路線の抜本的転換、最低賃金を時給1000円以上に引き上げ、雇用保険給付を拡充し、非正規雇用の正社員化の促進、雇用保険財政を活用した失業者、求職者への生活援助制度の創設、失業給付を非正規の労働者にもきちんと給付できるようにするなど改善するよう国に求めること。「サービス残業」「名ばかり管理職」「QC活動」など、違法な長時間労働を根絶するよう法の整備をおこなうとともに企業を指導・監督するよう要請すること。
  • 「働くあなたのガイドブック」の活用を大学などにも拡大し、マスコミも使い雇用のルールを知らせるキャンペーンをおこなうとともに、職場での違法な働かされ方について相談できる窓口を開設し、労基署やハローワークと連携し労働者を守ること。

(2)中小企業・業者を守るために

  • 本市の中小企業対策費は、わずか約11億円、一般会計中0.16%で、前市政に比べても減少している。一方で、人工島に進出した企業には最高10億円の助成金を出してやるなど市長の進める経済振興策は大企業優遇、新産業偏重であり、このままでは本市の中小業者が次々と潰れていくことになりかねない。中小企業予算を抜本的に増額し、地場中小業者を守る経済振興策へ転換すること。
  • 中小零細事業所の訪問調査を行い、実態と要求を把握するとともに、全庁を通じた対策会議を設置して、中小企業の育成・振興を図ること。併せて中小企業部を復活させ、体制・人員を拡充すること。
  • 大企業ゼネコン型の公共投資でなく、福祉、教育、住宅など中小業者の仕事となる生活密着型公共事業を増やすとともに、大手に発注した工事についてはその下請けを地場企業が受注できるよう強力に指導すること。併せて、分離分割発注など地場企業により厚く仕事がわたるようにすること。また、250万円以下の小規模工事については地元中小業者が優先受注できる簡易な「小規模登録制度」を新設・実施すること。
  • 建設現場に適正なルールを確立させ、建設労働者に生活できる賃金を保障するために「公契約条例」を本市でも制定すること。公共工事の発注にあたり、2次3次を含め全ての段階での下請け契約書の提出を義務付け、実態の調査・点検をおこなうこと。「建設業退職金共済制度」のさらなる普及に努めること。また、全ての下請企業への代金不払いや遅延、倒産が発生した場合、下請企業と労働者の救済に努めること。
  • 倒産や廃業にあえいでいる地場中小零細建設業者の仕事づくりと景気対策として、住宅の改装などの際に一定額の助成をおこなう「住宅リフォーム助成制度」を早急に新設すること。
  • 地元商店街を守るため、大型店の進出と退出、営業時間などについて、自治体の権限で規制できるよう国に要求すること。大手スーパーや大企業に、地域貢献など社会的責任を果たさせるよう要請すること。また、大型店の撤退に伴う中小零細テナントの救済及び支援をおこなうとともに、商店街対策予算を増額すること。 
  • 責任共有制度の導入により、すでに制度融資の金利が上がり、貸し渋りがひどくなっている。中小企業と金融機関の「架け橋」となっている信用保証制度を元の制度に戻し、保証協会の基金の増額等によって保証機能を強化するよう国に要求すること。
  • 景気の悪化で返済に困る業者が多くなるため、返済猶予を現行2年から延長すること。本市でも、限度額500万円、無利子、審査1週間くらいの運転資金用の制度融資をつくること。利子補給や保証料金の補助をおこなうこと。

(3)農林水産業の再建と振興について

  • 国民の食を支えるべき国内の農漁業は衰退が続き、食料自給率は40%と先進国で例のない低水準に落ち込んだままである。農山漁村の崩壊が広がり、集落の維持や国土の保全が危ぶまれる事態である。安全・安心な食料の安定供給のために、農林漁業の再生、食料自給率50%以上への回復に最優先で取り組むこと。
  • 漁船の燃油や施設園芸の加温用燃料の値上がりが本市の漁業者、農業者の経営を圧迫している。燃油高騰への直接補てん措置を国に要求するとともに市独自におこなうこと。
  • 1995年には2万円(60キロ全国平均)を超えていた生産者米価は、いまや1万3000円前後。稲作農家の労働報酬は一時間わずか179円(2007年産)にすぎない。暴落した米価の回復は、農家の最大の願い、担い手支援であり、不足払い制度を創設して、当面、全国平均で1俵1万7000円以上にするよう国に要求すること。米以外の野菜や果樹についても価格保障・所得補償の抜本的充実を要求すること。
  • 野菜や花卉など安い輸入物の影響を受けて農家は苦境に立たされており、機敏なセーフガードの発動で輸入調整を行うよう政府に要求すること。また、市内の農家を保護するため、市として独自支援策を拡充するとともに、予算を大幅に増額すること。
  • 家族経営を維持し、大規模経営をふくむ担い手育成のために市独自の支援策を講じること。農業への新規参入者を重視し、その定着のために一定期間の生活支援や資金、技術、農地の面での総合的な支援体制を整えること。農家を規模の大小で選別する「水田畑作経営所得安定対策」と「株式会社の農業参入」政策に反対すること。
  • WTO農業協定を根本から見直し、各国の「食料主権」の確立をめざすとともに輸入自由化をストップし、関税など国境措置を維持・強化するよう国に求めること。
  • 魚価の低迷、漁獲量の減少、後継者不足などに的確に対応し、漁民が生き続けられ、活力ある漁業・漁村となる振興策と予算を拡充すること。

(4)市の青果市場の統合移転計画に伴う西部市場の跡地利用について、地元住民の意向を尊重し、民間売却せず、住民参加の協議会をつくり、公園など公共利用とすること。

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7 憲法と子どもの権利条約を生かし、子どもの成長・発達を中心にすえた教育・文化行政の推進を

(1)教育行政について

今日、日本の教育は自民党政治によって歪められ、国連子どもの権利委員会からも「競争的な教育制度の是正」を勧告されている。小泉内閣以来の「構造改革」は、教育条件を悪化させるとともに「教育格差」「子どもの貧困」をひろげ、子どもの教育を深刻に傷つけている。憲法および子どもの権利条約に基づき、一人ひとりの子どもの学び、成長する権利の保障を中心にすえた教育行政へ転換するとともに、「教育振興基本計画」は条件整備に限定し、日の丸・君が代の指導の強制はもとより、教育内容・方法への介入、教育の自主性侵害をしないよう国に求めること。

(2)本市の学校教育について

  • 本市の教育予算は政令市中最低水準となっており、抜本的に増額すること。
  • 本市教育改革プログラムの改訂にあたっては「人格の完成」を目的とし、現場の父母や教職員の声を十分取り入れるとともに「心のノート」の強制による愛国心・道徳観の押しつけを盛り込まないこと。
  • 全国一斉学力テストは子どもと学校間の競争を更に激化させるものであり、来年度は参加しないこと。「習熟度別学級」、教員評価システムの拡大、強化は競争を強化し、教育を歪めるものであり行わないこと。
  • 今年度35人以下学級を拡充しなかった市長の公約違反により、子どもと教職員の困難が拡大している。常勤講師の採用など必要な予算措置を行い、来年度は中学校まで拡大すること。併せて、正規職員を大幅に増やし30人以下学級を即時実現するよう国・県に強く要求すること。
  • 「学校規模適正化」の名のもとに、一方的な学校統廃合を行わないこと。
  • 学校選択制や学校評価システムは競争を激化させ教育にはなじまないものであり、導入を行わないこと。2学期制については現場の声を聞かないままの拙速な導入・押し付けを行わないこと。小中一貫校は、競争の低年齢化を生み出すものであり、導入しないこと。
  • 貧困と格差の拡大の下、給食費さえ払えない低所得の保護者も増え、就学援助制度の充実は、さらに切実になっており、適用基準を大幅に広げ、周知徹底するとともに、窓口での相談・申請には親身な対応をすること。市費による支給分は支給単価の引き上げと内容の改善を図ること。
  • 体罰による「指導」は違法であり、厳正に対処するとともに、体罰一掃のための研修などの取組を充実させること。
  • 不登校児童にとって重要な役割を果たしている「学校適応指導教室」(早良区・中央区)は2箇所では不十分であり、サテライト方式ではなく当面各区に1ヶ所増設するとともに、ボランティアによる不登校児童などのためのフリースクール等の実態調査を行い、支援すること。
  • 中学校部活動は顧問や指導員不足による廃止や運営費不足が深刻化しており、補助指導員の大幅な増員や指導日数を増やすため、更なる予算増額を図ること。県に対し県大会の参加費徴収をやめるよう求めるとともに、当面参加費について市費で補助すること。

(3)教職員体制について

  • 教職員は休みたくても休めず長時間過密労働を強いられ、精神疾患による休職者が増え続ける等、健康破壊が深刻である。超過勤務の実態を踏まえ是正のための実効性のある措置を取るとともに、休暇を取りやすい環境を整えること。夏期休暇等は、自主研修による教師としての自己研鑽や健康回復にとって重要であり、出校の強制をやめること。また、病気休暇の代替教員の配置を速やかに行うよう県に求めること。今年度から強行された市費事務職員の削減は教職員の事務作業削減方針に逆行し多忙化に拍車をかけており、元に戻し、削減計画は撤回すること。
  • いじめや不登校の実態を改善するためにも、子ども達の相談相手となっている養護教諭の複数配置を急ぐとともに、養護教諭や心の教室相談員の意見が、学校全体の教育指導に生かされるよう保障すること。また専門のカウンセラーを全校配置するよう国に求めるとともに、当面、市独自に手立てをとること。
  • 全ての学校図書室に、専任の司書教諭を早急に配置するよう国に定数措置を求めるとともに、当面本市独自に配置すること。兼任の司書教諭については市費加配の活用等による授業時数の軽減を図り、司書業務を行える条件をつくること。
  • 「指導力不足教員」政策と結びついた「新勤務評価制度」は、ILO・ユネスコからも「教員の地位勧告」に抵触すると指摘されて根本的見直しを直接勧告されており、本市においても教師の自由を奪い現場を硬直させている「目標管理」による教職員評価制度はやめること。
  • 同一校勤務年限を6年に短縮し、広域人事異動や管理職による恣意的な人事異動を可能にする改訂人事異動要綱は撤回すること。
  • 県による出張旅費の削減によって、出張をしても旅費が支給されないという許されない事態を生んでおり、県に対して適正な交付を求めること。
  • 教員採用試験の試験問題・選考基準を公表し、受験者に採点結果を通知するなど透明性・公正性を確保すること。教員免許更新制を撤回するよう国に求めること。
  • 市費非常勤講師は勤務時間、勤務日数によっては生活を維持できないほど低賃金になっているのが実態であり、報酬の大幅引き上げを図ること。

(4)学校教育施設について

  • 学校施設整備予算を増額し、築25年以上を経過しても大規模改修が行われず先延ばしされてきた老朽校舎の改善を速やかに実施するとともに、校舎・体育館の耐震化については現計画を更に前倒しし、早急に完了させること。また、施設・設備をはじめとする学校環境・安全点検は予算も組んで専門家により一斉に行い、学校からの意見も日常的に聴き、必要な改善は速やかに実施すること
  • 夏期・冬期には教室温度が国の基準を満たしていない場合が多く、子どもと教職員の健康にも悪影響を与えている。扇風機の設置では根本的な改善にはつながらず、学校の全ての教室に早急に冷暖房を設置するための計画を立て、来年度着手するとともに、小学校のパソコン教室については来年度完備すること。
  • 学校のいたる所にスレート板やPタイル等、アスベスト含有材が使用されており、破損時には飛散し危険であるにもかかわらず、対処方法等について学校には周知されていない。指針を策定し、当面の取り扱いについて緊急対策を図るとともに、安全なものとの交換を急ぐこと。
  • プールが老朽化した学校が多く、生徒の安全対策にも支障が出ているにもかかわらず、今年度の改修はわずか1校にとどまった。紫外線対策としての日よけの設置を含め、改修計画を抜本的に見直し来年度から計画的に進めること。
  • フロアーにトイレが無い等、不足している学校については増設を行い、多目的や洋式トイレの適正配置を図るとともに、「臭い」「汚い」「暗い」等の問題を改善すること。
  • 生徒数が1,000名規模になっている壱岐小、那珂小、松島小、西新小、高取小、百道中などの過大規模校は教室が不足し分割授業ができないなど授業にも支障が出ており、地域コミュニティーに混乱をもたらす校区調整ではなく、早急に分離・新設を行うとともに、当面必要な学校での教室増設を緊急に行うこと。また、西宮市など他の自治体に習い、今後児童数の増加が予測される地域でのマンション建設を規制すること。

(5)特別支援教育について

  • 特別支援教育については、子どもと保護者の選択権を重視し、適正就学指導委員会の判断結果の一方的な押し付けを行わないこと。また、普通学級に通う色弱、難聴等、視覚・聴覚障害児童・生徒に対する支援を強化するなど、希望の進路に添った学校の受け入れ体制を整えること。
  • 小中学校の特別支援学級は保護者と子どもの意見を重視し、本来の学校区への通学を基本に大幅に増設するとともに冷暖房設置を進めること。LD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)など障害の多様化に対応する支援体制の充実を図り、「介助員」「支援員」については、大幅に増員して必要な児童・生徒に行き届くようにするとともに、短期雇用ではなく安定・継続できる雇用体系とすること。
  • バリアフリー化を進めるため、肢体不自由児が通う全小中学校へのエレベーター設置を行うとともに、完備されるまでは介助員の配置等支援体制を充実させること。狭隘化している特別支援学校職員室の改善を図ること。

(6)高校教育について

  • 福岡地区では約5割が私立高校に通学し、公立の約4.5倍の学費を負担している。負担軽減のために私学に対し、授業料補助を含む助成を行い、助成額を大幅に増やすとともに、国に対し私学への経常費補助の削減などを行わないよう要求すること。また、深刻な雇用・経済状況の悪化により、保護者の失業や倒産が増え、進学や通学の断念など、子どもたちの高校教育を受ける権利が脅かされている。市教育振興会の高校奨学金の入学支度金、奨学資金を実態に見合うよう増額・改善するとともに、所得要件等の基準を緩和すること。国、県の修学資金が適用できない世帯を救済できる市独自の「緊急貸付制度」を創設すること。
  • 博多高等学園の定員を増やすとともに、高等部Bコース(軽度学級)を各養護学校に設置し、全員が希望するコースに入学できるようにすること。
  • 高校から要望の強い進路相談員を全校に配置すること。 

(7)幼稚園教育について

私立幼稚園の運営は幼児の減少や人件費の負担増などで極めて厳しい状況にある一方、共働き家庭の子の預かり保育の実施による対応にも苦慮しており、教諭の待遇改善を図るためにも、運営費補助等を大幅に増額すること。

(8)学校給食の改善について

  • 「食育」の観点からも学校給食の充実が求められており、調理員体制について現行の非常勤職員制度を改め、文部科学省基準以上の人員を市の正規職員で配置し、責任を持った調理を行うこと。また、退職者の補充は直ちに正規職員で行うとともに、有休の代替要員は市の責任で確保すること。各小学校に栄養士を配置すること。
  • 輸入食品の受け皿にもなっている「統一献立・一括購入方式」をやめ、地元農業の振興にも資する地元農水産物中心の給食に転換すること。中学校のセンター方式を自校方式へ改めるとともに、給食時間の十分な確保ができる時制とすること。
  • ③ 食材の高騰を理由にした給食費の引き上げを行わないこと。

(9)人権・同和教育について

  • 任意団体である「市同和教育研究会」等への補助金の支出をやめるとともに、学校研修、連絡会等を通じての解放同盟の教育介入を排除し「全市一斉人権教育研修会」については廃止すること。
  • 同和枠から一般対策に移行された加配教員を、実質的に「同和」枠として配置していることは許されず、市費の非常勤講師等を含め、少人数学級の実施など真に教育上必要な学校への配置とすること。
  • 本市の「人権教育・啓発基本計画」は、「同和問題の解決に向けた取り組みの手法・成果を生かす」などとして、実質同和問題のみに矮小化しており、このように人権を侵し、差別を温存する同和教育の延長となるニセ「人権教育」の押し付けはやめること。 また実質、部落問題を特別扱いする副読本の使用の強制をやめ廃止すること。
  • 学校やPTAへの「同和研修」の強要、解放同盟の運動や主張に加担する「研修」名目での職員の出張をやめること。

(10)図書館について

予算を増額し、蔵書の充実を図るとともに、遠距離の市民でも書籍等の活用ができるように公民館や配本車などで検索・貸出・返却ができるシステムづくりを行うとともに、図書館の増設を検討すること。また、総合図書館や分館の司書は正規職員として増員すること。

(11)文化財について

埋蔵文化財など文化遺産の調査、発掘、整理、保存に従事する専門家を増員し、調査員の身分保障と待遇改善、人員の確保に努めること。

(12)社会教育等施設について

  • 公民館が自治協のセンターにされ、社会教育機関としての役割・機能が脅かされている。職員体制の充実をはじめ、必要な手立てをとること。
  • 人権のまちづくり館は、市民一般に開放されていない所があり、教育集会所についても公民館と同様に地域住民の社会教育活動や地域活動に気軽に使えるように広報・周知を徹底すること。
  • 青年が文化芸術・サークル活動等に気軽に使える施設を増設し、利用時間についても9時まででは利用しにくく、仕事帰りでも使えるように配慮すること。

(13)文化・スポーツ等行政について

  • 文化・スポーツの名で、不必要に莫大な市費をつぎ込むイベント行政は抜本的に改めること。また、自主的活動を行っている本市の市民文化団体、スポーツ団体への運営費助成や、事業補助を大幅に増額すること。
  • 市民体育館など老朽化しているスポーツ施設の改善を図り、管理体制の充実を図ること。また、野球・ソフトボール・テニス・サッカー・ラグビー・ダンス・スケートボードなどに気軽に使える運動場やスポーツ施設を新・増設すること。その計画や設計については利用者の声を反映させること。あわせて、利用者負担を増やさないこと。
  • 老朽化している市民会館を建て替えること。また、西部地域をはじめ各区に、気軽に利用できる音楽・演劇練習場を新・増設すること。その計画や設計については利用者の声を反映させること。
  • 香椎副都心の千早駅前公共施設用地については、地域住民が集うことのできる「総合文化・コミュニティー施設」の他、児童館、特別養護老人ホームなど老人施設等を建設すること。

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8 一人ひとりの子どもが大切にされ、安心して子育てできる市政に

(1)子どもの医療費助成制度については、中学生まで無料にすること。また乳幼児医療費助成制度を国の制度として行うよう要求すること。本市など政令市と一般市町村に対する乳幼児の医療費補助格差の是正を県に求めること。

(2)保育行政について

  • 児童福祉法第24条に基づく公的保育制度を堅持・拡充し、全ての子どもが健やかに育つ権利を保障すること。国と自治体の責任を後退させる保育所の直接契約・直接補助方式の導入はやめるよう国に要望すること。
  • 2008年10月1日現在、待機児は527人にのぼり、今なお深刻な状況である。在園児追い出し、つめこみの定員増や、幼稚園への押し付けをせず、早急に新設をすすめるとともに、既存保育園の増改築などの緊急対策で待機児解消をはかること。
  • 公立保育所の民営化については、もともとわずか21ヵ所しかない公立保育所を7ヵ所まで減らす公的責任の放棄は許されず、「見直す」との市長の公約違反に対しても市民の批判と怒りが強い。民営化強行は許されず中止をすること。
  • 保育事業の大半を担っている民間保育園への補助金は毎年のように削られ、職員や法人の犠牲的な努力によって運営がおこなわれており、補助金の削減は許されず大幅に増額すること。併せて老朽化した施設の調査をおこない、補修・補強に必要な施設予算を確保し、財政支援をおこなうこと。
  • 2009年度の保育料の値上げはしないこと。高過ぎる保育料はすでに限界を超えており、他都市並に市費を繰り入れ、保育料を引き下げるとともに、第2子以降の減免は保育料の高いほうを減免すること。
  • 無認可保育所は、24時間保育や、休日、延長保育、障害児保育など、市民の多様な保育要求に応え、市の保育行政の補完的役割を果たし、施設・児童数ともに増加している。全ての無認可保育所への助成制度を創設すること。
  • 職員配置・施設などの最低基準を抜本的に改善するよう国に求めるとともに、当面市独自に保育士対子どもの人数を0歳児は1対2、1歳児は1対3、2歳児は1対5、3歳児は1対10、4歳児・5歳児は1対15へと改善すること。
  • 各園の非常勤職員を正規職員にするとともに、賃金を時給1200円以上にするよう財政措置を行うこと。
  • 障害児を受け入れる保育所全てに保育士を加配すること。また、巡回指導や障害児保育研修、個別観察指導・保護者カウンセリングなどの体制を整えるとともに、看護師等を配置すること。
  • 政令市のほとんどが実施している産休明け保育を、本市においても公的責任で早急に実施すること。また保育ニーズを踏まえて、休日保育、病児保育、病後児保育など特別保育事業を充実させること。

(3)留守家庭子ども会について

  • 留守家庭子ども会については、大幅に予算を増やし充実をはかるとともに、指導員に対して全児童対象の遊びの指導など、新たな業務を押し付けないこと。また、全児童放課後対策は地域やボランティアに押し付けず、十分な予算を確保し、市が責任をもって運営をすること。
  • これまでのおやつ代や教材費、水光熱費等の実費負担に加えて導入された利用料の負担は、利用したくてもできない家庭を増やし、留守家庭の子どもが安心して生活できる場を奪っている。雇用破壊など生活不安が広がっており、重い負担となっている利用料については来年度から無料に戻す手立てをとること。
  • 児童数70名を超える子ども会は約70施設もあり、改善が急務である。施設の増設による分離を急ぐこと。それに伴い指導員の配置は適正におこなうこと。
  • 正規指導員を最低2人、児童数50人以上の子ども会には3人以上配置し、健全育成に責任が持てる体制とすること。また障害児受け入れの子ども会へは、まず正規指導員1名を加配し、その上で、障害児童数に合わせ指導員を加配すること。
  • 長期休暇中については、高学年児童も入会できるようにすること。
  • 開設時間の延長など労働強化となっている指導員・補助指導員の賃金を引き上げること。児童の健全育成のためにも経験豊かな指導員こそ必要であり、5年間の任期付き雇用を撤廃するとともに、希望する職員については、そのまま採用すること。また、指導員と同一労働である補助指導員の待遇格差は許されず、公務災害補償が適用できるようにすること。
  • 老朽化したプレハブの建て替えを急ぐとともに、トイレなどの施設を増設すること。

(4)子どもたちが放課後や休日に安心してすごすことができる重要な「児童館」は全国的にも年々増えている。しかし、本市においては中央児童会館一つであり、市長は「子育てサロン」や「子どもプラザ」などで事足りているとして、児童館建設をおこなおうとしない。児童館事業は国も認めた事業であり、そのような公的責任を放棄する態度は許されない。本市では20年以上も前から子どもたちを含め多くの市民が請願や陳情等々で繰り返し要望し続け、これまで請願署名26団体、約37万5千筆が本市議会へ提出され、多くの議員が紹介議員となっている。今日、その必要性はますます高まっており、これだけ多くの市民の願いを踏みにじり続けるのでなく、応えることこそ行政の責務である。子どもプラザや公民館では肩代わりできるものでなく、市長公約通り、全区への設置を新年度着手するとともに、専門職員のいる児童館を小学校区ごとに設置すること。また、今後建設される地域交流センターには児童館機能を持たせること。あわせて中央児童会館の建て替えにあたっては利用者の声を反映すること。

(5)子ども総合相談センターによせられた、いじめや虐待、不登校など深刻な相談は2007年度で約15000件にものぼっている。親身な相談活動ができるように児童福祉司を大幅に増員するとともに、児童相談所を増設すること。

(6)アレルギー疾患患者は多様化、増加の傾向にあり、季節・ストレス等での病状悪化等、患者は常に大きな不安感を抱いている。不安解消と治療促進のためにも、最新の医学的根拠に基づいて相談に応じられるような体制の充実を行うこと。また除去食の給食を行っている保育所に補助を行うこと。併せて当面喘息とアトピー性皮膚炎を学校病の指定に加えるよう国に要求すること。

(7)ひとり親世帯は年々増えており、母子家庭の平均所得は年約212万円で、9割が「生活が苦しい」と感じている。加えて昨今の大不況のもとで、生活苦はさらに深刻で、児童扶養手当はまさに「命綱」である。度重なる制度改悪により減額された児童扶養手当を「就業意欲」を口実に不当なカットがおこなわれることのないよう、また同手当の額の引き上げと対象の拡大をはかるよう国に求めること。あわせて市独自の「上乗せ手当」の支給などの措置を取ること。また、父子家庭にも児童扶養手当の支給をおこなうよう国に求めるとともに、母子家庭同様、所得(就労)、住宅、医療、教育、家事などへの援助策を講じること。

(8)児童手当については、当面、第1子・第2子には小学校6年生まで月額1万円に増額するとともに、18歳まで支給年齢を引き上げるよう国に求めること。

(9)母子・寡婦福祉資金は、無利子・無保証人にし、貸付金額を増額するなど施策の改善を行い、必要なときに借りやすい制度にするよう国に求めること。また、各種貸付制度は申し込みから2週間以内に貸与できるように借入れ手続きを簡素化すること。

(10)母子家庭医療費助成については、児童扶養手当支給制限強化に連動した対象制限をやめ、寡婦医療助成廃止を元にもどすよう県に要求すること。

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9 女性の声を市政に生かし、真の男女平等社会実現へ

(1)正規女性の賃金は男性の6割にすぎず、職場の女性の半数以上がパートや派遣などの非正規雇用である。また男女の比率は6対4なのに、管理職は9対1であり、女性は妊娠・出産したら7割が退職せざるを得ないのが実態である。日本の男女差別撤廃と女性の地位向上のために、参議院で10回にわたり採択され、90か国以上が批准している女性差別撤廃条約選択議定書を直ちに批准するよう国に求めること。

(2)男女雇用機会均等法の施行から20年余たったにもかかわらず、男女の賃金格差、昇進昇格差別の改善は遅々として進まず、法をいかし、企業への指導を徹底するとともに、法律の見直しをはかり、間接差別の範囲の拡大・強化、強力な救済機関や罰則・強化などをすすめ、事実上の差別禁止、是正をすすめるよう国に要求すること。

(3)女性労働者の半数以上が、パートなどの非正規雇用であり、賃金は女性正規雇用者の7割しかない。パート労働法の抜本的な改正をはかり、賃金、その他の労働条件について正規労働者との差別的取り扱いをすることを禁止するよう国に要求し、あわせてパートの均等待遇を求めたILOパートタイム労働条約や8時間労働条約、権利侵害を国連に通報できる制度を定めた女性差別撤廃条約選択議定書などを早急に批准するよう国に求めること。

(4)ヨーロッパなどでは自営業・農業の女性の働き分を経費に認めることが主流であるが、わが国では、所得税法第56条でそれを必要経費として認めないとしている。これは、事業継承の障害にもなっているまさに時代遅れの悪法であり、所得税法56条を廃止し、家族従業者の労賃を正当に評価する税制に改善するよう国に要求すること。

(5)国連からのくりかえしの改善勧告や国民要求にもとづき、選択的夫婦別姓制度の導入、再婚禁止期間の短縮、婚外子差別禁止、「離婚後300日」規定の改善など民法の改正を速やかに行うよう国に求めること。

(6)市の課長級以上の女性役付職員はわずか5.9%と昨年同率、人数は1名減となっており、まったく前進がない。これは政令市平均の7.7%を下回り、さいたま市の12.2%の半分以下というひどいものであり、「雇用における平等」に反するものである。女性の採用、管理職への登用を積極的に進め、昇給、昇任などの差別を一掃すること。また、政策、方針決定への女性の参画を促進するために、各種審議会の女性登用率を大きく引き上げること。

(7)男女とも働き続けるための条件整備を図ること

  • 男女ともに働き続けられるために、子育てと介護を社会的に支える仕組みをつくる必要がある。育児介護休業法の改正後、女性の育児休業取得率は9割に前進したとは言え仕事を辞めた人を加えると3割に満たないと見られる。一方、男性の取得率はわずか1%でしかない。育児介護休業法を改正し、所得保障の改善、パートや派遣、有期雇用への適用条件の見直しや拡充をすること、併せて休業取得による不利益扱いを禁止するよう国に求めること。
  • 市職員の育児介護休業取得状況は、男女ともに、取りたくても取れないというのが実態である。育児介護休業が安心して取得できるよう、給与保障など経済的支援、人的支援、昇任昇格制度の改善などを行うとともに、管理職への研修を徹底すること。併せて民間事業者への啓発をおこなうこと。

(8)男女雇用機会均等法にセクハラの禁止、被害者への解雇や不利益扱いの禁止を明記するよう国に要求すること。本市でも「セクシャルハラスメント防止条例」をつくり、その一掃に努めること。当面、セクシャルハラスメントや女性労働者の様々な訴えに対し、被害者の保護、助言・指導・勧告が効果的に行えるよう、相談・苦情処理・紛争解決のできる専門の窓口を各区に設置すること。

(9)男女共同参画推進の拠点施設である女性のためのセンターはアミカスに限るのではなく、各区1ヵ所ずつ、低料金で気軽に利用できる便利な場所に建設すること。

(10)増加するDV被害の訴えに対し、必要な体制が追いついておらず、実効ある救済策を確立するため、国に予算の増額を要望すること。あわせて、加害者の犯罪対応と、加害者更正プログラムに関する規定を盛り込むよう国に求めること。昨年改正されたDV防止法に基づき、市として「配偶者からの暴力防止及び被害者の保護のための施策に関する基本計画」を策定し、休日・夜間の相談体制を整え、心理療法担当職員、子ども連れの被害者のための保育士や学習援助者など、相談・一時保護・自立支援の施策を拡充すること。公営住宅への優先入居や自立に要する費用の補助などをすすめること。不足している母子寮の増設、民間シェルターへの補助金など支援の拡充、一時保護から自立に向う中間的施設(ステップハウス)の開設・運営への助成を図ること。また、更生と再発防止のために加害者へのカウンセリング、教育などを行うこと。

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10 汚職腐敗を正し、清潔、公正、平和、市民参加の市政を

(1)本市行政をめぐっては、開発優先の市政の下で政官業の構造的癒着がいまだ温存され、人工島をめぐるケヤキ・庭石事件で元助役と元市会議員の両被告に有罪判決が下されたこともふまえ、市民の中では改めて清潔な市政を求める声が広がっている。政官業の構造的癒着の実態について、市が責任を持って体制も作り徹底した調査を行い、市役所から汚職腐敗を一掃すること。また、市長は市政を歪めかねない財界との不適切な関係をやめること。

(2)政官業構造癒着の根を絶つために、本市の政治倫理条例に企業・団体献金の禁止を盛り込むこと。また、本市発注公共事業の受注企業や下請企業への政治資金パーティー券販売の禁止を盛り込むこと。

(3)内部告発制度については、調査主体を第三者機関など外部とし、外郭団体・第三セクター内部からの告発も調査対象とし、告発者の保護についても匿名通報、不利益取扱の禁止などを盛り込んだ条例を制定すること。

(4)94に及ぶ外郭団体・第三セクターは、その必要性が厳しく問われており、特に株式会社への出資については、本当に必要性があるかのチェックを行い、問題の団体については出資をひきあげること。また、博多港開発や都市未来ふくおかなど、無駄な開発を進める第三セクターは積極的に廃止、縮小を行い、その他の団体については、その運営、事業及び予算の執行について厳正な監査、指導を行い、情報公開をさらに徹底するとともに、そのあり方について抜本的に見直すこと。

(5)市の退職幹部の外郭団体や利害関係のある民間企業への天下りを禁止し、口利き斡旋に対する規制措置を講じること。

(6)入札制度の改革について

  • 来年度から本格導入される総合評価方式については、入札価格が最低価格でなくても技術点が高ければ落札することが出来るもので、技術力に勝る大企業が圧倒的に有利になり、中小企業が排除される懸念があり、その導入については再検討を行うこと。
  • 昨年見直した一般競争入札制度の拡大に伴い、等級(ランク制)を厳格に適用すること。また、談合を排除する為に、一定数の入札参加業者の排除や予定価格の決定に抽選くじを導入すること。
  • 一般競争入札制度の拡大に伴い地元中小企業・業者の仕事確保の観点から、工事規模に対応して入札参加資格を限定する「条件付一般競争入札」とするとともに、一定額以下は大企業を排除する逆ランク制度を採用すること。
  • 談合情報が寄せられた場合、入札の延期を行うとともに、疑惑企業を入札から排除した上で参加業者をくじ引きで半数に減らすなどの措置を取ること。

(7)特命随意契約や委託契約及び、プロポーザル方式の在り方については、特定業者と長期に亘る委託契約が継続的に行われるなど公正・公平性が失われており総点検を行い、制度の抜本的な見直しを行うこと。

(8)市長はこの間、市民意見募集やパブリックコメントを行ってきたが、反対意見をまったく無視しており許されない。こうした態度を改め、市民からの要望を政策決定にとりいれること。「聞きたかけん」の対象から請願団体を排除することはやめること。各種審議会等委員の市民公募枠を新設・拡大すること。また、市政の重要事項に関する「住民投票条例」を新設すること。

(9)特定非営利活動(NPO)は、福祉や社会教育、文化・芸術、環境保全などの分野で社会貢献の重要な役割を果たしているものの、人材や資金の確保に苦労している。NPO法人への支援をさらに充実するとともに、NPO 法人の優遇税制を法人市民税減免だけでなく拡充すること。NPO活動支援基金(あすみん夢ファンド)の広報、充実を図ること。

(10)本市では、全国の同和事業終息の流れに反し、2008年度も1億6,418万円余の予算を計上するなど、いまだ同和対策を特別扱いしているが、一般対策の事業も含め「同和」を要件とする特別な施策は直ちに終結するとともに、同和行政の推進をやめること。事実上市の丸抱えとなっている部落解放同盟福岡市協議会への補助金2,950万円は直ちに全額打ち切ること。「校区人権尊重推進協議会」への「同和研修」を強制する市の指導や補助金支出をやめること。

(11)自治協議会との「共働」と称して、行政が補助金をテコに仕事を押し付けたり、介入したりするやり方は、本来の自治会活動に支障をきたしたり、補助金の配分をめぐって内部対立が起こったりなど、様々な矛盾を生んでおり、こうした住民自治組織の自主性を壊すやり方はやめること。コミュニティー推進員制度と称して地域自治の侵害をしないこと。また市民公益活動推進条例は、市民に対し公益活動への参加協力を強制して思想信条の自由を侵害することや、学校に地域貢献の役割を課すことなど、様々な問題点を含んでおり、廃止すること。

(12)市長は、アメリカの危険な戦争に国民を強制動員する戦争準備体制づくりに反対するとともに、公共施設を米軍・自衛隊に提供したり、市民の土地や物資を強制使用・収用したりすることを盛り込んだ本市国民保護計画を破棄すること。明白な憲法違反である自衛隊の海外派兵をやめるよう政府に要求すること。また、本市の防災訓練における自衛隊の関与は最小限にとどめ、自衛隊車両の子どもの体験試乗など行き過ぎがないようにすること。

(13)市長は米軍艦の博多港入港を親善などとして2008年3回も許可したが、博多港の軍港化の企てに屈する米軍いいなりの卑屈な姿勢は許されない。港湾管理責任者としての権限と責任を明確にし、市民の安全確保の立場から、博多港への米軍及び自衛鑑の入港をいかなる名目であれ拒否するとともに、「非核神戸方式」を導入すること。在日米軍基地の強化に反対するとともに、板付基地の建物撤去を機にその全面返還を強く要求し、福岡空港の軍事利用に反対すること。非核自治体宣言を行い、「福岡市非核平和条例」を制定するとともに、他政令市に比べて異常に少ない平和事業予算を大幅に増やして、博多港引揚記念展示館、独立した平和資料館を設置すること。

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