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日本共産党福岡市議団の政策と活動

2002年11月1日

福岡市長 山崎 広太郎 殿

日本共産党福岡市議団
団 長 宮本 秀国

(市長申し入れ)

ケヤキ・庭石購入、新事業計画委託など、
人工島、博多港開発(株)をめぐる疑惑調査と
2千億円の税金投入の中止を求める申し入れ

博多港開発(株)が人工島工事に関連してケヤキと庭石を約10億円をかけて購入した問題は、ムダ使いであるとともに、口利きなど政治家や博多港開発幹部などの深い関与があった疑惑が、日本共産党市議団の調査でさらに明らかになりました。

第1は、なぜ緑地の実施設計も土地利用計画もない段階で、10億円かけてケヤキや石を購入したかです。わが党市議団の調査で、人工島に植栽されたケヤキ57本のうち6本はすでに枯れ、ほかにも弱っているものが数本もあることが明らかになりました。樹木医は「ケヤキは潮風に弱く埋立地への植栽は適さない。冒険だ」と指摘しました。シーサイドももちの緑地帯は、クロマツが主で塩害に弱いケヤキはありません。ケヤキの高木を選んだことについて博多港開発の幹部は、「専門家の意見は聞いていない」とのべています。1本100万円もするケヤキを600本、野積みし放置する庭石を1万トンも購入する、このようなやり方はズサンそのものであり、重大な問題です。

第2は、博多港開発(株)が、経営危機が深まり大きな問題になっている時期にケヤキ、庭石の購入をしていたことです。とくに平成13年12月のケヤキ100本、9,500万円をかけた購入は、3つの銀行の新規融資がストップし、市中銀行とも今後の融資など経営協議をしていた時期です。経営危機にある会社が、このような無責任な取引をしたことは経営責任が厳しく問われる問題です。

第3は、ケヤキ、庭石の購入価格が、それぞれ産出地価格の20倍、7倍にのぼるなど価格と購入の経緯が不明朗なことです。ケヤキは1本100万円ですが、地元の森林管理署や関係業者によると、山から切り出す、いわゆる山元価格は5万円程度です。人工島に植栽したもの、鹿児島で保管しているもの、いずれも造園業者は「良くても20万円から30万円程度」と指摘しています。庭石購入は1トン当たり3万4,200円ですが、産出地の業者に1トン当たり5,000円で売ったという証言もありました。販売業者の利益や移送費、保管費などを考慮しても、ここまでふくれ上がったことはきわめて異常です。また購入の経緯についても、「ケヤキの販売は後にも先にもこの200本だけ。通常、緑化木は販売しない」(林野弘済会熊本支部)など、ますます不可解なものであることが明らかになりました。これらの事実は、政治家や博多港開発(株)幹部などの深い関与があった疑惑を、いっそう深めさせるものです。

また、実現性のない人工島全体のまちづくり構想の委託の後始末を、市が博多港開発に押しつけたこと、さらに新事業計画が、山崎市長の「随分昔からのつきあいであり、友人である」(市長答弁)人物が社長の(株)ガナス総合研究所に破格の値段で委託されたこと、をめぐる疑惑も重大です。

山崎市長が疑惑解明の責任を負うべきことは、本市が博多港開発(株)に51%8億1,600万円を出資しているだけでなく、破たん救済の新事業計画で2,000億円も投入しようとしていることからも当然です。しかも、ケヤキ、庭石の購入の大半は山崎市長の4年間におこなわれたものです。したがってわが党は、次のとおり申し入れるものです。


  1. 10億円もするケヤキと庭石を実施設計も土地利用計画もなく、使いみちが決まっていない段階で購入したことなど、博多港開発をめぐる重大疑惑を緊急に調査すること。また、この際人工島埋立工事全体も現時点で徹底調査すること。
  2. (株)都市計画設計研究所への委託費の支払いが適切なものかどうか、また、新事業計画が破格の値段で(株)ガナス総合研究所に委託された問題を調査すること。
  3. 博多港開発工区の破たん穴埋めの2,000億円の税金投入をやめるとともに、人工島工事をただちに中止し、市民参加で抜本的に見直すこと。

以上


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