しんぶん赤旗 2004年9月26日
九大跡地利用で要望
開発計画で自然壊すな 福岡市に住民団体
福岡市中央区の住民団体「六本松を考える会」(代表・嶽村久美子さん)は24日、山崎広太郎市長に「九大六本松キャンパス跡地の再利用に関する要望書」を提出しました。
同会は4年前から九大跡地リレートークなどに取り組み、地域住民と跡地利用について考えてきました。ところが最近、「九大は新キャンパス用地取得のため六本松の売却を急ぐ」「裁判所の移転が有力視され、他に商業施設やマンション建設などの構想がある」などの報道があり、九大の資金不足、福岡市の財政難を理由に跡地が安易に切り売りされるのではないかと危ぐされています。
同会は要望で、▽市としての理念と責任をもって跡地全体の構想を示す▽豊かな自然環境を拙速な開発計画で壊すな▽まちづくりについて広く市民の意見を聴くため公聴会の開催—など6項目をもとめています。
提出には日本共産党の星野美恵子市議も同行し、市からは井上隆治大学移転対策部長が対応しました。
懇談では「地元商店では裁判所には反対が多い」「たくさんの人を集めて公聴会をしてほしい」「周辺道路の安全対策に分離信号、自転車専用道路を設置してほしい」など多くの意見が出されました。これに対し市は、跡地利用について市の施設の需要はいまのところない、裁判所と決まったわけではない、などと答えました。