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議会報告

2020年6月議会

6月議会を終えて

2020年6月23日 日本共産党福岡市議団

福岡市の6月議会が23日閉会しました。今議会では新型コロナウイルス感染症対策のための一般会計補正予算案60億円が計上され、わが党は一刻も早く市民に給付金などを届け、対策を少しでも前進させる立場から賛成しました。同時に、市民の立場から厳しくチェックをしました。


◆7時限の詰め込みを見直し、社会的距離の取れる35人学級を

学校が全面再開されましたが、市教育委員会は、来年1月までに何がなんでも国・算・理・社・英の5教科の必要時数を消化させることを学校現場に押し付けており、1日最大7時限にして猛スピードで詰め込む授業が子どもたちを追い詰めています。わが党はこのようなやり方を見直し、長い学校休業明けで不安とストレスを抱え、学力格差に苦しんでいる目の前の子どもを丸ごと受け止める教育に転換することを求めました。

また、国の専門家会議の「新しい生活様式」では「最低1メートル」の身体的距離をとることとされていますが、再開された市内の小学校で1万人以上がこの基準を満たさないことが判明し、それが可能となる35人以下学級の全学年実施を提案しました。

第3給食センターの工事が遅れ、10月半ばまで給食がない子どもたちが大量に生まれる問題も発覚し、早急に手立てをとって解消するよう求めました。


◆ひとり親家庭や障害者施設への支援など市民の願い実現を

補正予算案には、他にも多くの感染拡大防止のための支援策が含まれていました。

ひとり親家庭への給付金については、母子世帯では貧困ライン以下の年収200万円未満の家庭が45%にも達しており今回の支援では少なすぎるとして市独自の支援策を求めました。障害者の就労継続支援事業所への補助については、コロナによる減収や工賃を直接補填するものでないとして、市としての横出し・上乗せを要求しました。学生の就職支援については、企業と引き合わせる説明会だけの支援では不十分であり、新卒の雇用を抜本的に増やすよう提案しました。あわせて、高学費に苦しむ学生生活への支援として、学生一人当たり3万円を支給する市独自の支援を提案しました。また、PCR検査について検査数の抜本増、医療・福祉関係者への優先的な検査など、積極的感染拡大防止戦略への転換を求めました。

補正予算案以外にも、市民会館の建替え・須崎公園の再整備に関する議案が出されましたが、市民要求を反映しない整備事業になっている上、管理などをまかせる業者が、過去に悪質な違反を起こしてきた日本管財の関連企業であったため、反対しました。


◆パソナへのずさんな委託を追及 市長のごまかし答弁を批判

10万円の特別定額給付金の支給が遅く、市民から強い不満の声が出ています。わが党は、この業務を市がパソナに丸投げし、仕様書にはいつ事業を完了するのか期日さえ明記されていない事実を暴露しました。また、パソナは約7億円の仕事のうち2億3000万円を子会社などに再委託しており、議会による予算決定、市による事業設計書の作成、パソナによる見積提出、市の決裁、パソナと市の契約、小会社などへの再委託申請、市による再委託承諾などが全て「5月1日」であることが質問で明らかとなり、初めからパソナに決まっていた「出来レース」であった疑いが濃厚になりました。市長は「政令市で一番早い」などと自慢する答弁をしましたが、給付を終えた率が一番高いという意味ではなく、実は申請や郵送の開始が「一番早い」という意味であったことが判明し、市民をだまそうとした市長のごまかしを討論で厳しく批判しました。


◆自衛隊への名簿提供問題を追及 市の情報公開条例違反が明らかに

市長は6月5日に提供の日付を議員にも市民にも一切秘匿したまま自衛隊に名簿提供を行っていた事実が発覚し、わが党は直ちに抗議を行うとともに、6月議会でこの問題を追及し、市民局長は「事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」があると答えましたが、名簿の提供日時を教えることがなぜそれに該当するのか、まともに答えられず、情報公開を定めた市の条例に違反することが明確になりました。


◆意見書の提案、名簿提供撤回の運動など野党共闘が進む

学校公演中止への補助、種苗法改正への慎重議論を求める意見書案が日本共産党、市民クラブ、緑とネットなど野党共闘で提案されました(自民・公明などの反対で否決)。また、自衛隊の名簿提供撤回を求める抗議の場にもこれらの会派に所属する議員が揃いました。わが党は市民クラブの議員とともに、議会への報告を行うよう共同で総務財政委員長に申し入れました。

わが党が立案した「医療機関への更なる経営支援を求める意見書」はコロナ患者を受け入れていない病院への支援要求も含んだものであり、全会一致で採択されました。

また、国民健康保険料引下げへ公費投入を国に要求する意見書採択を求める請願の審査が行われ、わが党は採択を主張しましたが、継続審議となりました。今後大きく広がった3万2000筆の引下げ要求署名の審査が行われますが、わが党として採択に全力をあげていきます。


*    *    *


コロナ危機のもと、国民の意識に「こんな政治でいいのか」という前向きの大きな変化が起こっており、わが党は引き続き市民の要求実現とともに、市政・国政を変える先頭に立ってがんばります。


以上


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