2005年12月27日
構造計算助成やプログラム導入など実施へ
党の要求みのる
福岡市は27日、マンションなど共同住宅の構造計算書調査費助成制度の創設や構造計算プログラム導入、中間検査実施など、耐震偽装問題に対する今後の対応策を決めました。
調査費助成制度は、マンション管理組合や賃貸住宅オーナーが3分の1の費用で調査を実施できるようにする仕組み。国の住宅建築物耐震改修等事業を活用して市と国がそれぞれ3分の1ずつ負担します。1981年6月以降に建築されたマンションなど約11,000棟が対象。
来年1月10日から受付を開始、今年度内に約300棟で実施します。詳細調査の結果、問題が発覚した場合の耐震診断や耐震改修助成制度については、新年度導入を目指し検討を進めています。
建築確認検査態勢の見直しでは、来年1月から、市に提出される大半の構造計算書作成に使用されている2社の構造計算プログラムをリースで導入し、審査の過程で疑いが生じた際の再計算に活用。同4月からは民間の構造設計経験者を雇用し、市の建築確認の信頼度を高め、他職員の技術力向上にも一役買ってもらいます。
また、鉄筋コンクリート造り、鉄骨鉄筋コンクリート造りの3階建て(述べ床面積500平方メートル以上)のマンションなどについては、これまで中間検査の対象ではなかったが、同4月からは対象に加え、工事途中の施工状況を確実にチェックします。
福岡市議会で建築局を担当する
第4委員会委員長の倉元達朗福岡市議(日本共産党)の話
この間、私たちは国会議員団や県議団と協力し、建築士など専門家との意見交換も行い、耐震偽装問題の調査と再発防止策の研究を進めてきました。12月議会で取り上げ、党市議団として市に緊急申し入れを行いました。今回の市の対応策は、そうした党の提案内容を反映したものだと言えます。住民の安心・安全のため、さらに力を注ぎたいと思います。