2014年1月27日
高すぎる国保料 新年度またも値上げ(介護分含む)
福岡市は新年度の国民健康保険料について、一人あたりで据え置くものの、介護分を含めると引き上げとなる方針を決めました。1月22日に開かれた市国保運営協議会に諮問されました。
市当局の説明によると、保険料のうち医療給付費分と後期高齢者支援金等分をあわせた額で一人あたり7万1,999円。2011年度に引き下げられたあと据え置きです。一方、40~65歳が対象となる介護分は前年度から128円増の2万3,845円で3年連続の引き上げ。
また、国保法施行令改正にともない、賦課限度額が4万円(介護分含む)引き上げられます。
これらにより、ほとんどの世帯で国保料が引き上げられます。夫婦と40歳未満の子どもの3人世帯で所得233万円の場合、4千円増の44万2,800円になります。
一般会計繰入を増やして大幅引き下げを
福岡市の国保料はすでに負担能力をこえて高すぎるため払えず滞納が増え、保険証を取り上げられる世帯が1万6千世帯におよぶ深刻な状況です。滞納世帯の差押えが強化され、違法判決が下された児童手当の事実上の差押えを福岡市が行っていることが、27日の協議会で明らかになりました。
日本共産党の中山いくみ議員は「大幅な引き下げが必要であり、据え置き・引き上げなどとんでもない。国保財政に対する国庫負担が減らされてきたことが問題だが、国保世帯の生活と健康を守るため、市として一般会計からの法定外繰入をもっと増やして、国保料を抜本的に引き下げるべきだ」と主張しました。
他の委員からも「国保料は高すぎてたいへん、引き下げてほしいというのが庶民の思い」「市長は無駄づかいばかりで国保料のことを考えていない」など厳しい発言が続きました。
この日の会議で諮問通りとする答申がまとめられましたが、国保料の負担が重いことを指摘する記述が盛り込まれました。