2002年6月議会報告より
保険料の減免・利用料の助成を
条例を提案してがんばりました
日本共産党福岡市議団は、6月議会に2つの条例案を提出して、低所得者の保険料減免・利用料助成の実現へ奮闘しました。審議の結果、条例案は、日本共産党市議団以外の反対によって否決されました。介護保険の負担を軽減するため、力をあわせましょう。
くらし・福祉を優先すれば財源はできる
(提案のポイント)
減免対象者=第1号被保険者のうち第1段階(生活保護受給者と老齢年金受給者を除く)と第2段階
1. 保険料を全額免除する(福岡市介護保険条例一部改正案)
2. 利用料を全額助成する(福岡市在宅介護サービス利用料助成条例案)
高い保険料、利用料によるお年寄りの実態は深刻です。現在の減免制度では全く不十分です。政府に抜本的な低所得者対策を求めつつ、その実現までの間、市が独自に実施します。住民の健康と福祉の増進を図るという地方自治の本旨を発揮することがいま求められています。
人工島の破たん救済など無駄な大型開発に莫大な税金を投入するのでなく、暮らしと福祉最優先に改めれば、財源は十分可能です。
負担軽減は待ったなし
高齢者の多くは住民税非課税です。ところが介護保険料は、わずかな年金から天引きされるため生活費を削らざるを得なかったり、滞納したりする人が少なくありません。苦情・相談も増えています。また介護在宅サービスは、1割負担が利用の妨げとなり、「やむなくホームヘルパーなどサービス利用の回数を減らした」「家族の負担が増えた」など、要介護者が必要なサービスを受けることができないのが実態です。保険料減免、利用料助成によって低所得者の負担を減らすことは待ったなしです。
本来、国が低所得者対策を一時的でなくおこなうべきです。介護に係る国庫負担割合を元の5割に戻すことも必要です。国は市町村の独自減免に対して不当な介入をしていますが(※)、市の独自措置が求められています。
※ 国の不当な介入「三原則」
1.一律減免しない 2.全額免除しない 3.一般会計の繰り入れをしない、というもの
全国で広がっています
もともと、生計費には課税しないというルールは、憲法第25条の「生存権」を税制の上で具体化したもの。住民税非課税のお年寄りから保険料を取り立てることは生存権を否定するにも等しいものです。
だからこそ、全国の多くの自治体で独自に保険料を減免したり、利用料を助成したりする動きが広がっているのです。
一歩でも改善を
本会議(6月11日)では自民党と福政会からの質問に日本共産党の比江嶋俊和議員が答弁。第二委員会(14日)でも審議されました。「何らかの低所得者対策は必要」などの一方で、減免対象者が広過ぎるなどの意見が出されました。日本共産党市議団は深刻な実態を示しつつ、低所得者の願いにこたえるため一歩でも改善を、と主張しました。
日本共産党は、低所得者の保険料減免・利用料助成の実現をはじめ、不足している特別養護老人ホームの増設など、介護保険の充実にむけていっそう力を尽くします。
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