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政策と活動|特集

しんぶん赤旗 2002年11月27日

市議団のとりくみ

審議会答申案に不安の声
こども病院・市民病院 人工島へ移転・統合困る

福岡市のこども病院・感染症センター(中央区唐人町)と市民病院(博多区吉塚)の二つを「統合による一体的整備」をする答申案が二十一日にでました。利用者からは「残してほしい」など切実な声があがっています。

子ども病院・感染所センター

養護学校高等部の子ども(16)を車椅子に乗せて連れてきた母親(47)は「こども病院の近くに住んでいます。人工島へ移転することになれば、ここからの通院は遠くなって大変です。高度な小児専門病院を『経営効率』だけで統廃合するのは疑問です」と話します。

西区姪浜から来た健康食品販売業を営む女性(40)も、「こども病院がすごく近いので大変便利です。保育園に通っている子どもは心臓が悪いため、症状を確認するための検査を受けに来ました。子どもの症状がどうなるかわからないけれど人工島に通院や面会などにいくことになれば、病院の移転は困ります」と心配そうな表情で語っていました。

病院統廃合の答申案を出したのは、「これからの市立病院の役割・あり方」等を検討してきた福岡市病院事業運営審議会(会長=桑野信彦・九州大学医学部長)

答申案では、例年二十数億円もの財政補助を余儀なくされている約二百床程度の両病院は「経営効率が悪い」としたうえで、市直営方式から「民営化」の検討まで言及しています。統合の理由として、子どもからおとなまでの一貫した医療体制の確立や「周産期医療」「成育医療」の必要性を掲げています。

しかし、こども病院は、西日本唯一の子ども専門医療をすすめてきた病院です。医療関係者からも、一般病院との統合によって、これまで培ってきた高度な専門医療が後退するのではと危ぐする声も聞かれます。また、審議会が市民に意見公募したなかでも「こども病院の統合は避けてほしい」などの意見が強くありました。

一方、人工島(アイランドシティ)事業をすすめる同市(港湾局)では「先端医療福祉特区」を計画して、今回、病院運営審議会と同じ委員等がメンバーとなって、「ふくおか健康未来都市構想」を立ち上げ、市立病院のあり方見直しについても意図しています。

こうしたことから今回の「統合一体化」は、人工島への移転「先にありき」の疑問も市民からあがっています。

(写真は、市民病院との統合と人工島への移転が心配されるこども病院・感染症センター)

地域医療を守る役割後退の危険

同審議会の一委員である日本共産党の比江嶋俊和市議の話

今国の小泉医療構造改革の押しつけで、福岡県をはじめ、地方自治体の公立病院の統廃合や民営化が強行されており、今度の福岡市立病院の統合もその路線上にあるものです。

市立病院の統合による大型化・高度化は、規制緩和と経済効率が優先され、市民が病院にかかりにくくし、住民の地域医療を守るという本来の役割を後退させる危険性もあります。何よりも開発破たんした人工島に、その救済策として、市民の貴重な財産である市立病院を統廃合して移転することには、賛成することができません。

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