政策と活動
2020年3月4日
市立学校の臨時休業に関する緊急申入れ(第二次)
福岡市長 髙島宗一郎殿
福岡市教育長 星子明夫殿
日本共産党福岡市議団
団長 中山郁美
幹事長 倉元達朗
市議 堀内徹夫
市議 綿貫英彦
市議 松尾りつ子
市議 山口湧人
新型コロナウイルスの感染拡大防止への対応で、市内の学校で休校が始まりました。それに伴い、各現場からは悲鳴に近い声がわが党市議団に寄せられています。これらには切実に対応が求められているものが少なくありません。
同時に、この問題の大もとであった安倍首相の要請は、専門家の意見に基づかず、科学的根拠がないものであったことや、臨時休業は全国一律に行うものではなく自治体ごとに判断するものであることが、国会の審議で明らかになりました。
ところが髙島市長は安倍首相の歓心を買うために、国の要請に無条件に追随し、教育委員会との「協議を行った」として臨時休業を強行しました。科学的根拠や現場の声に基づかないこのようなやり方自体が根本的に見直される必要があります。感染拡大防止に科学的に対応しつつ、社会的な影響や市民生活への打撃を最小限に食い止めることが求められています。
以上の点をふまえ、2月28日のわが党の申し入れに続いて、下記の事項を緊急に申し入れます。
- 留守家庭子ども会では子どもたちが密集する環境になっているが、マスク・消毒液が圧倒的に不足しており、市の責任で確保・供給すること。3月2日付の国の通知で定める「1m以上の座席間隔」などは実施できない状況になっており、現場に責任を押し付けず、教室の確保など、市の責任で対応すること。また、対応できなくなった現場から「できるだけ自宅待機を」と保護者が促されたり、「15日以上の就労」などの条件に縛られて入会をためらう保護者が生まれたりしており、希望者は全員入会できるように手立てを取ること。
- 放課後等デイサービスは「朝からの勤務が急に毎日続く状況になっていてとても対応できない」という声が上がっており、職員が必要な休暇がとれるよう市として支援を行うこと。
- 臨時休業になった市立学校では、休校期間中の登校日などを求める声が出ており、市教育委員会として感染拡大防止を前提とした上で、各学校長の自主的な判断を尊重するようにすること。
- 市民の中に医療以外の、学校の臨時休業等にともなう問題をどこに相談したらよいかわからないという声が出ており、市としてワンストップの相談窓口を設け、周知徹底すること。
- 子どもを持つ保育士が休まざるを得ない場合、市として人員の確保の支援を行うこと。現場はギリギリの人数で対応しているため保育士は休むことができなくなっており、保護者ができるだけ子どもを自宅で見られるように園からの協力要請をしやすくする環境を整備する上で、保育園を休んだ場合に保育料・副食費の自己負担分を返金できるように支援すること。
- 雇用されている人が子どもの世話のために仕事を休んだ場合の賃金補償が打ち出されたものの、フリーランスや自営業者への損失補填については国が依然として拒否しており、これらの人も対象にするよう国に求めるとともに、市として独自に支援を行うこと。また、今回の新型コロナウイルス関連での「経営安定化特別資金」は年1.3%の融資利率となって「使いづらい」との声が出ており、利率を西方沖地震時の0.9%に引き下げるとともに、融資期間については「据置期間」を除外して「10年以上」とするなど大規模災害並みの支援をすること。
- 「福岡市新型インフルエンザ等対策行動計画」にある「医学・公衆衛生等の学識経験者等からなる『福岡市感染症危機管理専門委員会』を開催する」「新型インフルエンザ等の発生時には、医学・公衆衛生等の学識経験者の意見を適宜適切に聴取します」という枠組みを生かし、今回の事態についても、学校の臨時休業の適否や時期・範囲などを含め、学識経験者の意見を踏まえて判断をすること。
以上