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2023年12月議会

堀内徹夫市議の一般質問 発言と答弁 全文

音声をもとに党市議団が文字起こししたものです

  1. 気候危機打開
  2. 福岡空港・博多港の軍事利用
  3. 中小企業支援

堀内市議私は日本共産党市議団を代表して、気候危機打開について、福岡空港・博多港の軍事利用について、中小企業支援について、質問をいたします。


気候危機打開

堀内市議質問の第一は、気候危機打開についてです。11月30日から本日まで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では、取り組みの進展状況を評価する「グローバル・ストックテイク」が初めて行われ、それを踏まえて各国が、削減目標の上積みをはじめ、対策強化に乗り出すことが喫緊の課題だとされています。そこで今日は、福岡市地球温暖化対策実行計画に基づいて民間事業所への対応をどのようにしようとしているかについてただしてまいります。本市の実行計画に基づいて、分野ごとの温室効果ガス排出量の削減計画が作られてきています。まず、港湾空港局が11月に策定した博多港カーボンニュートラルポート形成計画についてです。お尋ねいたしますが、博多港の二酸化炭素排出量は年間いくらなのか、またその全市に占める割合について答弁を求めます。以上で1問目終わり、2問目以降は自席にて行います。

港湾空港局長博多港における二酸化炭素排出量につきましては、2019年度外航船舶を除き48万2000tであり、福岡市全体の二酸化炭素排出量のうち約8.5%を占めております。以上でございます。

堀内市議48.2万tで8.5%に当たると。一つの施設でこれだけの排出量は少なくありません。博多港の対策なしに、福岡市の実行計画はできません。そこで、博多港カーボンニュートラルポート形成計画における温室効果ガスの削減目標はどうなっているのか、説明を求めます。

港湾空港局長博多港カーボンニュートラルポート形成計画における温室効果ガス削減目標につきましては、外航船舶を除き、2013年度比で2030年度に温室効果ガス排出量を50%削減、2040年度に排出量実質ゼロを掲げております。以上でございます。

堀内市議市の計画と同様に、7年後までに50%削減、2040年度実質ゼロを掲げているわけです。これが果たして実行できるものかどうか、検証してまいります。計画では2030年度目標として、ターミナル内、ターミナル外、車両、内航船舶と区分を区切って削減目標を定めています。お尋ねいたしますが、二酸化炭素排出量が一番多いのはどの区分で、現状の排出量と博多港全体に占める比率について答弁を求めます。

港湾空港局長博多港の二酸化炭素排出量のうち、最も排出量が多い区分はターミナル外でございます。ターミナル外における2019年度の排出量は21万6000tであり、博多港全体の排出量のうち約4割を占めております。以上でございます。

堀内市議ターミナル外が二酸化炭素排出量が一番多く21.6万t、そして博多港全体の半分近くを占めるということですね。ターミナル外の2030年の削減目標を見ると、今から7年間で15.1万t削減するというわけですが、どのようにして削減するのか具体的な方策について説明を求めます。

港湾空港局長ターミナル外におきまして、臨港道路における照明灯のLED化や建築物の省エネ化、省エネ設備の導入、再生可能エネルギー由来電力への切り替えや、太陽光発電設備の設置による再生可能エネルギーの利用拡大、その他新技術の活用や、太陽光発電の売電など、様々な取り組みを民間事業者と連携し推進してまいります。以上でございます。

堀内市議今いろいろ言われましたが、その中にあなた方が書いてるところで一番ボリュームのあるところにこういうのがあります。「メタネーション等によるガスのカーボンニュートラル化」というのがあります。お尋ねいたしますが、これはどういう技術で実施主体はどこなのか、またいつ博多港で実施が始まり、7年後を目指して、二酸化炭素排出量をいくら削減するのか説明を求めます。

港湾空港局長メタネーションとは、水素と二酸化炭素から都市ガスの主成分であるメタンを合成するものであり、原料として排気ガス等から回収した二酸化炭素を使用するため、大気中の二酸化炭素量が増加しないことから、都市ガスのカーボンニュートラル化が図られるものでございます。メタネーションにつきましては北九州市において、民間事業者による実証実験が2023年12月から開始されており、2025年度に実証運転を実施する予定でございます。現状におきましても、都市ガスは北九州市からパイプラインで福岡市内に供給されていることから、実用化後、博多港においても活用が可能になるものと考えております。削減量につきましては、ターミナル外において、燃料・ガスのカーボンフリーエネルギーの利用転換や再生可能エネルギーの売電等により、計6万6000tを見込んでおり、メタネーション等によるガスのカーボンニュートラル化による削減量はこの内数となっております。以上でございます。

堀内市議実施主体は民間事業所で、現時点では施設はなく2年後はどうにかなるかと、削減量はわからないということですね。では同じように、そこに併記されている合成燃料の活用について。この内容についてはどういうもので、実施主体はどこ、またいつ博多港で実施が始まり、7年後を目指し二酸化炭素排出量いくら削減するのか説明を求めます。

港湾空港局長合成燃料とは、水素と二酸化炭素を合成して製造される人工的な燃料であり、原料として排気ガス等から回収した二酸化炭素を使用するため、大気中の二酸化炭素量が増加しないことから、燃料のカーボンニュートラル化が図られるものでございます。合成燃料につきましては官民が連携し、導入推進に向けた検討が進められているところであり、経済産業省の資料によると2025年に製造を開始し、2030年代前半までの商用化を目指すとされていることから、その後博多港においても合成燃料の活用が可能になるものと考えております。また合成燃料による削減量につきましても先ほどお答えした6万6000tの内数となっております。以上でございます。

堀内市議これも実施主体は民間事業所で、しかも2030年代前半を目指すという技術だと。削減量は内数でしかわからない、実際にはいくらかわからないというわけですね。今聞いたのは、二酸化炭素の排出量を削減する区分の中で、一番大きいところで、その中の二つの事業について聞いたんですけど、いずれも事業主体は民間事業所、新技術も現時点で確立していない。いつ誰が作り出すかもよくわからない。そして博多港のどこに設備が設置されるかもわからず、さらには何万t二酸化炭素排出量を削減できるかは、全くわからないということが明らかになりました。お尋ねいたしますが、このような事業内容で、2030年度までに50%削減するというこの計画の実現は大変難しいのではないかと思いますがご所見を伺います。

港湾空港局長脱炭素の実現には、技術革新の進展が不可欠であり、現在各分野において様々な技術開発が進められております。今後、国においても官民連携を通じた科学技術イノベーションの推進に取り組んでいくこととされております。2030年の目標達成に向け、新技術を積極的に活用するなど、しっかりと取り組んでまいります。以上でございます。

堀内市議未開発の新技術の活用に頼って、削減量も想定すらできないものを、適当に計算に入れて、いい加減な計画作ってるとしか言えませんよ。ターミナル外について見てきましたが、計画全体も同様に技術開発の進展に頼りきっています。研究者グループからは、“既存の省エネ再エネルギー技術だけでもCO2を93%削減できる”という提言もあり、今ある技術で根拠のある計画を作るべきです。博多港全体の削減計画では、2030年度までに約24万tの削減を進める計画として「主な取り組み」が30項目記載をされています。そのうち、技術開発を進めることが前提なのが約7万t、新たな設備やインフラの導入を検討するのが約9万tです。削減量の対策の実に3分の2近くは、事業はすぐに取りかかれないものとなっています。ということは、この計画はあくまでも願望に基づくものであり、新技術がいつ実現可能になるかわからないことを前提に、数字だけをはじき出しているものだと言わなければなりません。簡単にはいかないんです。そこで、民間事業所と一緒に削減目標を進めていくしかないと、港湾空港局も「博多港カーボンニュートラルポート形成推進協議会」を設置して協議を重ねてきているのは大変大事な点です。お尋ねいたしますが、民間事業所では脱炭素に係る設備投資について、どのような意見が出てきているのか説明を求めます。

港湾空港局長「博多港カーボンニュートラルポート形成推進協議会」におきましては、「民間事業者にとっては環境意識だけで脱炭素化によるコスト増を受け入れることが難しいことから、規制やインセンティブ制度作りを行政主導でお願いしたい」、また「船の更新に係る補助や岸壁使用料の減免など、環境配慮型船舶の導入に対する経済的な支援をお願いしたい」などといった意見が出されております。以上でございます。

堀内市議今年の8月の会議で船会社側からの声、たくさん載っていますけれども、そういった中で今言われたようにインセンティブとか、それから支援だとか、補助とか、そういうことを言われてるわけですね。そして、やはり民間事業者は、そういう意味でいうと、様子見状態に今なっていて、すぐやるべき課題とはなっていないのも特徴です。それは行政が設備やインフラなどの具体的な支援などをする気配がないから、そうやって審議会の中でもその声が具体的に出ているわけですよ。民間事業者も結局、行政と歩調を合わせるしかないのだというのが今の状況だと思います。そこで、市が設備投資に係るインセンティブ制度を作るなどして、温室効果ガス削減に向けた設備投資が進むようにするべきでありませんか。答弁を求めます。

港湾空港局長「博多港カーボンニュートラルポート形成推進協議会」における意見などを踏まえまして、まずは国による支援策の動向などをしっかり注視してまいります。以上でございます。

堀内市議市のやる気が見えない中では、民間事業所だってそう簡単には前に進めません。これまで博多港の温室効果ガス排出量削減の計画と実施状況について聞いてきましたが、本市の目標達成のためには、民間事業所に能動的に動いてもらう必要があることがはっきりいたしました。そこで次に、市域全体の中の民間事業所の温室効果ガス排出量について、本市がどのように関わっていっているかについてただしていきます。お尋ねいたしますが、本市内における温室効果ガス排出量が多い事業所上位10ヶ所のうち、民間施設はどこがあるのか。またそれぞれの年間排出量はいくらなのか答弁を求めます。

環境局長市内で温室効果ガス排出量の多い10ヶ所のうち、民間事業者とその排出量につきましては、国が公表している直近の令和元年度のデータによりますと、国立大学法人、九州大学の病院地区で4万1466t、同大学伊都地区で3万110t、学校法人福岡大学七隈・烏帽子地区で2万6322t、日清紡マイクロデバイス福岡株式会社で2万710t、アサヒビール株式会社博多工場で1万9699t、三菱電機株式会社パワーデバイス製作所で1万5664tとなっております。以上でございます。

堀内市議本市における温室効果ガスの排出量を見れば民間事業所の努力が必要であることがわかります。計画では温室効果ガス削減は2030年までに190万t削減し、そのうち業務部門では72万t、自動車部門では36万t削減する計画です。今述べられた六つの民間事業所と、2030年までにいくらの削減目標でどのような対策を講じるかについて、話し合いや協議をしているのか、答弁を求めます。

環境局長先ほど答弁いたしました民間事業者への働きかけとしましては、これらの事業者を含む市内の温室効果ガス大規模排出事業者を対象に、脱炭素に関する取り組み状況などのアンケート調査を実施するとともに、必要に応じて個別のヒアリングや省エネ設備等への支援策に関する情報提供などを行っております。また温室効果ガスの大規模排出事業者を中心に構成されます「エコ・ウェイブ・ふくおか会議」に参画している事業者とは、会議の場などを活用し毎年脱炭素の取り組み状況の共有や意見交換を実施いたしております。以上でございます。

堀内市議一応しているかのように言われますけどね。民間事業所の努力を促すだけでは、先ほどの博多港で見てきたように、必ずしも自動的に機運が高まっているわけじゃないんですよ。温室効果ガス排出量が大きい大規模事業者などに、いつまでにどれだけ削減する計画なのかを明らかにしてもらい、それを市と約束することが大事です。お尋ねいたしますが、民間事業所に本市の2030年度目標に見合う削減計画を持たせ、それを市と協定として結び、その実施状況については、市民に知らせる仕組みを作るべきだと思いますが、答弁を求めます。

環境局長福岡市地球温暖化対策実行計画におきましては、2030年度までの排出削減目標とその達成に向けての成果指標や、事業者による取り組みの方向性を定めておりまして、事業者も一体となって推進するよう、この計画の周知を図りますとともに、取り組みの方向性に沿った事業実施の後押しを行っているところでございます。なお、大規模に温室効果ガスを排出する事業者につきましては、法令によりまして、エネルギー消費量を毎年一定以上削減することが努力義務とされており、その排出量につきましてはホームページで公表されております。2030年度の温室効果ガス排出量50%削減の目標達成に向けては、事業者による取り組みが不可欠であり、引き続き「エコ・ウェイブ・ふくおか会議」や市民、事業者、行政が参画する福岡市地球温暖化対策市民協議会での活動などを通じて、事業者の脱炭素の取り組みを推進してまいります。以上でございます。

堀内市議私の提案やるとは言われない。しかも今までの引き続きやっていくとか言われるけど、そんなことじゃできませんよ。本気で2030年度50%削減を目指しているなら、民間事業所に一緒に動いてもらわないと、本市の計画はできないわけでその仕組み作りをするべきです。今日は、本市の温室効果ガス排出量削減の2030年度目標計画の具体化として、民間事業所の実施分野について、どうやって目標を達成していくかについてただしてきましたが、本市が本気で実行計画の推進を一緒にやろうとしていないことから、民間事業所を様子見状態とさせていることがわかりました。川崎市では条例を作り、市内の民間事業所に、市の2030年度削減目標に見合う目標、進捗状況を毎年報告することを義務づけ、市はそれを市民に公表する仕組みができています。川崎市は工業地帯を抱えています。市内の重化学工業を中心に、約170社が排出する二酸化炭素排出量が市の8割を占めているんです。これを削減するのは並大抵のことではできないと議論になって、民間事業所と本気で議論し、条例で約束事を作ったわけです。それに比べたら本市の対策はぬるすぎます。見習うべきです。そこで、この問題の最後に市長にお伺いいたします。気候危機打開に対する民間事業所との協力体制を強化していくため新技術に頼る減衰計画を抜本的に見直し、現在の技術で本市の計画実行を進め、インセンティブ制度なども作り、民間事業所の設備投資が進むよう予算化するとともに、条例を作り、民間事業所の削減目標に、行政が一緒に責任を持つ仕組みをつくるべきだと思いますが答弁を求めます。

市長福岡市は2030年度における市域の温室効果ガス排出削減目標を2013年度比で国の46%上回る50%削減と掲げ、様々な脱炭素の取り組みを進めております。令和5年度には、事業者を対象にした建築物や設備の省エネルギー化への新たな補助を開始するなど、市民・事業者向けに過去最大規模の補助事業を実施するとともに、カーボンニュートラルに不可欠となります新技術の社会実装を進めるため、事業者による実証実験の支援を行っているところです。脱炭素社会の実現に向けて、引き続き市役所自らが率先して、温室効果ガスの排出削減を進めるとともに、事業者との更なる連携の強化を図り、脱炭素型ビジネススタイルへの転換を後押しするなど、民間事業者と一体となった取り組みを加速させてまいります。

堀内市議連携とか一体とか言ってもですよ、官民挙げて本気で取り組む姿勢がいると私は言っているんです。「みんなでつくる福岡市の将来計画プロジェクト」で、小中学生が選んだまちづくりのトップは環境問題です。福岡市は地球を守って頑張っているという、胸張って言える取り組みすることを求めておきます。


福岡空港・博多港の軍事利用

堀内市議次に、福岡空港、博多港の軍事利用についてただしてまいります。第一に福岡空港です。自公政権は一昨年、「重要施設周辺および国境離島等における土地等の利用状況の調査および利用の規制等に関する法律」いわゆる土地利用規制法を強行成立させました。同法は米軍や自衛隊の基地周辺などに暮らす住民を調査・監視し、必要あれば土地・建物の利用を制限するもので、国民が軍事施設周辺でスケッチや写真撮影しただけで、スパイ扱いされ罰せられた。戦前・戦中の治安立法を彷彿させるものです。まずこの法律により、市民生活はどういう影響が出るかについてです。政府は9月11日、土地利用規制法に基づく「重要施設」とその周辺の「注視区域」候補が、本市にあるとして、内閣府から福岡市長へ「意見聴取」という名目で調査依頼をしてきました。そして昨日、本市の「注視区域」を指定してきました。お尋ねいたしますが、本市における「重要施設」「注視区域」とはどこですか、答弁を求めます。

総務企画局長福岡市内の「注視区域」につきましては、春日基地飛行場地区、板付飛行場・福岡空港を中心とした周囲概ね1000mの区域と、福岡駐屯地、自衛隊福岡病院・春日基地を中心とした周囲概ね1000mの区域、また、特別注視区域については、背振山分屯基地を中心とした周囲概ね1000mの区域が、それぞれ指定されております。以上でございます。

堀内市議「重要施設」として今言われたような基地などが指定され、そしてその1km半径として、「注視区域」が指定される。具体的に言うと福岡空港に隣接する東区博多区春日基地の水源がある南区の高木大橋地区、それから脊振山町の自衛隊基地周辺の早良区板屋などで10万7426世帯、18万9838人の福岡市民が住む町字を含む地域ということになってます。一般住宅を含むこれらの地域が政府によって監視されることになります。法律では「注視区域」の土地等を利用して「機能阻害行為」が行われることを防止するために、調査、利用規制をしていくことが主眼とされています。お尋ねいたしますが、何が「機能阻害行為」となるのか答弁を求めます。

総務企画局長「機能阻害行為」については、重要土地等調査法において、重要施設の施設機能および国境離島等の離島機能を阻害する行為とされており、同法に基づく基本方針には、「機能阻害行為」の例示として、自衛隊等の航空機の離着陸やレーダーの運用の妨げとなる工作物の設置、施設に対する妨害電波の発射などが示されております。以上でございます。

堀内市議今いろいろ言われたけど、具体的なことについては、法文読んでも指摘されるまで何が問題なのか、何が問題の行為なのかもわからないということなんですよ。では中止区域に指定された今、「機能を阻害する行為」や「機能を阻害する明らかな恐れ」があると判断されると、市民にはどういう影響が出るのか答弁を求めます。

総務企画局長重要土地等調査法第9条によると、内閣総理大臣は、「注視区域」内にある土地等の利用者が当該土地等を「機能阻害行為」の用に供し、または供する明らかな恐れがあると認めたときは、土地等利用状況審議会の意見を聞いて、当該土地等の利用者に対し、当該土地等を当該行為の用に供しないこと、その他必要な措置をとるべき旨を勧告することができるとされております。また、勧告を受けた者が正当な理由がなく、当該勧告に係る措置をとらなかったときは、当該者に対し、当該措置をとるべきことを命ずることができるとされております。以上でございます。

堀内市議何が問題の行為かわからないまま、自分の土地なのに土地を使うな、使えば罰則だということなんですよ。「重要施設」である福岡空港の利用者も調査監視の対象となります。それだけでありません。空港周辺1キロ地域となる「注視区域」では、たくさんの市民がそこに住み、働き、行動しています。政府の監視の目は、学校、幼稚園、保育園に通う子どもたち公民館、南区役所の利用者、博多市民センターでの市民学習会、ららぽーとでの子ども向けイベント、西鉄大橋駅周辺での大学生のイベントや宣伝署名行動、そして背振登山者にも広がり、「機能阻害行為」として勧告される可能性があるということです。この命令に違反すると2年以下の懲役または200万円以下の罰金という重い罪になります。お尋ねいたしますが、本市が、国が適切に対応するものだとしていては、市民生活の自由は守れなくなると思いますが、ご所見をお伺いいたします。

総務企画局長重要土地等調査法は、国民生活の基盤の維持並びにわが国の領海等の保全および安全保障に寄与することを目的とされており、国において適切に対応されるべきものと認識しております。以上でございます。

堀内市議そうやって国と一緒になってあなた方も市民の自由を奪っているということを自覚された方がいいと思います。許されません。次に、本市の対応についてただしてまいります。国は早速具体的な動きをしてきています。先に述べたように内閣府は9月11日、この法律に関する調査依頼を市に送りつけてきました。内閣府は、市長に何を求めてきたのか説明を求め、

総務企画局長国からの依頼については、市内の区域指定が見込まれる区域について、福岡市が認知している。区域の範囲に係る地理的情報、開発計画、開発行為の情報その他区域の外縁設定等の参考となる情報など、地域の実情に関する事項について確認するよう依頼がございました。以上でございます。

堀内市議「意見聴収」で市民には影響がないような調査だというふうに言っていますけど、しかし、内閣が求めてきた内閣府が求めてきている中には、認知されている区域内の近傍での基本方針第4の2(1)に該当する情報という問いがあるんですね。これに対して本市は「該当なし」と答えているんですけど、今言った基本方針第4の2(1)というのは何かというと、「機能阻害行為」として七つの類型を例示しています。例えば、「レーザー光線等の光の照射」や「妨害電波の発射」については、日常の行政活動からだけではわかるものではありません。何らかの調査をしていなければ、内閣府に対して該当なしとは回答できません。お尋ねいたしますが、あなた方はどのような調査をしたのか、答弁を求めます。

総務企画局長国からは関係地方公共団体で認知している地域の実情についての意見聴取がございましたので、全庁に照会を行った上で、福岡市が把握する情報の範囲内で回答を行ったものでございます。以上でございます。

堀内市議市民にはどのような調査をしたのか、答弁を求めます。

総務企画局長繰り返しになりますが、国からは関係地方公共団体で認知している地域の実情についての意見聴取がございましたので、全庁に照会を行った上で、福岡市が把握する情報の範囲内で回答を行ったものでございます。以上でございます。

堀内市議既存のデータでの回答ということを言いたいんですよね。言われたんですね局長はそういうのであれば、これから先も新たな調査せず、既存のデータだけで回答すると明言できますか。答弁を求めます。

総務企画局長意見聴取につきましては、国から地方公共団体で認知している地域の実情についての意見聴取がございましたので、全庁に照会を行った上で、福岡市が把握する情報の範囲内で回答を行ったものでございます。

堀内市議これから調査はどんどん進んでいくんですよ。要求もどんどん進んでいくんですよ。そんなことでは市民生活を守れるということにはなりません。しかも、これらの調査をしたことも、内閣府からの依頼内容やその回答についても全く市民に知らせていませんよね。今回の内閣府の依頼に基づく回答は義務ではなく、回答していない自治体もあります。今後、「重要施設」や「注視区域」もさらに広がる可能性もあり、対象市民が増え、さらに監視社会が広がっていく可能性もあります。お尋ねいたしますが、今回市は、回答するべきではなかったと思いますが、答弁を求めます。

総務企画局長重要土地等調査法では、国は関係地方公共団体の長などに対し、資料の提供、意見の開陳、その他の協力を求めることができると規定されており、福岡市としまして、法に基づき適切に対応したものでございます。以上でございます。

堀内市議市民の個人情報を差し出したという責任を感じておられません。土地利用規制法に基づいて、福岡空港などの周辺地域での市民生活について、また本市の対応についてただしてまいりました。市民生活は監視され、一方、本市は国の言う通りに回答してきているわけです。これでは福岡空港を初め、基地周辺の市民の自由は守れません。従って、本市は国に「注視区域」の指定に対して抗議し、撤回を求めるべきだと思いますが答弁を求めます。あわせて、今後はこの法律に基づく国からの要請については一切情報提供をするべきではないと思いますが、答弁を求めます。

総務企画局長国からの依頼に対する福岡市の回答につきましては、区域の範囲に係る地理的情報としての町字などの情報と、開発行為の情報として、福岡高速3号線延伸事業に係る情報を回答したところでございますが、市民の氏名など個人を特定する情報は含まれておりません。「注視区域」および「特別注視区域」の指定については、重要土地等調査法に沿って、国が適切に手続きを行うものと認識しております。また、今後の国からの要請については、法に基づき必要な協力を行ってまいります。以上でございます。

堀内市議市民に知らせることもなくですね、回答しちゃ駄目なんですよ。本市は完全に政府の下請け機関に成り下がっていると言えます。さらには市民の情報を調査し、国とともに「戦争する国づくり」を進めていく決意とも受け取れる局長答弁でした。それでは次に博多港の軍事利用問題についてただしてまいります。10月10日、福岡市役所に内閣官房、防衛省、国土交通省の担当者がやってきて、市の港湾空港局、市民局が説明を受けています。お尋ねいたしますが、どんな内容だったのか答弁を求めます。

港湾空港局長10月10日に国からは博多港が特定重要拠点港湾に選定されることが確定したわけではないとの説明を受け、併せて、仮に特定重要拠点港湾に選定された場合には、現在進めている岸壁や航路の整備などの既存事業の促進、また、平時における自衛隊海上保安庁の船舶が円滑に利用できるような利用調整に関する枠組みを設けると聞いております。以上でございます。

堀内市議確定したわけではないと言われますけど、内容についてはその後の話も受けているわけですよね。ではその内容についてただしていきます。お尋ねいたしますが、先ほど答弁された説明の中身を要約すると、こういうことだと思うんです、私は。国の狙いは、平時でも有事でも、自衛隊等に博多港を自由に使わせろ、そのために整備費を出してやるぞということではないのでしょうか、ご所見を伺います。

港湾空港局長岸壁や航路などの整備につきましては、国の補助事業などの枠組みがあり、博多港においても、これまで国の予算を活用して整備を進めてきたところでございます。特定重要拠点港湾とされた場合においても、現在国の予算を活用している事業について事業の促進が図られるものであり、併せて、平時において、自衛隊海上保安庁の船舶が円滑に利用できるような利用調整に関する枠組みを設けるものと聞いております。以上でございます。

堀内市議いろいろ言われますけどね、平時において、自衛隊が円滑に活用できる枠組み作れと言われてきているわけですよ。明らかに、軍事利用化狙っているんです、国は。これまで博多港は商業港として、本市の経済を支えてきました。お尋ねいたしますが、博多港を軍事化したら、民間事業所が使う施設も少なくなり、従来の機能も果たせなくなる恐れが出てくると思いますが、答弁を求めます。

港湾空港局長特定重要拠点港湾とされた場合におきましても、現在進めている岸壁や航路の整備などの既存事業が促進されるものであり、博多港における各埠頭の利用状況が変わるものではないと考えております。以上でございます。

堀内市議甘いですよ。そこに自衛艦や米艦船がやってくる。そういうことを考えたときに、影響は経済だけにとどまりませんよ。お尋ねいたしますが、軍事利用港湾となれば、有事の際、敵の攻撃対象となると思いますがご所見を伺います。

港湾空港局長繰り返しになりますが、特定重要拠点港湾とされた場合におきましても、現在進めている既存事業が促進されるものであり、博多港による各埠頭の利用状況については、一切変わるものではないというふうに考えております。以上でございます。

堀内市議いろいろごまかされましたけど、大体国が説明に来たということ時点で、もう事実上の要請なんですよ。そして実際に、そういう今後の円滑なことまでやってくださいよって言っている。そんな答弁成り立ちません。ジュネーブ条約では、非戦闘員やその施設およびインフラは攻撃してはならず、それらへの被害が予想される攻撃を行うことを禁じています。しかし、米軍や自衛隊艦船が特定重要拠点施設として活用を始めたら、博多港を専用施設としているとみられ、攻撃の標的となり得ます。また、土地利用規制法上の「重要施設」となれば、港湾施設全体が狙われることになり、そうなれば、人工島は住民と病院、商業施設、青果市場、総合体育館などの利用者が監視対象となります。商業港として発展してきた博多港を軍事利用させることは認められません。従って、博多港の特定重要拠点施設化についてはきっぱり拒否するとともに、軍港化の要請には応えるべきではないと思いますが、明確な答弁を求めます。

港湾空港局長特定重要拠点港湾につきましては現在進めている岸壁や航路の整備など既存事業の促進を図るものであること。また、平時において自衛隊・海上保安庁の船舶を円滑に利用できるような利用調整に関する枠組みを設けるものであることから、現在の物流や人流のための商港としての博多港が変わるものではないというふうに考えております。以上でございます。

堀内市議だから私が言ったでしょう、結局平時でも有事でもですよ。自衛隊に使わせろと、そしてその整備費を国が出してやるぞと。乗っかっているじゃないですか、国任せでは間違いなく博多区は軍港化しますよ、きっぱりと「軍事利用するな!」と言うべきです。政府がわざわざ福岡空港などの調査を行い、そして博多港は、平時で自衛隊艦船が円滑に利用できるようにと要望しに市役所までやってきているわけです。安倍政権は2015年、安保法制、いわゆる戦争法を強行し、集団的自衛権の行使容認の法制面での整備を行いました。そして今、岸田政権は敵基地攻撃能力保有と、空前の大軍拡によって実践面で「戦争する国づくり」を推進しています。大陸に近いからと、福岡の街が軍事拠点とされようとしている。戦前戦後の朝鮮戦争期と全く同じ構図です。本市は、この政府の動きに抵抗することなく、唯唯諾諾と付き従っているということが、本日の質疑で明らかになりましたが、戦争する準備のための市民監視の体制に市役所が組み込まれようとしているわけです。そこで、市長にお尋ねいたしますが、安保3文書の改定から1年経った今、福岡空港や博多港の軍事利用化で、具体的に政府が動いてきているときに、本市は市民の命と財産、権利を守る立場を明確にするべきであり、市として「戦争する国づくり」につながる全ての協力要請には応えないという明確な態度を示すべきだと思いますが、答弁を求めます。

市長福岡空港・博多港は福岡のみならず、九州・西日本地域の玄関口として重要な役割を担っております。福岡市といたしましては、福岡空港・博多港が広く民間に利用されていることを踏まえ、市民生活の安全を確保するという立場で今後とも適切に対応してまいります。なお国の安全保障に関する問題につきましては、国の責任において適切に対応されるべきものであり、今後とも国民の生命と安全を守るためにその役割を果たされるものと認識をしております。以上です。

堀内市議この街を再び戦火の中に巻き込むことは許されません。国追随の姿勢は改めるべきです。


中小企業支援

堀内市議次に、中小企業支援についてです。コロナ禍の影響が残る中、燃料費を初めとする各種物資の材料費高騰が、中小・小規模事業者の経営を圧迫し、10月1日に実施されたインボイス制度により、とりわけ小規模事業者の中に混乱と負担増が広がっています。そういう中で、本市に求められる中小・小規模事業者支援とは何かについてただしてまいります。まず、インボイス制度における業者の状況についてです。インボイス導入から2ヶ月余になります。多くの免税事業者が、取引先からインボイス登録をするか、消費税相当分の値引きをするかの悪魔の二者択一を迫られています。そういう中、少なくない小規模事業者がこれまでの免税事業者から無理やりに課税事業者とならざるを得ない状況に追い込まれています。年商1000万円以下のあるクリエイターの方は「登録したら納税、登録しなくても別の理由をつけられて仕事が減る」と課税事業者となり、利益が持っていかれると言われています。従って、インボイスは小規模事業者を追い詰め暮らしと経営が苦しくなっていると思いますが、ご所見をお伺いいたします。

経済観光文化局長インボイス制度につきましては、免税事業者がインボイス発行事業者として登録した場合、税や事務負担の軽減のため、納税額を売上税額の2割とすることが可能な経過措置や、免税事業者からの仕入れに一定の税額控除を認める経過措置が設けられるなど、国において事業者の事務負担や取引への影響に配慮した対応がなされているものと認識しております。以上でございます。

堀内市議不況に喘ぐ現状で、インボイスが増税となってきているわけですよ。では今局長も言われた事務処理はどうなっているかです。インボイス制度を考えるフリーランスの会が10月20日から行ったオンライン緊急意識調査があります。国は「簡易課税だから、事務負担軽減」と説明をしてきました。実態の調査ではどうなっているか。経理事務、説明・交渉負担増がもう明らかになっています。南区のあるお弁当屋さんでは、これまでテイクアウト8%、配達には10%の消費税をかけ、領収書を発行してきました。インボイス制度導入によるシステム改修は、経費的に難しいということから領収書は手書きのままにしておられますが、テイクアウトは従前と変わらず8%、配達の弁当では300円400円の配達料について、税抜き割戻しをしなければならず、そのことによって、領収書の種類が複雑化してしまい、お弁当屋さんなのにお弁当屋さんとは関係のないその書類の大変な業務となって、もう本当にインボイスで大変だと言われています。お尋ねいたしますが、中小・小規模事業者は複雑を極める制度により、生産性のない過重な事務負担で疲弊しているのではないかと思いますが、ご所見をお伺いいたします。

経済観光文化局長インボイス制度につきましては、国において、先ほど答弁いたしました経過措置に加え、インボイスに対応したデジタル化による会計事務の効率化に向けた支援が実施されておりますとともに、福岡市におきましても、バックオフィス業務効率化支援事業におきまして、経理事務等のデジタル化を支援しているところでございます。以上でございます。

堀内市議もう事業者の方に聞いたらすぐこんな答えが返ってくるんですよ。局長全然現場を知らなさすぎる。オンライン緊急意識調査では、2人に1人が経理事務負担を感じており、3割を超える人が説明や交渉の負担を訴えてます。ではトラブルの問題です。免税事業者に対する一方的な値下げや排除が起きています。南区のある飲食店では、お客さんが食事の後にもらった領収書にインボイスがないことに気付き「なんで入っとらんとか1割まけろ」というトラブルが発生しています。別のクリエイターの方は、取引先が報酬の消費税分を1割カットしてきたというふうに、もう強制的にそういうふうにされたと言われています。さらには、縫製業の方からは、「着服、ネコババし続けるつもりか」と誹謗中傷を受けたというハラスメントに当たるような対応も報告されています。このようなトラブル続出で、営業にインボイス導入の悪影響が出ていると思いますけど、ご所見を伺います。

経済観光文化局長インボイス制度につきましては、国において、独占禁止法や下請け法上問題となる行為や相談事例の公表による注意喚起、法違反に繋がる恐れがある事例における発注事業者への注意などが行われておりまして、今後も適切かつ厳正に対応されていくものと認識しております。以上でございます。

堀内市議現場の実態きちんとつかむべきですよ。これまで聞いてきたように、インボイス制度導入からわずかの間でたくさんの苦情や混乱の状況がもう聞けば聞くだけ出てくる。フリーランスの会によるインボイス制度についての相談先を尋ねたアンケートに対して、48.8%が相談先はないと答えています。それは多くの、これまで免税事業者だったフリーランスの方が、業界団体や労働組合などに属さず、税理士といった専門家とも繋がっていないからです。そこで、市としてインボイス制度に関する相談窓口を周知するとともに、必要に応じて窓口を増やすべきだと思いますが答弁を求めます。

経済観光文化局長インボイス制度に関する相談につきましては、福岡市におきましては、中小企業サポートセンターの経営相談に加えまして、バックオフィス業務効率化支援事業におきまして、税理士による相談窓口を拡充して対応しております。国の窓口も含め、福岡市のホームページなどにより相談窓口の周知に努めているところでございます。以上でございます。

堀内市議商売の上で提供する商品やサービス、スキル、これが前提ならまだ話はわかるけどそれより前に、インボイスがあるかないかが取引の線引きに今なっているんですよ。もう由々しき事態だということをきちんと丁寧に向き合うべきです。では次に、中小企業の過剰債務問題についてです。コロナ禍で融資を受けて事業を継続してきた中小・小規模事業者が、実質無担保無利子で融資を受けることができるゼロゼロ融資、この返済が始まる中で、原材料価格やエネルギー価格などが上昇で、更なる苦境に陥っています。お尋ねいたしますが、本市でゼロゼロ融資を利用した事業者は何件なのか、答弁を求めます。

経済観光文化局長福岡市の商工金融資金制度における、いわゆるゼロゼロ融資の件数につきましては、1万9289件となっております。以上でございます。

堀内市議とても多くの理由があっているわけですね。コロナ禍でもらった融資の返済が、日々の利益を吸収してしまい、手元資金が枯渇しているから、中小小規模事業者がコロナ禍のもとでそれを乗り越える努力をしてきて、どうにかお客が戻ってき始めたところに、今度は物価高騰で仕入れも売り上げも計算通りにできない事態が生まれているんです。お尋ねいたしますが、物価、原材料の高騰に加え、過剰債務の返済が、中小・小規模事業者の経営に打撃となっていると思いますがご所見を伺います。

経済観光文化局長資金繰りの厳しい中小企業につきましては、中小企業サポートセンターにおいて相談や専門家派遣、市の融資制度による資金繰りの支援などを行っておりますとともに、燃料費等高騰の影響が長期化していることなどを踏まえ、多くの事業者に共通する経費として、燃料費および光熱費の価格高騰分の一部助成について、追加で補正をお願いしているところでございます。以上でございます。

堀内市議ずいぶん悠長な答弁をされました。こんなことやっている、こんなことやっていると。そんなことでは本当に中小の今の困っている経営に手助けになってないんですよ。経済的にはコロナ前の水準に戻ってきているっていうあなた方のそういう認識が、そういう答弁になってきてるかと思います。マスコミでも、コロナ危機を上回る倒産廃業が起きる危機があるというふうに言っているんだけど、本市の認識は少し違うわけですね。南区のある焼き鳥屋さんが廃業されました。狭いカウンターに常連客をはじめサラリーマンが顔を出す人気店でした。焼き鳥は仕込みから入れると時間のかかる工程で薄利多売。お客さんとの信頼関係を、物価高騰で単価を引き上げないかんならもう無理だと言って辞められました。この店でもコロナ対応の融資、いわゆるゼロゼロ融資の借り換えができなかったことも影響しています。お尋ねいたしますが、市内の中小・小規模事業者で、融資を受けようとしても、手元資金がないことから、改善計画が出しようがない。そして別枠で借りようとしても、ゼロゼロ融資の返済が終わっていないから、信用保証協会から補償を受けられなかったり、新たな融資を受けられなかったりするのが実情だと思いますがご所見を伺います。

経済観光文化局長経営状況が厳しい中小・小規模事業者につきましては、中小企業サポートセンターの相談窓口において、資金繰りや計画作りに関する相談を受けておりますとともに、改善計画の作成が困難な事業者につきましては、抜本的な再生を支援するために、国が設置した中小企業活性化協議会に繋ぐなど、事業者の状況に適した支援を行っているところでございます。以上でございます。

堀内市議いや、本当にコロナ前に戻ったとか、今うまくいっているなんていうそういう認識だから出発しているからですね、そのぐらいの程度のことでいいと思っているんでしょう。そんな状況じゃないですよ、本当に大変なことになると思います、私は。コロナ禍の影響で減ったお客さんが戻りかけているところに物価高騰、材料費や光熱費の高騰で、見積もりの前提も狂ってくる。利益が出ず見通しが見えない中で10月からのインボイス制度の導入。そして過剰債務の返済がさらにのしかかってきているわけです。このままでは本市の少なくない中小・小規模事業者が廃業に追い込まれることになります。行政としてできる手立てをとるべきです。したがって、インボイス制度はやめるように国に求めるとともに、ゼロゼロ融資の借り換えができるように、融資制度を作って金融機関には柔軟な対応を求め、新年度予算においては抜本的に予算を増やして、中小企業を救う施策を提案すべきだと思いますが、この問題の最後に市長のご所見をお伺いして、私の質問を終わります。

市長インボイス制度につきましては国において円滑な運用のため経過措置など様々な支援が行われており、福岡市としましても、国や関係団体と連携を図り、会計事務の効率化支援や事業者からの相談対応などに引き続き取り組んでまいります。また市内企業の99%を占め、地域経済を支えていただいている中小企業・小規模事業者の振興は大変重要であると認識をしており、国や県の対策も踏まえながら、資金繰りや物価高への支援、需要喚起などに取り組んでいるところでございます。今後とも、生産性の向上など、市内中小企業の経営基盤の強化に加え、グローバルなスタートアップ都市作り、本社機能や国際金融機能の誘致、観光MICEの振興など、多様で活力のある都市の成長を促進してまいります。以上です。

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2023年12月議会 一覧

福岡空港・博多港の軍事利用許さず、気候危機打開、中小企業支援求める(2023年12月12日 堀内徹夫市議の一般質問)

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