2022年予算議会
脱炭素転換、補聴器の購入補助、学校給食の無償化を迫る
2022年3月4日 倉元達朗市議の補足質疑
日本共産党の倉元達朗市議は、3月4日、市議会で代表質疑の補足質疑に立ち、脱炭素転換と地域発展、加齢性難聴の補聴器の購入補助、学校給食の無償化を提案しました。
倉元市議は、年をとって聞こえにくくなる「加齢性難聴」について取り上げ、高齢者の引きこもり、孤立、事故、そして認知症の大きな原因になるとして、専門家からその対策が求められていると指摘しました。
しかし、その購入費用は数十万円もするもので、負担が非常に重く、補助を求める声が広がっています。
倉元市議は2019年の議会でも購入補助を提案。市は「国や他市の動向を見守る」としてきましたが、次々に他の自治体で広がっています。
倉元市議は、「東京都港区では4月から上限13万7000円の補助制度が始まる」と紹介。所得制限もなく、60歳以上が対象です。
しかし市長は補助を決断せず、引き続き、他市の様子を「見守る」としか述べませんでした。
倉元市議は「日常生活に大きな支障がでる。聞こえのバリアフリーは看過できない問題だ」として福岡市の補助実現を迫りました。
また、倉元市議は学校給食の無償化についても質問しました。
福岡市教育委員会は「教育要覧」でも学校給食が教育の一環であることを認めていると指摘。それならば、憲法で義務教育が無償と定められており、教育の一環である学校給食は無償化すべきではないかと迫りました。教育長は「就学援助などで支援している」として無償化を拒みましたが、倉元市議は、政令市でも大阪市で無償化をスタートさせたことを紹介し、福岡市でも踏み出すべきだと批判しました。
脱炭素転換については、福岡市の二酸化炭素排出の半分は、購入電力(家庭や企業が買う電力)に由来し、次に車のガソリンなど輸送燃料に由来しています。
購入電力を再生可能エネルギーなどに替えるために、倉元市議は、
- わかりにくい電力小売事業者の価格やエネルギー構成を市がパンフレットで情報提供したりアドバイスの窓口設置をしたりすること。
- 浜松市などで行なっているように福岡市として電力小売事業に乗り出し、現在石油の購入費用などとなって域外に流出しているお金を地域内で循環させること。
などを具体的に提案しました。
また、ガソリン車を電気自動車に替えるために、電気自動車などの購入費補助額を、抜本的に増やすよう求めました。
さらに省エネ効果の高い、断熱のための住宅リフォーム助成を提起。「脱炭素になるだけでなく、地元の中小業者の仕事づくりになる」として国・県の制度に横出し・上乗せすることを含め、市長に迫りました。
倉元市議はこうした提案をもとに、具体策や中間目標がない髙島市政の脱炭素計画を見直すよう求めましたが、市長は見直しの計画を策定中だと述べるにとどまり、具体策や中間目標については沈黙しました。