2023年予算議会
世界水泳の電通依存脱却を、高齢者乗車券の拡充・介護保険料引下げを
2023年3月13日 山口湧人市議の総会質疑
3月13日に条例予算特別委員会の総会質疑において日本共産党の山口湧人市議は、世界水泳選手権福岡大会の問題などを取り上げました。
2月の綿貫英彦市議の議案質疑では、世界水泳の市負担が当初の3倍に膨れ上がっていることが大きな問題になりましたが、新年度予算案でモーターボート競走事業会計から利益剰余金の4億円を一般会計に繰入れ、大会組織委員会に寄付することなどが山口市議の質問で判明。協賛金・寄付金集めが行き詰まり、隠れた市財政の投入がなされていることが浮き彫りになりました。
また、経済波及効果の根拠となる支出額も市は「個別の発注準備や変更協議中のものが含まれる」ことを理由に「非開示」として黒塗りになっていますが、山口市議は「個別の発注準備」と「部門分類の支出額」の公表は全く関係ないではないかと指摘。非開示にする合理的な理由がないと追及しましたが、市民局長は答えることができず、同じ答弁を繰り返しました。
さらに、東京五輪で問題になった「マーケティング専任代理店業務委託」という方式について、電通グループ(電通および電通九州)への契約額が決まっていないことが質問で明らかに。大会への協賛・スポンサー契約などが決まるのに応じて報酬を受け取るものですが、その契約1本あたりの手数料を山口市議が尋ねると「ノウハウに関わるため非公開」だと市民局長は答弁しました。これを受け、山口市議は「適正かどうか検証できないではないか」と厳しく批判しました。
他にも、大会組織委員会には電通九州の社長が入り、同社が受注していることも質問でわかりました。契約発注者の組織委員会に、受注企業の関係者が含まれるという異常さが鮮明になりました。
山口市議は、世界水泳から電通関係者を外すなど、電通依存脱却を進めるよう強く求めましたが、局長は拒否。透明な大会は見通せず、中止を市長に要求しましたが、市長は「子どもたちの夢と希望を育むためしっかりと準備を進める」などと無責任な答弁をしました。
この他、高齢者乗車券については、対象・金額の拡充、タクシー券の1回の利用枚数制限の撤廃、ICカードでタクシーや渡船でも利用できるようにすることを求めました。
介護保険料については市独自に保険料を引き下げるとともに、滞納者へのペナルティをやめるよう要求しました。