2001年10月5日
浜田雅之副議長の即時議員辞職と
百条調査委員会による事件の徹底解明を要求する
日本共産党福岡市議団
昨日、浜田雅之福岡市議会副議長があっせん収賄の容疑で逮捕された。福岡市が97年4月に発注した「壱岐東(金武・羽根戸工区)地区下水道築造工事」と「壱岐東(金武・吉武工区)地区下水道築造工事」の指名競争入札に絡み、登録業者の社長2人にそれぞれ、工事の設計金額を市の担当職員から聞き出して教え、その謝礼として現金計百数十万円をもらったというものである。
同事件に関して、本人は容疑事実を否認している模様と伝えられている。しかしながら、贈賄側は事実関係を認め、さらに市職員も設計金額を浜田容疑者に漏洩したことを認めていると報道されている。
おりしも今、福岡市政では河本建設談合・贈収賄事件が発覚し、現職の総務企画局長がこの1月に逮捕されたことを受け、市議会として特別委員会を設置して事件の真相究明と公共工事の入札制度改善を議論している最中である。
公共の利益を守るべき議員が私利私欲に走るなど、断じて許されない。しかも、現職副議長の逮捕は福岡市政始まって以来の不祥事である。今回事件は市議会への信頼を著しく失墜させており、議員と市議会のあり方が問われている。
河本建設事件では、曽我部真一松本組副社長への判決によって、業界内の談合の仕切り役の存在が明らかになり、さらに、志岐眞一元助役の証言によって行政内部にも調整役が存在することが明らかとなっている。事件発覚の発端となった河本建設社長の手帳には、金を配った相手として業界関係者と行政関係者の他に政治家の名前もあると報道され、公共工事をめぐる政・官・業の構造癒着が指摘されていた。今回副議長の逮捕は、それを裏付けるものである。同時にこれは氷山の一角とみなければならない。
97年には自民党パーティー券事件が発覚し、地下鉄工事関係企業と行政、そして自民党市議団の構造癒着が問題となり、議会は特別委員会を設置して、この真相解明に着手した。ところが、この特別委員会を自民党とともに数の力で押し切って強引に審議終了を図った福政会の当時運営理事が浜田容疑者であった。今回事件はまさに同罪の人物による強行劇であったことを証明した。
わが党は浜田容疑者の即時議員辞職を要求する。
市議会にはただちに自浄能力を発揮することが求められている。わが党は市政に対する市民の信頼を回復するために、現在設置されている「公共工事不正再発防止等調査特別委員会」に同事件の真相解明を追加付議し、地方自治法百条の権限を付与して、事件の徹底解明に力を尽くすことを要求する。併せて、政治倫理条例の強化も課題として提起する。
また、市長が、同事件を含め、公共工事における政治家と行政の関与の実態をただちに調査し、公表することを求めるものである。
日本共産党市議団は、市政における政治家も関与した汚職腐敗の実態を明らかにし、この一掃のために全力をあげる決意である。
以上
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