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議会報告

2019年12月議会

12月議会を終えて

2019年12月18日 日本共産党福岡市議団

福岡市の12月議会が開催され、18日閉会しました。


●「桜を見る会」疑惑で市長を追及

国政で大きな問題となっている安倍首相の「桜を見る会」疑惑について、高島市長も、少なくとも5年連続で出席しており、市政の場からこの問題を山口湧人市議が追及しました。メディアでもこの質問は報道され注目されました。

市長は自らの招待理由は不明のまま「公務」として参加してきたこと、安倍事務所主催の「前夜祭」には正式な招待もなく参加し、受付すれば入られたことなどが質問で明らかになりました。そして、理由不明の「公務」や招待もされていない「祭」に参加するため福岡市を2日も空ける市長の「安倍もうで」ぶりの異常さが浮き彫りになりました。

安倍首相による公式行事の私物化、「前夜祭」の公選法・政治資金規正法違反の疑惑、反社会的勢力の参加、官僚の資料破棄などについて市長は「国において対応がなされるものと認識している」などとして一切問題視しない姿勢をとりました。

わが党市議団は、同会をめぐる疑惑の徹底解明を求める意見書案を他の野党ともに提案しましたが、自民党・公明党・令和会などの反対で否決されました。この問題で市民の怒りは沸騰しており、それに背を向けた党派に厳しい審判がくだるでしょう。

わが党は安倍首相の「逃げ切り」を許さず、この問題を徹底解明するとともに、内閣総辞職に向け市民と野党の共闘を進めます。


●「新技術で社会問題を解決」という財界の攻勢と対決

財界は、AI(人工知能)やICT(情報通信技術)で「社会問題を解決する」などという触れ込みでそれを支えさせる規制緩和を要求しています。高島市長は安倍政権と一体でその尖兵となっており、福岡市での電動キックボード(小型バイクの一種)の規制緩和(ナンバー・免許・ヘルメットなどを不要にする)を国家戦略特区で行うよう国に提案しました。

倉元達朗市議はこの問題を一般質問で取り上げ、安全性についての社会合意がなく、国会でも審議されていないとして、特定企業のもうけづくりのために市民を実験台にするのをやめよと批判しました。市政の役割は大企業の利潤確保ではなく市民の安全性の確保だとして、提案の撤回を迫りました。


●若い世代との共同に向けて――気候変動問題を質問

一般質問で地球温暖化・気候変動の問題を取り上げました。これに先立って、全国一斉で天神でも開催され、若い世代が数多く参加した「グローバル気候マーチ」に党市議も加わりました。

パリ協定で「2050年の温室効果ガス実質ゼロ」が掲げられ、国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)でもその「野心的な目標達成」が呼びかけられたにも関わらず、日本政府はその目標に背を向けています。

質問では、福岡市も国と同水準の目標しか掲げていないことや、2030年の市の中間目標も二酸化炭素排出量を1990年比で逆に増やすものになっていることを明らかにし、目標をパリ協定の水準で見直すよう求めました。


●切実な市民の要求をかかげて

12月議会では切実な市民要求や選挙公約の実現に向けて、質問を行いました。

松尾りつ子市議は、市営住宅の管理を住民に押しつけず、市・公社が責任を持つよう議案質疑で求めました。また、公約として掲げた高齢者や単身の若者などへの家賃補助についても提案しました。市は現在、補助制度の検討に入っています。

市民センターの管理が民間の指定管理者になってから、故障が直らない、利用者無視の運営があるなどの実態を暴露し、大企業系列の企業に管理を丸投げする議案の撤回を求めました。

人工島(東区)に新設された小学校が1年目からパンクし、さらに別の小学校を造らねばならない事態に陥るなど、開発での人口集中による過大規模校問題が深刻です。質問では、開発部局と教育委員会が協議して開発を抑制するしくみや、条例による規制などを提起しました。

この他、人権侵害の「ブラック校則」の一掃、「引揚港・博多」の若い世代への継承や平和資料館の設置、災害時における避難所のプライバシー保障や校区単位でのハザードマップの作成などを提案しました。


●意見書案で野党共闘

「桜を見る会」疑惑解明を求める意見書案だけでなく、被災者生活再建支援法の見直しを求める意見書、後期高齢者の窓口負担に関する意見書、大学入試問題での意見書などを野党共闘で提案しました。しかし、いずれも自民党・公明党・令和会などの反対で否決されました。


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議会中の17日に「国保料の引き下げを求める会」が3万2000筆をこえる請願署名を提出しました。日本共産党市議団はこの運動の先頭に立ってきましたが、請願の採択、引き下げなどの実現へ向けて全力で奮闘する決意です。


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