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政策と活動|特集

しんぶん赤旗 2002年11月7日

市議団のとりくみ

人工島・新たな問題発覚
1本100万円で購入のケヤキ150本バッサリ 価値最低に
〜党市議が鹿児島で調査

人工島建設を進める福岡市の第三セクター「博多港開発」が、利用計画もなしに一本約百万円のケヤキを六百本も購入していた問題で、まだ人工島に植えられていない五百四十三本のうち百五十本以上のケヤキが、幹の上部をバッサリと切断されていて、「植木としては最低のもの」(地元業者)であることがわかりました。

「博多港開発」が所有するケヤキの所在地は、鹿児島県鹿屋市と串良町のほ場十三カ所。

日本共産党の原田祥一・福岡市議と江島保次・鹿屋市議、谷義秀・串良町議が現場を調査したところ、四カ所のほ場で幹の上部をバッサリと切断されたケヤキを発見しました。

どこへいっても通用しない話

無惨な姿をさらしているのは串良町細山田のほ場に植えられた三十八本など計百五十本以上。道路沿いに植えられていることもあり、地元業者の間では、「鹿屋のケヤキの評判が落ちる」と心配する声が出ています。

このケヤキを見た地元のある植木業者(61)は、「これは『切りぶかし』の状態です」と説明したうえで、「植木にするケヤキの『切りぶかし』など日本中どこにいっても通用するものではない。クスは切っても構わないが、ケヤキはだめになる」と話しました。

このケヤキを販売し、管理している大成産業(宮崎市)の橋口昌治代表取締役は、「切りぶかし」でケヤキの価値が下がることを認めながらも、「ほ場に移植するとき一部で切りぶかしが必要だった。一本百万円が高いといわれるが、価格は適正だ。市況を見ればわかる」などとのべました。

なぜ塩分に弱いケヤキなのか?

しかし、「ケヤキは本来、逆三角形にのびている木で、幹を切りすぎると下が広い不自然な方になる(樹木医の岡野昌明さんの説明)といいます。

福岡市東区で造園業を営む男性(53)は、「植木のケヤキは自然の姿であることが大事で、不自然なケヤキなら価値は半減する」とのべ、「そもそも埋め立て地の人工島に、なぜ塩分に弱いケヤキを植えるのか。マテバイシやマツならわかるが…」といぶかりました。

価格についても、前出の鹿児島の植木業者は「自分なら、まともなケヤキでも二十万円で出していた」と語っています。

入札もせずに高値で購入した「博多港開発」の責任が問われるとともに、不可解な購入の経緯など、疑惑はいっそう深まっています。

鹿児島県鹿屋市と串良町に「保管」の543本のうち、150本は幹を切断する「切りぶかし」で「商品価値は10分の1」(地元の造園業者)といわれる。

幹がばっさり切断されているのが痛々しい(串良町)


中央はすでに枯れている様子(串良町)


まるで電柱のように切断されているが、これも100万円


これも枯れている


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