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議会報告「発言と答弁」全文
2025年12月議会
倉元達朗市議の一般質問 発言と答弁全文
音声をもとに党市議団が文字起こししたものです
福岡城跡調査の報道記事
倉元市議私は日本共産党市議団を代表して、福岡城跡の天守台発掘調査をめぐる報道記事について質問します。
本年8月22日の西日本新聞は「福岡城 発掘範囲を拡大」という見出しをつけて「発掘調査について、市が発掘調査を広げる方向で検討していることがわかった」と報じました。私は9月議会の一般質問で「この報道は正しいのか」と市の見解を求めました。数回にわたる経済観光文化局長とのやり取りのすえ、局長は記事について「誤報であるというふうに認識しております」と答弁しました。お尋ねしますが、この認識は今も変わらないのか、答弁を求めます。以上で、1問目終わり2問目以降は自席にて行います。
経済観光文化局長9月議会では西日本新聞の報道に関して「誤報である」との認識を答弁いたしましたが、8月22日の記事の「発掘範囲を拡大」との見出し、および「発掘範囲を広げる方向で検討」という本文の内容は、当時6月末に調査に着手したところで、庁内で発掘範囲の拡大を検討する段階になく、事実と異なっており、認識は変わっておりません。以上でございます。
倉元市議西日本新聞は11月15日に「福岡城『誤報』答弁 公正ですか」という反論記事を発表しました。そこには8月22日の記事をめぐる取材過程が詳細に述べられております。範囲拡大について、市が当初「多分拡大する」と述べ、記事が掲載された後に市が「見出しが強い」と抗議。さらに一転して、市から記事自体に疑義を呈されたとあります。そこで、8月22日の記事が発表されたときから、市はこの記事を「誤報」だと思っていたのかお尋ねします。
経済観光文化局長8月22日の記事につきましては、調査範囲拡大の検討を行っている事実はないことから、掲載された時点で事実と異なると認識したものでございます。以上でございます。
倉元市議では、私が質問する以前に、市は西日本新聞に記事の訂正を要求されたのか。答弁を求めます。
経済観光文化局長報道機関への対応につきましては、掲載当日取材を受けた職員が事実と異なる点について申し入れを行っております。以上でございます。
倉元市議2週間後に私の質問に対して「誤報」と答弁されました。市への取材を繰り返していた報道機関に対して、不誠実な態度だと言わざるを得ないと思いますが、ご所見をお伺いします。
経済観光文化局長報道機関に対しては、事実と異なる点について、記事の掲載当日に既に申し入れをしております。なお9月議会では、市の事実関係の認識を明確にするために、改めて答弁したものでございます。以上でございます。
倉元市議西日本新聞はそう思ってないみたいですね。この11月15日の記事を読む限りそうは思っていません。西日本新聞の反論記事でも「市側の対応は不誠実ではないか」と疑問を投げかけています。市は今回の件について「誤報」扱いすることで、全て西日本新聞が悪いと決めつけていますが、市の対応に落ち度はなかったのか、お尋ねします。
経済観光文化局長一連の取材対応の中で、担当専門職員による一般的な発掘調査における説明と今回の福岡城址の天守台発掘調査における説明が混在したことなどにより市の見解を正しく伝えられなかった部分もありましたが、取材対応全般においてしっかりと丁寧に対応させていただいたところでございます。今後もわかりやすく適切な情報発信に努めてまいります。以上でございます。
倉元市議あなた方は西日本新聞に質問状を突きつけられて「市の説明に誤解を招く発言があった」と10月28日に局長名で西日本新聞に謝罪をしています。しかも、大幅に期限を過ぎて回答したそうです。このことは公表しているのか、お尋ねします。
経済観光文化局長回答文書につきましては報道機関からの質問書に対して回答したものであり、公表はしておりません。以上でございます。
倉元市議市は謝っておきながら公表しない。一方で、議会という公の場でいきなり「誤報」だと公表する。これはあまりにもフェアじゃないと思いますがご所見をお伺いします。
経済観光文化局長回答文書につきましては報道機関より当職宛に質問を受けたもので、その回答は公表するものでないと認識しております。以上でございます。
倉元市議答弁されますけどね。市の対応にも問題があったと認めながら、その経緯は公表せずに、一面的な「誤報」答弁が議事録に残るのは公平性に欠けます。そしてあなた方の態度は不誠実です。報道機関を高圧的に抑え込む態度を改めるべきです。
そもそも資料も何もない天守閣を建てたいという異常な市長の態度が発掘調査の市の担当者に「何か見つけなければならない」という焦りを誘発し、報道機関に詫びなければならない対応を起こしてしまったのであります。市長の思惑通りにやらないといけないと忖度して、行政の丁寧さや慎重さが損なわれています。市役所が住民の方を見ずに市長の顔色ばかりを伺うようになっています。
私は9月議会で、発掘調査の可能性はあるのかと問いただしました。局長は「発掘の調査や分析を踏まえ今後の方針を検討する」と繰り返しました。これは、曖昧でずるい答弁で、発掘調査の拡大の可能性を含んだものでした。だから私は繰り返し答弁を求めました。すると、市長と副市長が協議して、職員に何かを伝達。その後、私の質問は別の内容に移っているのに局長は「誤報」だと言われたんです。振り返れば、これはおかしな話です。元々「誤報」と思っていたならば、私の最初の質問からそう言えばよかったんですよ。でもそうはなさらなかった。然るに、発掘拡大の可能性が事実あったにも関わらず、わざとまともな答弁をしなかった。事実を隠そうとした。とんでもないことです。しかし上層部からの指示で答弁を変えた。これはどういう意味か。発掘調査拡大の可能性はあったけれども、そのことを隠すために、そしてしつこく質問する私の追及をかわすために「誤報」と言って、西日本新聞のせいにしてこの問題の幕引きを図ったというのが、ことの真相であります。今回の市の対応は報道機関だけでなく、議会をも軽視した。許されないことです。したがって市長は、メディアに対し、都合の悪いことがあれば強引に否定して自らの責任を不問にするような態度は改めるとともに、これまでの天守閣復元に前のめりの発言を撤回し、史実を尊重した福岡城跡の復元整備を行うべきと思いますが、ご所見をお伺いして、私の質問を終わります。
市長福岡城址の天守台調査につきましては、内部の発掘調査を12月まで実施し、引き続き石垣調査や地盤調査を行うこととしており、今後、文化庁や有識者の意見を伺いながら、調査の進展や成果について適切なタイミングで公表をしてまいります。このような調査によりまして、学術的な議論を一歩ずつ前に進めるとともに、福岡城という市民にとって大切な文化財を適切に保存・継承することにつなげてまいります。また報道機関への対応につきましては、先ほど局長が答弁いたしました通り、引き続きわかりやすく適切な情報発信に取り組んでまいります。