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議会報告「発言と答弁」全文
2023年12月議会
中山郁美市議の議案質疑 発言と答弁 全文
音声をもとに党市議団が文字起こしし、順番をわかりやすく組み替えたものです
中山市議私は、日本共産党市議団を代表して、議案第216号令和5年度福岡市一般会計補正予算案(第4号)のうち、物価高騰緊急支援給付金の追加について、議案第230号、いわゆる福岡市障害者差別解消条例の一部改正案、議案第232号および233号福岡市保健所の一元化に関する条例案、並びに議案第248号ないし254号老人福祉センターの指定管理者の指定に関する議案について質疑を行います。
物価高騰緊急支援給付金
給付金の目的や対象など
中山市議まず、物価高騰緊急支援給付金についてです。本議案は、現在開会中の臨時国会において物価高騰対策として可決された。非課税世帯に対する1世帯7万円の給付金を、本市において実施するためのものであり、本市においては3月末の臨時議会で可決し、6月末から給付開始した3万円の給付金に追加するという位置づけであります。コロナ禍以降の国の各種給付金については、その対象や金額、給付方法等を巡って問題や課題を残したまま行われてきた経緯があり、今回はどうなのかただしてまいります。
現下の物価高騰は、30年間労働者の賃金が上がらず、実質賃金は年間64万円も下がり、暮らしの困難が広がっている中で襲ってきたものであり、その打撃は深刻です。「このままでは年が越せない」という不安が広がり、岸田首相が「年内に」と打ち上げたことも相まって「給付金はいつ出るのか」という問い合わせが私どもにも日々寄せられております。そこでまず、改めて今回7万円の給付金の目的と効果、給付対象、給付の開始時期と終了時期についてお尋ねします。あわせて物価高騰対策として行う対策は、この給付金だけで十分なのか、ご所見を伺います。
福祉局長給付金につきましては、国において、物価高騰の負担感が大きい低所得世帯への負担の軽減を図るため、低所得世帯に対し、給付金を支給することが決定されたことを踏まえ、令和5年12月1日現在、福岡市に住民票があり、世帯全員の5年度分の住民税が非課税の世帯に対し、1世帯当たり7万円を支給するものでございます。対象世帯につきましては、24万1000世帯と見込んでおります。また、支給開始時期につきましては、1月末から順次支給できるように準備を進めております。終了時期については別途国から示される予定であり、現時点では未定でございます。十分かというお尋ねにつきましては、国から7万円と示されており、速やかな支給を進めてまいりたいと考えております。
中山市議目的については物価高騰対策、給付対象は今年度の世帯全員の住民税均等割が非課税の世帯だと答弁をされました。本市の非課税世帯は24万世帯程度であり、全世帯数の約3分の1程度にしかなりません。その中でも世帯の人数によって1人当たりの額にすると格差が出ます。そして対象外となる世帯においてはこの物価高騰の折、何の手立ても取られないということです。東京新聞が昨年末に報じた物価高騰による負担額は政府の対策を考慮しても22年度だけで2人世帯9万6000円の増、今年度はさらに4万円の増と予想しています。これでいけば、累計では2年間で23万2000円の負担増となります。夏の3万円と合わせても10万円。しかも一回限りではとても間尺に合いません。ギリギリで課税対象とされた世帯などでは負担増は同じでも給付はゼロ。不公平感は大きなものがあります。このように、今回もまた1回だけの1世帯7万円給付、対象世帯は3分の1に限定というやり方では、物価高騰対策として極めて不十分だと思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長支給額は国において、物価高騰が続いている状況を踏まえ、非課税世帯に対し1世帯当たり7万円と示されており、速やかな支給を進めてまいりたいと考えております。
給付時期
中山市議給付業務は委託し、給付時期については年明けの1月末の開始を目指すとのことです。これでは年越しの費用にもなりません。私、過去の例を調べましたら、給付開始から8割に届くまで1ヶ月以上を要しています。2ヶ月経ってやっと9割です。夏の3万円のときはどうだったか。地方選挙直前の3月末にバタバタ臨時議会を開いて予算可決し、業務委託先と契約したのが、5月26日。給付開始は6月29日。そして8月末でやっと92.5%。議案可決から5ヶ月後であります。まさに「給付金忘れた頃にやってくる」そういう状況でした。これでいけば3月まで待たされる公算が強い。もたつけば年度をまたいでの給付となる。それを見越しているから約29億円が繰越明許費として計上されている。
これでは、政府が打ち上げた年内という時期とのギャップが大きすぎると思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長支給時期につきましては、国からは年内の予算化に向けた検討が求められているところですが、1日でも早く支給できるよう準備を進めてまいります。
中山市議物価高騰の影響はとりわけ生活保護世帯に打撃を与えています。この間、政府による基準額の切り下げに対する違憲判決が相次いでいるように、生活保護世帯は最低限度の生活さえ壊されている。ここに物価高騰が追い打ちをかけているからです。これらの世帯にとっては、今回の7万円が年内に届くかどうか、これが年を越す上での死活問題になっています。煩雑な確認作業はせずとも保護世帯のデータは福祉事務所が持っています。従って、生活保護世帯については、議会での予算が成立したら、直ちに給付すべきだと思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長生活保護世帯への支給につきましては、今回の給付金は、約9割の世帯に対し、手続き不要によるプッシュ型で早期の支給を行うものであり、生活保護世帯に別に支給を行うと、全体スケジュールが遅れることになるというふうに考えております。
大規模業務委託
中山市議コロナ禍で、1人10万円を給付した特別定額給付金は、株式会社パソナにその給付業務を包括委託したことに始まり、その後も各種給付金については例外なく大手派遣会社や旅行会社等大企業に数億円での大規模業務委託をしてきました。その結果、コールセンターでの問い合わせ対応はずさん、そして給付は限りなく遅れるなどの問題がほぼ例外なく繰り返されてきました。そこで、従来の大規模業務委託について、数々の問題が生じたことに対するご所見を伺います。
福祉局長令和3年度に実施した住民税非課税世帯等に対する給付金では、一時期、支給の遅れが発生しましたが、その後の給付金は迅速な支給を行うことができているものと考えております。
中山市議今回の給付業務についても、従来型の大規模委託で行うのか、その場合の委託先は、6月から業務を行っているJTBと凸版などのコンソーシアムで継続するのか。違うなら、選定方法はどうするのか、お尋ねします。併せて、その際の委託金額の見込みについてもお示しください。
福祉局長事業の実施手法につきましては、業務委託により実施したいと考えております。事業者の委託先および選定方法につきましては、対象世帯や支給の流れ等の基本的な取り扱いが前回の給付金に準じたものになっているため、そのノウハウを活用することにより、短期間で確実な業務遂行が期待できることから、現在の委託事業者であるJTB福岡支店を代表企業とするコンソーシアムとの特命随意契約を予定しております。事務処理センターやコールセンターの運営費・印刷発送業務に係る経費として5億8820万円余を予算計上しております。
中山市議業務委託先は今回もJTBなどのコンソーシアムで契約額は約6億円とのことです。全く反省がありません。前回の3万円給付ではこの企業体に6億7000万円余で業務委託した結果どんな問題が生じたか。確認書を返信してから長期間振り込まれない。コールセンターに問い合わせしても具体的にいつになるか回答されないなどの事態が多々発生し、怒りと不信は広がりました。しかし誰にも責任を取らせないまま今日に至り、今度は6億円で追加委託する。そこで、問い合わせに対する杜撰な対応や、給付作業の遅れを引き起こした原因の解明や人員配置が適正だったかについての調査は行ったのか、お尋ねします。また、大規模な業務委託によって、同様の問題が繰り返されてきたことに対して、問題だとの認識はないのか、答弁を求めます。
福祉局長センターの業務運営につきましては、日々提出される報告による処理実績の確認や、各センターで業務管理に使用されている業務管理システムを適宜チェックし、適正な事務の管理監督に努めたところであり、市民の方々に速やかに支給できたものと考えております。今後とも、委託業者への適切な管理監督を図ってまいります。
業務従事者の処遇
中山市議給付金の大規模業務委託においては、従事する労働者は非正規で低賃金、この金額は公表されていないものの、市が設計した時給2400円などの金額とは程遠い1200~1300円程度という実態であることが私たちの調査で明らかになっています。しかし市は、実際に従事者に支払われている賃金については関知しない態度をとり続けてきました。本来、公務労働として行うべき業務であるからこそ、適正な処遇を保障するために、市として賃金を把握すべきです。そこで、業務従事者に支払われる具体的な賃金はいくらになるのか、答弁を求めます。
福祉局長本件は業務委託により実施することとしており、従事者に対しては相応の賃金が支払われるものと考えております。
中山市議具体的に業務に従事する労働者への賃金は適正に行われると、無責任な答弁をされました。前回は事務処理センター従事者で言えば、市の設計では時給2400円でした。しかし求人募集で確認すると、1200円程度しか支払われておりません。その差額が企業側にピンハネされたことになります。労働者の賃金分として支払われた税金が、企業の儲けとして搾取されると、こういう構図であります。今や時給は1500円以上でなければ人間らしい暮らしはできず、1200円程度の時給で働く派遣など非正規労働者は、貧困から抜け出すことはできません。福岡市が業務委託した先で職員に成り代わって公務労働に従事する労働者が不適正な賃金で働かせられ、いわば貧困の再生産となっている。これはあってはならない公金支出のあり方ではないか。そして今回もまた同じ問題が生じるのではないか、ご所見を伺います。
福祉局長業務委託先で従事する労働者の賃金につきましては、繰り返しになりますが、本件は業務委託により実施することとしており、従事者に対しては相応の賃金が支払われるものと考えております。
市長答弁
中山市議今回の対象の金額も国が決めたと、当事者意識のない答弁をされました。今、生活困窮の広がりは、非課税世帯のみを襲っているわけではなく、非正規で働く若者たち、なけなしの年金だけでは生活できず就労している高齢者、子育ての経済的負担で慢性的に困窮している子育て世代など幅広い市民に及んでいます。また「また非課税世帯だけですか」と落胆した多くの市民の声を耳にします。また非課税世帯についても、7万円という金額に「生活費の赤字補填にもならない」「知り合いからの借金返しで消える」など、不満の声があふれています。今まさに非常事態です。住民の暮らしを守る自治体として、本来の役割を果たすべきです。したがって、基金活用や予算の組み替えなど、あらゆる手立てをとって7万円に上乗せし、非課税世帯以外に対しても、保険料や上下水道料金等の減免・支援金の給付など、市独自の支援策を行うべきではないか、市長のご所見を伺います。
市長給付金は全国的に実施されるものであり、国から示された内容に沿って適切に実施をしてまいります。また、現在国において低所得の子育て世帯への加算給付や、住民税均等割のみ課税される世帯への給付の他、定額減税など幅広い世帯への支援が検討されているところであり、その動向を注視し必要な対応を行ってまいります。
中山市議7万円の給付時期については「急ぐ」と一般的な答弁の域を出ませんでしたが、従来方式では早くなりません。4月以降に繰り越しても良いという発想が間違っています。生活保護世帯には年内給付を求めましたが、これは困難だと言われました。これも大規模業務委託を前提に考えているからじゃないですか。特段の体制をとって、年内給付を行うよう重ねて求めておきます。委託は適正だと繰り返されましたが、今回もまた、JTBなどの大企業に委託すれば低賃金労働とこれら大企業の不当な儲けを福岡市が推進することになります。大規模業務委託による不正案件は全国で続発しています。11月には本市もワクチン接種や給付金業務を大々的に委託してきた。日本トータルテレマーケティング株式会社による京都のワクチン接種業務などで担当者が委託金を詐取した事件が明らかになっています。しかし、本市は同様のことがあったのではないかという調査さえ行わず、これまでの大規模業務委託に問題なかったとしています。書類上の審査やったって言うけども、実質的な調査は何もやってない。極めて怪しいんですよ。従って、7万円の給付体制は、大規模業務委託ではなく、適正賃金で直接雇用した臨時職員体制によって行うべきではないか。市長のご所見を伺います。
市長給付の実施に当たっては、民間の優れた能力やノウハウを生かすことで、市民サービスの向上が図られることから、市による適切な管理・監督のもと、積極的に民間の活用を図ってまいります。1日でも早く給付金を市民の皆様のお手元にお届けできるようにしっかりと取り組んでまいります。
老人福祉センター入浴事業廃止
入浴事業をただちに再開すべき
中山市議次に、老人福祉センターの指定管理議案についてです。本議案は、市内7区に設置されている老人福祉センターの入浴事業を廃止することを前提に、施設整備を行う期間として、2年間だけ管理を行わせるという異例の指定管理議案であります。この入浴事業廃止問題は9月議会において、突然福祉都市委員会に報告され、その内容も進め方も大問題だとして、決算特別委員会で倉元議員が撤回を求めていたものです。しかし、今回議案として上程されており、厳しく抗議するとともに、改めてただしてまいります。
本市の老人福祉センターは、高齢者の社会参加や健康づくりの場として、各種講座や相談事業とともに、入浴事業を行い、年間延べ50万人以上が利用し、入浴事業だけでも7区とも平均で1日100人以上、西区の福寿園では200人以上、年間延べ20万人以上、センター利用者数の約4割が利用している施設です。しかし、コロナ禍で入浴事業が休止し、センター利用者も激減しました。つまり入浴事業がこのセンターの中核事業であったことは、数字上明らかであります。コロナ禍で入浴事業が休止に追い込まれたものの、利用者はその再開を心待ちにし、やっとコロナが落ち着いたため、そろそろ再開されるだろうと期待している状況でした。しかし未だに再開しないまま、9月の委員会報告を経て各センターでは「お風呂は廃止します」という告知まで行っているという許しがたい事態となっています。私は資料をいただきましたが、今年度も指定管理料には入浴事業の経費が計上されております。したがって入浴事業は、年度途中であっても直ちに再開するのが筋だと思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長入浴事業につきましては、施設の設置から50年以上が経過し、各家庭における浴室設置率の大幅な向上など生活環境が大きく変化していることや、設備が老朽化していることなどを踏まえ廃止し、高齢者の社会参加の支援に必要な設備への改修を行うこととしたものでございます。
中山市議私は入浴事業について、直ちに再開すべきではないかと尋ねましたが、老朽化を理由に再開するとは言われませんでした。廃止先にありきで聞く耳を持たない、ひどい態度です。仮に老朽化しているなら、コロナで休止中に修繕・改修すべきだったんではないですか。何も手を打たないでいて、コロナが一定落ち着いて再開すべきタイミングで突然廃止を打ち出すなどというのは、行政の怠慢であります。市民の財産を何と心得るのか。許されない姿勢です。これまでの入浴事業の役割については明言を避けられました。これも役割を認めれば廃止できなくなるからでしょう。しかし局長が認めなくても、役割は明確です。広い湯船にゆっくり足を伸ばし、浸かりながら仲間と語らう。これこそが健康増進の効果です。一人暮らしの場合は、家庭での入浴時にヒートショックなどのリスクもありますが、みんなで入ればその心配もない。だからこそ、年間20万人を超える利用者があり、約50年間利用者に親しまれてきたのであります。そこで、重ねてお尋ねします。センターの入浴施設は各家庭の風呂とは違う交流の場、見守られる場であり、各家庭における風呂設置率の向上は入浴事業廃止の理由にならないと思いますが、明確な答弁を求めます。
福祉局長まず入浴事業の廃止につきましては、健康寿命を延伸し、高齢期を元気に活動的に過ごせるよう支援することが重要となっており、高齢者の社会参加の支援に必要な設備への改修を行うものでございます。
入浴事業のニーズは高まっている
中山市議今回の廃止計画の理由として、当局は繰り返し「風呂は各家庭にある」「入浴施設が老朽化している」ことを挙げています。しかし、長年入浴事業を実施してきたのは単に家庭の風呂の肩代わりというものではなく、交流や健康作りなど高齢者福祉としての役割があったからではないのか、ご所見を伺います。
福祉局長入浴事業の役割でございますが、昭和43年度に老人福祉センターを設置して以降、入浴事業は高齢者の福祉の増進に一定の役割を果たしてきたものと考えております。
中山市議現在、物価高騰の波は年金も減らされている高齢者を直撃しております。節約に節約を重ねても厳しい暮らしです。こういう方々に無料で入れるお風呂を保障するというのは大事な物価高騰対策になります。だからこそ、コロナ前から利用していた方々からは再開が切望されております。この事業を知らない人もその存在を知れば喜んで利用されることになるでしょう。従って、現在コロナ禍前以上に入浴事業のニーズは高まっていると思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長入浴事業のニーズについてでございますが、令和5年1月に実施した「高齢者実態調査」の中で、老人福祉センターがどのような場所として活用できるとよいかを尋ねたところ、教室・講座や健康づくりの他、「スマートフォンなど新しい技術について学ぶ」「今後に生かせる知識やスキルを身につける」などの回答が多く、「入浴する」は14項目中12番目との結果となっております。
「機能強化」について
中山市議入浴事業を廃止して機能強化を図るという問題についてです。計画では入浴施設を潰してフロア化し、社会参加や就業や起業を支援・サポートするなどとされています。しかし、高齢者に対してやれ働け、起業せよ、社会参加だというのは老人福祉センターの本来の役割ではありません。仕事したい人はハローワークやシルバー人材センターに相談する方がよっぽど話が早い。私は、老人福祉センターの元職員さんにお聞きしたところ、そもそもこれまでもセンターの事業として就労セミナーなどを行っても、参加者がほとんど集まらなかったというのが実態です。したがって、入浴事業を廃止して、別な機能に改変すれば、利用者は減るのではないか。また利用者を減らすことによって、将来的にセンターそのものを廃止するというのが真の狙いではないのか。答弁を求めます。
福祉局長老人福祉センターにつきましては、高齢化が急激に進む中、健康寿命を延伸し高齢期を元気に活動的に過ごせるよう支援することが重要となっており、人生100年時代における高齢者の社会参加の拠点施設として、より多くの方に利用いただけるようしっかりと取り組んでまいります。
入浴事業廃止、進め方に問題がある
中山市議今回、この計画を知った利用者や市民が納得できないもう一つの理由は、非民主的な進め方がされているという問題です。「あまりにも突然だ」「どこで決めたのか」という怒りの声が広がっており、廃止撤回を求める運動が広がっております。改めてお尋ねしますが、施設を管理してきた指定管理者とは、この問題で協議してきた経緯はあるのか。また、利用者にも市民にも議会にも諮らないまま突然廃止方針を決定し議会報告というやり方で問題ないというのか、ご所見を伺います。
福祉局長入浴の廃止につきましては、指定管理者と事前に意見交換を行うとともに、高齢者実態調査により、広く市民のニーズを把握した上で、社会参加の支援に必要な施設への改修を行うこととしたものでございます。
中山市議進め方について局長は「問題ない」と開き直られました。とんでもないと言わなければなりません。9月に突然委員会報告、12月にはもう議案提案。管理してきた指定管理者とは協議してきたというけれども、実質的には有無を言わせない通告でしょ。こんな問答無用の進め方は前代未聞であります。利用者からも「こんな決め方はあり得ない」と怒りが広がっています。従って今回の進め方には大きな瑕疵があることを認めるべきだと思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長手続きに瑕疵があるのではとのお尋ねでございますが、入浴事業の廃止につきましては指定管理者と事前に意見交換を行うとともに、高齢者実態調査により広く市民のニーズを把握した上で、社会参加の支援に必要な施設への改修を行うこととしたものでございます。
中山市議この計画が明らかになって以来、利用者を初め市民から反対の声が急速に広がっています。11月22日には「老人福祉センターの入浴事業を守る連絡会」が結成され、市長宛に存続を求める申し入れを行い、現在議会請願署名が展開されております。南区在住の74歳の男性は「お風呂だけでなく、コミュニティがなくなった。利用者と会うと皆、再開を望んでいる」と署名に取り組んでおられます。そこで、このような利用者や市民の廃止反対の声を受けとめるべきではないか、ご所見を伺います。
福祉局長入浴事業廃止反対の声でございますが、令和5年1月に実施した高齢者実態調査の中で、老人福祉センターがどのような場所として活用できると良いかをお尋ねしたところ、入浴するは14項目中12番目との結果となっており、今回の機能強化につきましては、市民のニーズを踏まえたものというふうに認識しております。
市長答弁
中山市議老人福祉センターの入浴事業廃止については「家庭の風呂設置率の向上は理由にならない、ニーズは高まっている」との私の指摘に対して、局長答弁不動となったんでしょうかね。「老朽化」「機能強化」など同じことを繰り返されました。しかも、「高齢者実態調査」の結果を持ち出した。これは珍答弁と言わなくちゃいけないですよ。これ、誰対象に調査したんですか。老人福祉センターの利用者だけじゃないでしょう。老人福祉センターに風呂があるということを知らない市民もたくさんいる。あなたたちがまともに広報してこなかったからですよ。そういう知らない方も含めて、いきなり老人福祉センターの入浴事業どうですかって聞いたって、必要だと言うはずがない。こんな調査結果を持ち出すなんて、こんな姑息なやり方は絶対認められない。道理がないからこんな答弁するんですよ。このまま問答無用で入浴事業廃止を決めるなら、機能強化どころか大きく機能低下し、センター利用者は激減し、老人福祉センターそのものを廃止に導くことになります。断じて認められません。したがって、今回の関連議案は全て撤回し、老人福祉センターの指定管理は入浴事業を含むものに改め、直ちに入浴事業再開すべきではないか、市長の答弁を求めます。
市長高齢者1人1人が、年年齢を重ねても意欲や能力に応じて様々な形で社会に参加し、生き生きと活躍できる環境を作っていくことは大変重要であると認識をしております。老人福祉センターにつきましては、人生100年時代における高齢者の社会参加の拠点施設となるように、必要な機能の強化に取り組んでまいります。
障害者差別解消条例
中山市議次に障害者差別解消条例の改定案についてです。本条例は、障害当事者や関係団体による実態調査や運動を受け、福岡市当局も策定に乗り出し2018年6月議会において超党派の賛成で可決成立し、2019年1月に施行されたものです。しかし、当時の議論においては「何人も障害者に対する差別を行ってはならない」とする規定を実体規定に入れるべきだなどの意見についてまとまらず。3年程度経った後にさらに見直し、充実を図る中で検討するという合意があり、それを受けて今回、本改訂案の提案に至ったものであります。しかしながら、今回の改定案では、またも「何人も」の規定は実体規定に入っておらず、障害当事者や関係団体から異論が出ております。そこで今回の条例改定案についてはどのような組織でどのぐらいの期間検討してきたのか、また「何人も障害者を差別してはならない」という規定を実体規定に入れていないのはなぜなのか、説明を求めます。
福祉局長まず条例改正にあたりましては、条例に基づき設置する障害者差別解消推進会議において、令和4年度から10回にわたって、多数の障害当事者や事業者、学識経験者など様々な立場の委員により議論が重ねられたものでございます。次に、実体規定に「何人も障害を理由とする差別をしてはならない」という規定を追加していない理由につきましては、障害当事者の委員の中にも、既に条例全体に係る基本理念に規定されているため、実体規定に追加しなくてよいのではないかとの意見もあったことや、障害者差別解消法が、一般私人の行為や個人の思想、言論については対象としていないことなどに基づき、推進会議において規定しないものとされたことを踏まえたものでございます。
中山市議今回の案を取りまとめるにあたっては、福岡市障がい者差別解消推進会議で一定時間をかけて検討されてきたとのことです。しかし「何人も障害者に対する差別を行ったらならない」とする文言を理念規定ではなく実体規定に入れるべきだという意見が多数出されたけれども一致せず、今回もまた入れなかったということです。しかし実体規定に入れるべきだとの意見は、上位法である障害者権利条約や国連障害者権利委員会勧告、障害者基本法や障害者差別解消法、さらには福岡県条例との整合性も精査した上での意見であり、また、障害当事者として数々の差別を体験してこられた経験を踏まえてのもので、道理のある主張です。簡単に切り捨てて良い主張ではありません。従って、片方の意見を切り捨て、片方のみを取り入れるやり方は拙速ではないかと思いますが、ご所見を伺います。
福祉局長意見が分かれている中で片方の意見を取り入れないのは拙速ではないかとの御指摘でございますが、条例改正に当たっては、令和4年度から10回にわたって検討を行い、様々な意見を踏まえ、推進会議としての結論がまとめられたものと考えております。
中山市議障害者差別解消条例の改定案について、今回の改定案で問題ないとの姿勢を変えられません。しかし、今月4日、福岡肢体障害者団体の会長さんが、この改定案を上程することに対する抗議と、改定案の見直しを求める文書を市長宛てに提出されたように、少なくない当事者が納得されていないのは明白です。障害者基本法や差別解消法、福岡県条例ではできているのに、市条例では「何人も」という文言を実体規定に書き込まないことに納得できないという当事者の思いは尊重すべきであり、合意の道を探るべきです。従って今回改定案は一旦取り下げ、障害当事者や関係者の多数が一致できるものへと改善すべきではないかと思いますが、市長のご所見を伺います。
市長全ての市民が、年齢や性別、障害の有無などによって分け隔てられることなく共生できる社会を実現するため、障害を理由とする差別の解消を図ることは重要であると認識をしております。条例案につきましては、障害当事者や事業者、学識経験者など様々な立場の委員で構成される推進会議において、令和4年度から10回にわたって協議を行い、取りまとめられたものでございます。今後とも、みんなが優しいみんなに優しいユニバーサル都市福岡の実現に向け、障害の有無に関わらず、全ての人にとって暮らしやすいまちとなるようにしっかりと取り組んでまいります。
保健所一元化
コロナ禍で保健所の果たした役割
中山市議最後に保健所の一元化に関する問題についてです。今回議案は、現在7区全てにある保健所を廃止し、中央区舞鶴の健康づくりセンター「あいれふ」に一元化するための議案です。議案が配布された4日私はこれを見て絶句しました。まさに「寝耳に水」全くそのような検討の「け」の字も聞かされていなかったからです。何を考えているのか、開いた口がふさがらないとはまさにこのことであります。到底受け入れられない立場で、ただしてまいります。私たちは、新型コロナ禍を経て保健所の存在と役割を再認識させられることとなり、その重要性が浮き彫りになりました。各区にある保健所は、検査体制構築や感染拡大防止に大奮闘としました。十分な人員体制強化が図られない中、業務が逼迫しつつも昼夜分かたぬ努力が続きました。今後も新たな感染症対策も求められる中、この各区の保健所をなくすということは、あり得ないと思います。そこで、そもそも新型コロナ禍において、各区保健所が果たした役割についてどう考えているのか、市長のご所見を伺います。
保健医療局長コロナ禍の各区保健所におきましては、区内の積極的疫学調査や健康観察など、防疫活動の最前線としての役割を果たすとともに、食中毒などの食品衛生関係や乳幼児健診などの健康診断、健康相談や健康づくり、家庭訪問などの通常業務についても、各種の感染対策を講じながら、実施してきたところでございます。
中山市議新型コロナ禍における保健所の役割について、局長は様々お認めになりました。にもかかわらず一元化するというのは全く支離滅裂、道理がありません。また、一元化することによって、平時から有事へのスムーズな移行や、区を越えた健康危機事案への対応、全市的な対応方針の変更等に係る機動的な対応が可能になる。こういう趣旨のことを述べられましたが、全く説得力がありません。全てこれまでの体制で可能です。コロナ禍の際には、本庁に置かれた対策本部が市内全域を統括しました。初めての経験で試行錯誤もあり、様々な問題も生じたものの、その主な原因は、市長が人員体制の抜本的な充実を図らなかったことによるものです。体制の拡充を図れば7区の保健所機能を生かしながら、機動的な対応は可能です。従って、保健所を1ヶ所にしないと即応体制が取れないなどの理由は成り立たず、本庁にそのような機能を持つ部署をつくればこと足りると思いますが、ご所見を伺います。
保健医療局長保健所機能の一元化につきましては、今般の新型コロナウイルス感染症において、保健福祉局に担当部署を設置し、7区の保健所の支援・調整を行ってまいりましたが、その際、7区との調整や情報の収集、分析、判断に時間を要したこと、また、陽性者の健康観察など、保健所の現場業務を見直すにあたって、調整等に一定の時間を要したことなどから、指揮命令系統の明確化が必要であると判断し、保健所における保健所機能のみを一元化することとしたものでございます。
7区にある意義
中山市議本市においては、1990年代に地域保健法の改正に伴い、保健所の統廃合問題が議論された経緯があります。しかし、1996年9月、当時の桑原市長は、我が党黒田ハツ子議員の質問に対して「保健所というのはやはり地域、生活圏に密着して必要な数を置くべきではないか」と述べ、当時、全国の自治体が進めていた保健所統廃合の動きと一線を画し、各区の保健所を守ったのであります。コロナ禍には、他の政令市から「福岡市の各区保健所体制は素晴らしい、見習いたい」などの声や問い合わせが私達にも寄せられました。今や、このような体制を維持しているのは政令市でも本市だけであり、重要なものとなっています。そこで、7区7ヶ所の保健所体制が果たしてきた意義についてご所見を伺います。
保健医療局長7ヶ所の保健所体制が果たしてきた意義としましては、市民にとっても身近な区役所において、区内の感染症や食中毒などに専門的に対応する保健所機能、そして乳幼児健診などの健康診断、健康相談や健康づくり、家庭訪問などの保健サービスを提供する保健センター機能の二つの機能を担ってきたところでございます。
中山市議これまで各区保健所が行っていた精神保健福祉や難病業務などについて、「あいれふ」だけでしか行われなくなることについて、局長は「サービス低下にはならない、精神保健福祉課窓口サービスは各区でやる」と強弁されましたが、これ嘘言ってはなりません。利便性は格段に悪くなります。それだけではありません。かつて地域保健法の施行によって、1990年代後半から全国的に進められた保健所再編という名の統廃合は様々な問題を生みました。少なくない自治体で保健所の箇所数が減るとともに、人員削減や検査部門の切り捨てという行革が優先され、危機管理能力の低下が余儀なくされたのです。合理化を行った自治体ではコロナ禍においても混乱が大きく「救えるはずの命が救えなかった」という事態を多数生じさせました。このように、今回の一元化計画を強行すれば、機能低下を引き起こすとともに「住民から遠い保健所」となるのは、必至だと思いますが、答弁を求めます。
保健医療局長一元化による保健所の機能低下などに関するお尋ねですが、保健所機能の一元化により、区を越える広域的な健康危機事案に対する情報の一元的な収集分析判断が可能になるとともに、指揮命令系統が明確となることから、広域的な機能が強化されると考えております。また、これまで7区に配置していた医師や保健師などの専門職を一定規模の「専門職集団」として編成し、知識経験を常に共有できる人材育成環境を整備することで、専門的機能も強化されるものと考えております。また、乳幼児健診などの健康診断、健康相談や健康づくり、家庭訪問などの市民にとって身近で、利用頻度の高い保健サービス、また精神保健などに関する手続きも含め、これまで通り各区の保健福祉センターで実施することとしております。
専門的機能はどうなるのか
中山市議今回、事前に入手した資料によると、7区にある保健所を「福岡市保健所」という形に一元化することによって「広域的・専門的機能を強化」することができるとされております。しかし、広域的機能というなら、コロナ禍においては本庁に「感染症危機管理対策本部」が設置され、全市を統括する役割を果たしました。専門的機能というなら、医師や保健師など専門家の配置や人員体制・組織体制の充実こそ求められております。そこで、一元化すれば、具体的にどう体制が充実するのか、専門的機能はどう強化されるのか説明を求めます。
保健医療局長一元化による保健所機能の強化につきましては、区を越える広域的な健康危機事案に対する情報の一元的な収集・分析・判断が可能となるとともに、指揮命令系統が明確となることから、広域的な機能が強化されると考えております。
中山市議資料においては、感染症対策以外の機能について「市民への保健サービス機能は維持・充実」とされていますが、精神保健福祉業務や難病業務など、これまで各保健所で対応していた6つの業務は中央区の「あいれふ」に一本化されることになっています。例えばこれまで各区の窓口に行けばよかった、精神に障害のある方々が、中央区のアイルまで行かねばならなくなります。これはサービスの維持充実どころか、サービスの後退に他ならないと思いますが、答弁を求めます。
保健医療局長市民への保健サービスにつきましては、保健所機能を一元化した後も、乳幼児健診などの保険健康診断、健康相談や健康づくり、家庭訪問などの市民にとって身近で利用頻度の高い保健サービスについて、また、ご指摘のありました精神保健に関する窓口手続きなどもこれまで通り各区の保健福祉センターで実施することといたしております。
中山市議そもそも一元化して機能が強化されるというのはにわかに信じがたいというのが、市民や医療関係者などの声であります。まやかしの説明ではないかと思いますが、答弁を求めます。
保健医療局長これまで7区に配置していた医師や保健師などの専門職を一定規模の「専門職集団」として編成し、知識経験を常に共有できる人材育成環境を整備することで、専門的機能も強化されるものと考えております。また、令和5年3月に改正された国の「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」におきましても、地域における健康危機管理体制の確保としまして、保健衛生部門の役割分担を明確にすること。健康危機に関する情報が、健康危機管理体制の管理責任者に対して迅速かつ適切に伝達され、当該責任者のもとで一元的に管理される体制を構築すること。その健康危機管理体制の管理責任者は、地域の保健医療に精通しているという観点から、保健所長が望ましいことが明記されているところであり、今回の保健所機能の一元化と同様の方向性が示されております。
市民無視、議会軽視の進め方
中山市議最後に、進め方の問題です。市民の命と健康を守る拠点といえる保健所のあり方については、まさに全市民的問題であり、市長だけの判断で決められるものではありません。そこで、このような重大な案件について、保健所運営協議会や各種審議会その他の専門機関、そして市民の意見は聞いたのか、答弁を求めるものです。
保健医療局長市民意見を聞いたのかというお尋ねにつきましては、福岡市感染症予防計画の策定にあたり行った「新型コロナウイルス感染症対応への振り返り」を踏まえ、健康危機管理体制の強化について、各保健所や関係団体などのご意見を伺いながら検討してきたものでございます。
中山市議この重大な案件について保健所運営協議会や保健福祉審議会など、どこにも諮っていない。専門家や保健所の意見を聞いたといいます。しかしこれ、極めて不十分。現行の保健福祉総合計画にも何も触れられておりません。とんでもない独断です。保健所のあり方は住民の命と健康に関わる問題であり、これを大きく変えることを議会に突然提案し、7日間の議会で判断させるなど、市民無視、議会無視も甚だしい。この進め方は、明らかに大きな瑕疵だと思いますが、責任ある答弁を求めます。
保健医療局長今回の見直しは、これまでの保健所における保健所機能のみを一元化し、市民にとって身近で利用頻度の高い保健サービスを提供する保健センター機能はこれまで通り各区の保健福祉センターで実施し変更が生じないことから、行政内部の業務執行体制の見直しとして、各保健所との協議を中心に進めてきたところでございます。また、感染症や食中毒への対応など保健所機能に関連の深い関係団体とも意見交換を行うなど、丁寧に検討を進めてきたところでございます。
市長答弁
中山市議局長は、一元化の理由についてあれこれと理由を述べられましたが、全く理由になっておりません。全て市役所の保健医療局の体制強化、充実を図れば解決できる問題です。これまで、7区全体で372人の保健所人員がありました。そのうち半数近い172人が、専門職である保健師です。そして7ヶ所全てを医師が所長として統括していました。これを1ヶ所にする真の狙いは、一元化という名の合理化人員、経費削減に他なりません。これが強行されれば、体制強化どころか機能維持さえできないのは誰の目にも明らかです。90年代そうやって、保健所の統廃合を進め、コロナのもとでの困難を大きく広げてしまったというのが、関係自治体の関係者や、専門家の思いです。その過ちを今から福岡市が引き起こすなど、まさに逆行じゃないですか。局長は各区の窓口機能は残すといいますが、これ、ごまかしちゃいけませんよ。新たな保健センターというのは、保健所の機能も権限も切り離した区役所の保健福祉の窓口にすぎず、保健所とは別物です。つまり、人口33万人が住む東区を初め、7区全てで区の保健所をなくすということですよ。コロナ感染症を振り返ってと言いながら、よくもこんな愚策を提案したものです。ある医療関係者は「一元化なんて狂気の沙汰だ」とおっしゃったほどです。進め方もでたらめです。局長は問題ないと開き直られました。何言ってますか。こんな重大な案件を、保健福祉審議会にも各保健所運営協議会にも何一つ測っていない。そしていきなり議会提案。いいですか。私は、運営協議会の会長を早良区でさせてもらっていますが、極めて遺憾です。区民の命を守るために、保健所の皆さんの頑張りを後押しできたらと思ってやってきた。各区の会長さんもそうだと思いますよ。相談もなく廃止。とぼけるなと言いたい。また我々議員は、議会で議案を審議する際には、市民の声を踏まえるのが大前提です。こんなだまし討ちのようなやり方では、市民の声も専門家の声も十分聞くことができません。それなのに1週間の議会で結論を出せというのは、明らかに進め方に瑕疵があり、到底看過できません。高島市長。あなたになってから、この議会軽視は甚だしいんですよ。入浴事業廃止もそうです。この保健所の一元化もそうです。以前はですね、議案がまとまらない段階でもね、議員には事前に相談があった。情報提供があった。そして共に考えて、そして議会に議案が提案されたときには、賛成反対どちらにするのか。長い時間をかけて判断することができたんです。高島市長は、議案の検討状況も、私たち議員に事前に知らせなくなった。議案提案、これが上程されて初めてわかる。こんなむちゃくちゃなやり方でね、これら重要な案件を次々に議会で押し通していくなんていうのはね、二元代表制を壊すやり方で、断じて認められませんよ。もうちょっと議会を大切にしたらどうですか。心の中でそうだと思ってある議員さんいらっしゃると思いますよ。今この問題はね、市民の怒りに火をつけており、議案撤回を求める動きが短期間で広がっております。従って、今回の保健所一元化関連議案は全て撤回し、現在の各保健所と市役所の担当部署の体制こそ強化すべきだと思いますが、高島市長の答弁を求めて質疑を終わります。
市長保健所につきましては、各区において、感染症などへの対応を行う保健所機能と、市民サービスを提供する保健センター機能を担っており、今後の新興感染症に備え広域的専門的な保健所機能のみを一元化し、機能強化を図るものでございます。なおこれまで保健所が行ってきた保健サービスについては引き続き各区で提供しながら、ぬくもりのある窓口サービスの充実に努めてまいります。以上です。
市民の声も聞かずに保健所一元化・老人福祉センター入浴事業廃止強行は許されない、7万円の給付金は年内に支給を(2023年12月11日 中山郁美市議の議案質疑)