2008年7月10日
貧困と格差の是正を 省庁へ要請
日本共産党福岡市議団は7月10〜11日、政府交渉を行いました。福岡市でも深刻となっている貧困と格差対策を行うよう各省庁に要請を行い、交渉しました。厚生労働省に対し、現在、福岡市で取り組んでいる「青年おしごとアンケート」の中間集計結果を手渡し、働く権利の若者への周知、最低賃金の引き上げや日雇い派遣の中止を求めました。厚労省の担当者は「日雇い派遣については大きな問題になっており、現在、研究会を立ち上げあり方について検討を行っており、7月末には結論を出すことになっている」と説明しました。文部科学省と財務省に対しては、就学援助や私学助成の増額、無償の奨学金制度の創設を要求しました。
原油高、物価高問題で、内閣府に対し、投機マネーの規制、ガソリンなど石油製品や食料品・日用品などの便乗値上げの監視強化、運送業者、中小業者、農林漁業者に対する緊急の減税措置など、国民の暮らしと中小企業の営業を守るための抜本対策を要請しました。
4月から始まった後期高齢者医療制度について、厚生労働省に対し、「こんなに保険料を取られたらとても生きていけない」「姥捨て山の制度だ」という市民の怒りの声を紹介し、制度の廃止を求めました。担当者は「制度の根幹には問題はない。運用の問題」と答弁、「政府の見直しで負担は減る」と述べ、廃止の必要はないという認識をしめしました。これに対し市議らは「負担が軽くなるのはわずかな人。圧倒的多数は下がらない。閣僚経験者からも廃止を求める声があがっている。制度そのものに問題があるからだ」と厳しく批判しました。
国民健康保険制度については、保険料の引き下げのための国庫負担金の増額、保険証とりあげと65~74歳の保険料の年金天引きの中止を求めました。
学童保育の大規模化対策については、「実態として2つの学童保育とならなければならない。施設増設のための補助金を活用してほしい」との説明を受けました。
この他、人工島事業、空港問題、板付基地の返還、介護保険、障害者自立支援法、保育、西鉄香椎花園前駅の森の保全、UR住宅の削減、市営住宅の家賃値上げ問題、学校施設の耐震化などについて、各省庁に申し入れ、交渉しました。