議会報告
2025年9月議会
香椎川洪水被害をめぐる市長の誤った発信をただし、
不登校の子の世帯などへの給食費相当額の給付を求める
2025年9月3日 中山郁美市議の議案質疑

日本共産党の中山郁美市議は、2025年9月3日に福岡市議会の議案質疑に立ち、8月の豪雨により発生した東区香椎川周辺での洪水被害をめぐって高島市長がSNSで誤った発信をした問題についてただしました。また、学校給食費無償化にともなってアレルギーで給食を食べられない子どもの世帯にのみ給食費相当額が給付されることについて、不登校や宗教上の理由で給食を食べられない子どもの世帯にも給付するよう求めました。
東区香椎川周辺は過去にたびたび水害に見舞われてきた地域であり、現在洪水防止のための地下河川整備が進められています。その整備の途上で8月9日から12日にかけての豪雨に襲われ、今回10数軒の浸水被害が起こってしまいました。問題は、この地域の洪水被害を動画で伝える市民のSNS投稿に対して、高島市長が「偽情報動画の投稿はやめて」と自身のSNSで発信し、その後、この動画が事実であることがわかり、「お詫びと訂正」を出す事態になったということです。今回、市長は災害のピーク時にも、誤ったSNS発信時にも市役所に居らず、「連絡の取れる体制はとっていた」と言うばかりで、どこに居たかは明らかにしていません。中山市議は、市長が災害対応を担当職員に丸投げし、ほとんど関わっていなかったために、今回誤った情報を発信することになったと指摘し、このような姿勢を猛省して市長の情報発信は行政組織として責任あるものにするルールを作るべきだと迫りました。市長は、「重く受け止め、再発防止を徹底する」と答弁しました。
市民の長年の運動と共産党の論戦が実を結び、2学期から学校給食の無償化が実施されています。中山市議は先の6月議会で格差をただすためにアレルギーや不登校で給食が食べられない子どもの家庭には給付金を出すべきだと求めていましたが、今回、アレルギー等で給食を食べられない子どもの家庭に対して給食費相当額を給付するための補正予算が提案されました。しかし、不登校や宗教上の理由で給食を食べられない子どもの世帯にはなく、給付時期も次年度の4月となっており遅すぎます。中山市議は他都市の例も紹介しながら、不登校や宗教上の理由で給食が食べられない子どもの世帯にも給食費相当額の給付をすべきであり、一括ではなく月ごとに実施すべきだと要求。また給食提供の格差を無くすために、夜間中学などでの給食実施をと求めました。教育長は給付については国の動向を注視すると述べるにとどめ、夜間中学への給食実施については検討していないと、冷たく拒否しました。