しんぶん赤旗 2005年6月21日
共産党調査団 玄界島民、漁協と懇談
日本共産党福岡県委員会の地震問題調査団は18日、福岡県西方沖地震で被災した玄界島(約220世帯、福岡市西区)の市漁協玄界島支所と本土側の仮設住宅を訪れ、漁協代表や仮設入居の島民とそれぞれ懇談し、復興計画への動きや仮設住宅の生活に関する要望などを聞きました。
同支所で応対した伊藤和義会長(玄界島復興対策検討委員会委員長)に対し、調査団団長の瀬川康之県議は「島民のみなさん方の声を行政や議会などに反映したいので、話を聞かせてほしい」とのべました。
伊藤会長は、壊滅的な島の復興について、「現在、市と協議中」としたうえで、(1)斜面地内に建つ家屋と土地をすべて市に買い取ってもらい、そのうえに新しい住宅や賃貸住宅、公営住宅、集合住宅などを整備してもらう計画を協議している(2)その実現のため、復興委が全島民を対象にした住宅再建のための住民意向調査を始めており、この調査結果にもとづき、7月初旬までに島民の要望を市に提出する(3)島民が斜面地に道路の整備を強く希望している—ことを明らかにしました。
漁業の問題では、島と本土の仮設住宅に別れて生活をしているため、これまで漁師夫婦2人の作業が1人となり、収入が半減した事例を報告しました。
党調査団は、(1)住宅復興にあたり、各戸の減歩率を小さくする(2)各戸の負担問題や高齢者の希望を重視することの重要性を指摘しました。
島民約250人が生活している博多漁港かもめ広場(福岡市中央区)の仮設住宅では、玄界校区自治会の大谷土志彦副会長から話を聞きました。
仮設住宅は「2戸長屋」で、1戸は4畳半、6畳、台所に風呂付き。道路側の仮設住宅は、「トラックが通る際、建物の揺れや車の騒音で、『また、地震が起きたのでは』とおびえる人もいる」と大谷さん。「島から持ってきた家財道具を入れたら、それだけで部屋は狭い」「隣の人が部屋を歩くと音がする。家族で大きな声も出せない」などの実情も訴えました。日本共産党は今後、党国会調査団による調査も予定しています。