2012年1月20日
「国保料引き上げ方針撤回せよ」緊急要請
福岡市の高島市長は2012年度の国民健康保険料について一人あたり年1168円(介護分含む)引き上げる方針を決め、18日の同市国民健康保険運営協議会(石田重森会長)に諮問しました。
しかし同協議会は引き上げ案を反対多数で否決しました。
市長の引き上げ案を協議会が否決
市側は保険料引き上げの理由として後期高齢者医療費の増加などを挙げる一方で、一般会計繰入金を前年度から7億7,000万円も減らそうとしています。
市の試算では、所得266万円の3人世帯の場合、年額保険料が9,200円値上げられて48万5,100円になります。
こうした引き上げ案に対し、協議会委員である日本共産党の中山いくみ市議は厳しく批判。「市長公約で23年度は引き下げた。たった一年で引き上げるとは場当たり的だ」「一般会計繰入金などで本年度は引き下げができたのに来年度はできないというのは納得できない」「国保加入者の所得が下がっているのに保険料引き上げは酷すぎる」などの意見が相次ぎました。採決の結果、引き上げ案に反対9名、賛成7人でした。
福岡市ではこの間、高すぎる国保料の引き下げを求めて29万人の請願署名が集められました。今回協議会で引き上げに反対した委員が多数を占めたことは、この間の運動の反映です。
「予算を確保して国保料引き下げを」
諮問を否決した協議会答申を踏まえて、市は対応を迫られます。市長による新年度予算の決定に注目が集まっています。
「国保をよくする福岡市の会」は20日緊急要請を行いました。業者団体や医療関係者、社保協、新婦人、労働組合などから約20人が詰めかけ、応対した保健福祉局長に対し国保料引き上げ方針の撤回と、一般会計繰入金の予算を増やして国保料を引き下げるよう要請しました。日本共産党市議団も同席しました。