しんぶん赤旗 2006年5月20日
「学校ウォッチング」始まる 公共施設を考える会その1
アスベストは、福岡県西方沖地震の影響は大丈夫かしらー。「わが子が通う学校ウオッチング」が18日、福岡市内で始まりました。日本共産党福岡市議団と新日本婦人の会、民主商工会、福岡県建設労働組合(福建労)、ふくおか健康まちづくりネットワークで構成される「公共施設を考える会」のユニーク活動です。
星野美恵子市議らが訪ねた高宮小学校。屋上の防水が劣化し、図書室に雨漏りのあとがありました。トイレの段差も気になり、消火器が子どもたちが通る廊下に設置されていて、「引っ掛けたら危ない」と参加者から思わず声が出ました。
古いつくりのブロック塀はヒビが入っていました。壁が数センチ浮いているところが多数見つかりました。福建労の組合員は「震度1、2程度の地震でもはげ落ちるおそれがあり危ない」。
塀にはヒビ壁の浮きが多数
草ヶ江小では、松岡恒人校長らの案内で校舎と屋外を調査。壁の浮きが多数見つかりました。
松岡校長は「3階建ての北校舎は、4学年350人が学んでいますが、トイレは1、2階に1ヵ所ずつしかありません。明るさも不足しているし、臭気の改善も要望しているけど実現しません。ただでさえ不足しているのに、故障の修理がなかなか終わらず使えないトイレもあって困っています」と話しました。
両校とも福岡県西方沖地震で亀裂の入った壁が補修されていました。
福岡市の市有建築物の吹き付けアスベスト使用状況調査で学校や体育館でもアスベストが使用されていたところがあったことが判明しています。今回の調査でも、いくつかの学校でアスベスト使用が疑われるところが見つかりました。
子どもらのペンキ代ケチる
参加した福岡民商の内田朋道さんは「補修時の塗装が、普通は全部塗りなおすのに、部分的にしか塗ってなくて、色むらがあって見た目もみすぼらしい」と話しました。
星野市議は「福岡市は大型開発には湯水のように税金を使うのに、子どもたちのためのペンキ代をケチる」といいます。
この日、全体で40人が2組に分かれて中央区の8つの小・中学校を調査。日本共産党の中山郁美市議らのチームは玄界島の子どもたちも学ぶ簀の子小など4校を調査しました。
「考える会」は、アスベスト問題と草ヶ江小のトイレ改善について緊急対策を申し入れ、その他についても各校の改善項目をまとめて教育委員会に要望していくことにしています。