2023年予算議会
世界水泳の問題をただす
2023年2月17日 綿貫英彦市議の議案質疑
福岡市議会が2023年2月17日から始まり、日本共産党の綿貫英彦市議は、世界水泳選手権福岡大会の問題などを市長にただしました。
世界水泳は事業費が当初の100億円から225億円と2倍に、そのうち市の負担が当初想定の35〜40億円から120〜130億円へと3倍に、それぞれ大きく膨れ上がっています。
綿貫市議は、共産党からの中止要求を無視して市長が延期を繰り返し、そのたびに「経費を削減する」と釈明したものの、逆に膨張してきたとして、市長の責任を厳しく追及。あわてて打ち出した新たな削減策も全体の経費(225億円)のたった0.4%(1億円)にしかならないことを暴露しました。
その上で、このイベントの全体を「マーケティング専任代理店業務委託」という形で取り仕切っているのは、電通とそのグループ企業であると指摘。綿貫市議が調査で要求した委託契約書は真っ黒でほとんどが非開示であるとパネルで示し「契約が適正かどうか検証できないではないか」とただしました。
さらに綿貫市議は、国や東京都では国際スポーツイベントでの不正防止指針を、有識者をまじえて作成しているが、福岡市は同様の取組みをしているのか質問すると、していないことが判明しました。また、国や他自治体では電通の指名停止が相次いでいることをあげ、福岡市として電通を完全に外す考えはないか尋ねましたが、外さない考えを明らかにしました。
「世界水泳で540億円の経済効果」という市長の宣伝についても、綿貫市議がその根拠数字を調査で求めても黒塗りで非開示とされたとして、検証できないデタラメな試算だと厳しく批判しました。
結局、東京オリンピック・パラリンピックで巨大なスポーツイベントが汚職・腐敗の温床になっているにもかかわらず、市長は世界水泳について何の検証も見直しもせずに電通いいなりで推進していることがあらわになりました。綿貫市議は世界水泳の中止を求めましたが、市長は「しっかり準備していく」などと答弁し、無反省な推進姿勢に終始しました。
このほか、綿貫市議は、自身の市内の介護事業所からの聞き取り調査にもとづいて介護労働者や施設への支援を抜本的に強めること、市長が人工島事業の破綻を覆い隠し「黒字」だと宣伝するために港湾整備事業特別会計から子ども施策へルール違反の繰出をするのをやめて一般会計で充実させること、総合計画新議会の委員から異論が続出した市基本計画の2年延長をやめ、コロナ対応・気候危機打開・ジェンダー平等などを盛り込んで抜本的に見直すことを求めました。