トップ > 議会報告 > 2017年12月議会> 空港アクセスバス事業、民泊新法などをただす
2017年12月議会
空港アクセスバス事業、民泊新法などをただす
2017年12月13日 星野美恵子市議の一般質問
日本共産党福岡市議団の星野美恵子市議は、2017年12月13日、市議会の一般質問を行い、特区の空港アクセスバス事業、民泊新法、赤坂小・草ヶ江小の施設改善問題などについて取り上げました。
国家戦略特区の規制緩和を使った空港アクセスバス事業では、髙島市長の「知り合い」の戸島匡宜氏が代表をつとめる「ロイヤルバス」が事業者として異例のスピード選定をされた疑惑が持ち上がり、日本共産党の中山いくみ団長が9月議会で追及していました。
星野市議は、さらに選定過程を詳細に検証。9月末に戸島氏が市に相談を持ちかけてから、市側がすぐ内閣府や九州運輸局に走り、翌年2月の特区の諮問会議で正式決定するなど異例のスピード選定が浮き彫りになりました。
戸島氏は、諮問会議で正式決定される前の区域会議の場で「運行を開始させていただくことは大変名誉なこと」とあたかも自分に決まったかのような挨拶をしていたことも明らかになりました。
さらに、星野市議は、事業を安定的に継続するために企業の財務状況の重要性を提起。ところが、車両の賃貸料未払いで裁判紛争などを抱えてきた「ロイヤルバス」の財務状況については、「国の事業だ」として市が何ら調査もしていないことが質問で判明しました。
星野市議はこうした経緯を「不公正・不透明」だとして、事業を最初から見直すよう求めましたが、高島市長は「適正な手続き」と答え、拒否しました。
民泊について、星野市議の質問によって、無許可民泊が市内に2,100件あり、昨年度を上回るペースの99件の苦情が市に寄せられていることが判明。星野市議は市内の無許可民泊で女性への暴行事件が起きたことも示し、早急な対策を求めましたが、永渕英洋・保健福祉局長は「県と情報を共有し、県警と連携して適切な対応をしている」と答え、具体的な対策は示しませんでした。
6月に国で民泊新法が制定され、これまで無許可民泊とされていたものも届出や登録さえすれば合法化されます。星野市議は、住居専用地域での民泊の営業を禁止するなど、旅館業法並みの規制を市長に提案しました。
また、民泊新法ではマンションでの民泊を規制するには管理組合規約で「民泊禁止」を明示しなければならず、来年6月の法施行までに間に合わない組合が続出する恐れも。星野市議は「民泊開業の届出はマンション管理組合の了承を必要とする規制をすべき」と提起しました。
星野市議は、京都市などでの民泊規制条例の制定の動きを紹介し、福岡市でも条例制定を求めました。
高島市長は「宿泊施設の供給力不足は今後の成長の足かせになる」と答え、民泊推進の姿勢を表明。条例制定を拒否しました。
このほか、星野市議は、高島市長が無秩序に拡大している都市膨張政策によって、赤坂小・草ヶ江小(中央区)の校区で人口が急増している問題を取り上げ、これらの学校施設の改善問題を質問しました。