しんぶん赤旗 2005年12月21日
耐震偽装問題で懇談会を開催
福岡市で19日、マンション耐震強度偽装問題について、日本共産党仁比聡平参院議員と語る会が開かれました。日本共産党福岡県委員会、福岡県議団、福岡市議団、東・博多、中央・南、西部の各地区委員会がよびかけたもので、マンション居住者など40人が参加しました。
はじめに仁比参院議員が国会論戦の現状を報告しました。いま求められているのは(1)被害者の救済(2)今回の事件の原因と責任の究明(3)再発防止の抜本対策−だとして詳しく話しました。つづいて比江嶋俊和市議、山口律子議員が市政、県政での論戦を報告。その上で参加者と率直に意見交換が行われました。
南区のマンションに住む男性は「テレビで証人喚問を見ていて姉歯元建築士が偽装はすぐ見破れると証言していたが本当なのか」と質問。それに対し、一級建築士の男性は「図面でしか見ない建築士ではなかなか分からない。現場で熟練した建築士ならわかるだろうが、建設業界もリストラでベテランからの技術継承がされてない」と発言しました。
マンションを購入して5年目という女性は「うちは建築基準法が改悪された、問題の98年に建てられた。この前の西方沖地震で最上階に亀裂が入り、すごく心配だ」と話しました。耐震偽装がわかった博多区千代のマンションの問題では「住民は業者から今年中に出てほしいといわれ、次つぎと退去している。ある女性は、毎日不安で友だちのところに泊まっていると話していた」との発言も出されました。
最後に仁比議員は「現場の建設労働者や自治体の職員が本来の役割を発揮できるようにするとともに、安全なまちづくりについて住民がチェックできるようにすることが求められる」と話しました。