政策と活動
2022年9月15日
安倍晋三元首相の「国葬」に出席しないよう求める申し入れ
福岡市議会議長 伊藤嘉人殿
日本共産党福岡市議団
団長 中山郁美
幹事長 倉元達朗
市議 綿貫英彦
市議 堀内徹夫
市議 松尾りつ子
市議 山口湧人
岸田内閣は安倍晋三元首相の「国葬」を行うことを閣議決定し、9月27日に強行しようとしています。しかし、報道各社が行った世論調査では日に日に反対世論が高まっています。このような状況のもと、「国葬」の強行自体、許されるものではありません。
そもそも「国葬」は法的根拠がないばかりか、憲法違反であることが明らかになりました。岸田首相は8月10日の記者会見で、「国葬」は「故人に対する敬意と弔意を国全体としてあらわす儀式」であると述べましたが、これは、憲法19条の「思想及び信条の自由」を侵すものです。また、「国葬」は時の内閣により特定の人物を特別扱いするものであり、憲法14条の「法の下の平等」にも反します。
このような「国葬」に、特別職公務員であり憲法順守義務のある議長が出席するべきではありません。また、市議会を代表する立場である議長が「国葬」に出席することは、市議会として弔意を表明するものと受け止められ、市議会議員および市民への弔意の強制にもつながりかねません。加えて、「国葬」当日は、決算特別委員会の分科会が開催されています。地方自治法第121条は、市長等に対して「議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない」と定め、福岡市議会委員会条例第20条は、審査又は調査のため、議長を経て、市長等に対し説明のため出席を求めることを定めています。すなわち、決算分科会においても議長としての職務を果たすことが法律・条例で規定されており、それを放り出して、公費を使い、緊急性も乏しい、問題だらけの式典への参加を最優先にすることはわが党としては認めがたいところです。
よって、貴職に対して「国葬」に出席しないよう強く求めます。
以上
(市長宛)安倍晋三元首相の「国葬」に出席しないよう求める申し入れ