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2020年度決算特別委員会
政策推進・財政運営プランを抜本的に見直せ、気候危機打開に真剣に取り組め
2021年10月6日 堀内徹夫市議の総会質疑
日本共産党の堀内徹夫市議は、2020年度決算特別委員会総会で、福岡市の政策推進プラン・財政運営プラン、気候危機打開について質問しました。
コロナ危機から市民の暮らしや地域経済を守ることを最優先にし、それを市政の太い柱にすえるべきだと堀内市議は提起しましたが、市の政策推進プラン・財政運営プランはコロナ前の計画を引き継ぎ、単に「コロナ」という言葉をちりばめてあるに過ぎないことが質問で明らかになりました。
財政運営プランは大型開発を聖域にする一方で、「持続可能な個人給付施策の構築」(下図参照)として第三子優遇事業、福祉乗車券、就学援助など、97事業1858億円の事業がターゲットに。これらを見直し、縮小・廃止することも検討の俎上に載せているのではないかとただしましたが、財政局長は否定しませんでした。
堀内市議は、プランの抜本的な見直しを市長に要求。コロナという非常時であり、基金や市債を活用することも含め、思い切った財政出動をすべきだと提案しました。市長は行政運営プランとあわせ「引き続き3つのプランの一体的推進を図る」と答弁し、無反省な姿勢を示しました。
気候危機について、福岡市は政府より10年早く2040年までに温室効果ガス排出の実質ゼロを宣言しています。
福岡市はジャパン・クライメイト・イニシアチブ(JCI)という団体に参加し、市の名前を出して新聞に全面広告を掲載して、政府に対して2030年度までに電力全体の4割から5割を再生可能エネルギーでまかなえと要求しています。
ところが当の福岡市自身の計画では、2030年までに市内の再生可能エネルギーの普及率は8%をめざすという低い目標のままです。
堀内市議は、市長は国には高い要求をしておきながら、自分たちの目標は見直さないのかと追及。環境局長は「市域のエネルギー自給率と結びつくものではない」と苦しい答弁をしましたが、堀内市議は「JCIは、参加団体自身が再生可能エネルギーで4割から5割をまかなうことを参加要件にしていることを知らないのか」と追撃。市長は反論できませんでした。
堀内市議の質問で、「天神ビッグバン」、福岡空港、自動車交通、中小企業振興など市の計画はことごとく「2040年ゼロカーボン」を前提に見直していないことが判明。看板倒れの実態が浮き彫りになりました。
堀内市議は実質ゼロの達成には社会の全分野にわたるシステム改革が必要であり、市のあらゆる施策・計画を「2040年に実質ゼロ」にふさわしい形で見直すとともに、広く市民や企業・団体を参加させた計画策定を行うよう市長に求めましたが、市長は応じませんでした。