2012年10月19日
「月9万8000円では暮らせない」「同期の大半が辞めた」
保育労働者と懇談
10月19日、日本共産党福岡市議団は、全国福祉保育労働組合(福祉保育労)福岡地方本部・福岡支部と市庁舎内で、同労組の2013年度の市予算編成に対する要求書について懇談を行いました。要求書は、保育所の最低基準の充実、保育士の待遇改善などを求めています。
1歳児クラスを担当する保育士からは、「現在子ども1人に5人の保育士が配置されているが、一人ひとりの思いを受けとめ、じっくり向き合うというふうになっていない。『ちょっと待って』ばかりになり、かみつきをする子どもへの対応もできない」との訴えがありました。
また、障害児の保育についても、「障害児と認定されていなくても『気になる子』はクラスに数人いる。専門性をもった人がついてほしい」などの要望が出されました。
待遇については、「非正規のとき9万8000円の月もあった。これでは暮らせない」など低賃金の実態が出され、4年制大学を卒業した専門職でありながら労働条件が劣悪で、「同級生45人のうち保育士になったのが35人、うち半分が正規、半分が非正規で就職した。3年目の同窓会ではパートのうち8割が辞め、正規も3分の1が辞めていた」などの深刻な実態が出されました。
日本共産党市議団からは全市議が出席し、中山いくみ市議は、議会での質問などを紹介し、市の基準づくりを充実させることや、保育士として働き続けられるよう賃上げなど待遇を改善させ待機児童の解消に全力をあげることなどを述べました。