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議会報告

2015年予算議会

2月補正議案の反対討論

2015年2月23日 熊谷敦子議員

私は、日本共産党市議団を代表して、本議会に提案されております諸議案のうち、議案第1号及び3号、6号~8号、12号、13号、16号、18号並びに19号に反対し、討論を行います。


まず、議案第1号、一般会計補正予算案のうち総合体育館整備費、及び、議案第7号、港湾整備特別会計補正予算案についてです。

今回補正は、現在博多区にある市民体育館の移転先用地として、47億9000万円かけて人工島の土地4ヘクタールを購入するため一般会計歳出を増額し、そのうち市5工区の3.4ヘクタール分40億円を港湾特会で売り払い収入として受け入れ、港湾関連用地の民間企業への分譲収入とあわせて歳入を70億円増額するとともに、66億円を基金に積み立て、20億円を借金返済に回すなどの内容となっています。

市民体育館については、現地または近隣での建て替えが最適であり、人工島へ移転させることについては与党会派の中からさえ異論が出される状況にあります。しかも、当局は2週間前まで「年度内の予算化はない」と説明していたにもかかわらず、急きょ多額の補正予算を提案したのであります。港湾関連用地が売れたと言っても分譲単価を計画の13万円から最大で28%も値引きし、今年度の7社だけでも22億円も負けてやり、さらに立地交付金を合計で32億8400万円も投げ渡す、そうでもしなければ売れないということであります。市長がどんなにポテンシャルがあると言っても、需要のない人工島の土地を民間企業は買ってくれないのが現実です。市長が3年前に「現実的な試算」だと豪語して見直した事業計画はその通りには進まず、1年目は計画の5割弱、2年目は7割にとどまり、累積収支は3年間で見込みを41億円も下回る事態となったのであります。

基金積み立ての計画倒れを恐れ、また融資銀行から返済を迫られた市長がつじつま合わせのために打った手が、年度末に慌てて土地を一般会計で買い取ってやるということであります。このやり方は青果市場用地に続くもので、人工島破たん救済の常套手段となっていますが、結局、体育館を隠れ蓑にして、人工島の借金を一般会計の借金へと移し、税金を港湾基金へと移したものに他なりません。このような税金・公金のムダづかいは道理のないものであり、市民の理解は到底得られません。人工島事業の最終収支の赤字はどこまで膨らむか分からず、それでもなお推進する市長と議会勢力の責任は極めて重大であります。

したがって、わが党は、人工島の破たん救済のための補正予算案に反対致します。


次に、議案第1号、一般会計補正予算案中、共通番号制度、いわゆるマイナンバー対応のためのシステム改修に係る繰越明許費の補正についてです。

一昨年不十分な審議のまま国会で法が可決成立したマイナンバーは、国が税や社会保障の個人情報を一元管理するものですが、個人のプライバシー情報が容易に照合、集積され、個人情報の漏えいを防止できない欠陥制度であるとともに、導入費用の見込みが数千億円を要しながら具体的なメリットや費用対効果が示されていないこと、徴税強化や社会保障給付削減の手段とされかねないことなど問題だらけの制度です。同じ制度を導入したアメリカや韓国では情報漏えいや「なりすまし」犯罪が多発し、見直しを迫られています。日弁連など各界から反対と廃止を求める声があがっています。しかも、同法施行令では警察や公安調査庁への情報提供を広く認め、それも第三者委員会のチェックの対象外となっているなど危険な仕組みになっているのであります。

したがって、市民の個人情報を危険にさらすマイナンバー導入のための予算補正にわが党は反対します。


次に、議案第16号、市営渡船条例改正案についてです。

高島市長の提案は、志賀島と博多ふ頭を結ぶ志賀島航路のうち、志賀島と西戸崎の間にある渡船場、大岳を廃止するというものであります。わが党は今回議案に断固反対するものであります。

その理由の第1は、大岳廃止に絶対反対というのが住民の明白な意思だということです。港湾局が開いた説明会では「生活において渡船が一番必要な人たちの、その足をなくそうという発想がまず間違っている」、「生活できなくなる。それでも廃止するのか。うちは車もないし、年寄りもいる」、「我々大岳自治会としては、廃止は絶対反対という意見である」など、怒りの声であふれました。廃止反対の署名も集められています。廃止賛成という住民は一人もおりません。44年前に志賀町を編入する時に結ばれた協定書は「渡船事業については、志賀町民の意思を尊重」すると明記しており、それを守るならば、廃止などあり得ないのであります。

理由の第2は、住民の声に一切耳を傾けず、一方的に結論を押し付ける、住民無視のやり方です。港湾局が開いた最初の大岳説明会はわずか半年前の昨年8月末であり、その場は廃止反対ばかりだったにもかかわらず、11月末に2回目を開き、廃止という結論を一方的に通告するだけで、住民が何を言っても「廃止したい」と言って押し付けたのであります。話し合いどころか、始めから廃止ありきの強引な進め方に住民は怒っているのであります。

第3は、大岳住民にとって渡船は生活の足であり、廃止されればたちまち困難になるということです。志賀島渡船は80年以上にわたって西戸崎、大岳、志賀島を結び、住民の通勤、高齢者や障がい者の通院や買い物、子どもたちの通学などの日常生活に欠かすことのできない生活の足としての役割を果たしてきました。これを縮小することは、大岳住民だけでなく地域全体を衰退させることが懸念されます。しかも西戸崎駅などJR香椎線の無人化も強行されようとしており、住民の不安は高まるばかりです。「今こそ、市民の生活交通を確保し、すべての市民に健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要な移動を保障する」と定めた本市生活交通条例の趣旨にも反すると言わなければなりません。

第4は、大岳廃止が高島市長の行革の一環であり、大型開発に財源を集中させるためのものだということです。高島市長の行財政改革プランは、人工島事業やウォーターフロント再整備、都心再整備など財界奉仕の大型開発にあてる財源が不足することを理由に、福祉や教育、文化などあらゆる分野で市民サービスの切り捨てを強行しようとするものです。志賀島航路については「全廃を見据えた抜本的見直しを実施する」との方向を打ち出し、4億円の経費削減を狙っているのであります。今回の大岳廃止は航路の全廃に道を開くものに他ならず、財政を理由に住民の足を切り捨てることは許されません。

高島市長。生活に欠かせない交通手段を切り捨てられる住民の気持ちが分かりますか。「廃止されたら困る」「やめてほしい」と声を枯らして何度言っても聞いてもらえない悔しさがあなたに分かりますか。住民の願いなどお構いなしに平然と廃止する高島市長の態度にわが党は強く抗議するものであります。

したがって、わが党は、今回の大岳廃止の条例案に断固反対するものであります。


最後に、一般会計補正予算のうち、教育費の減額補正及び、保育所施設運営費の増額補正について意見を述べます。

教育費については、小学校の大規模改造が入札不調となり、また便所改造などの工事が国の補助未採択により中止されたことに伴い、校舎等整備費を減額するとの説明でした。全国的に問題となっている公共工事の入札不調の背景には、アベノミクスに一つである不要不急の大型開発の推進による資材高騰と人手不足があります。公契約法及び条例の制定が急がれており、抜本的な対策が求められております。また、いずれも現場からの要望に応えた事業であり、早期完了へ向けた取り組み強化を求めるとともに、国に対して補助採択を強く要求するよう求めるものです。

保育所施設運営費の補正については、昨年の人事院勧告にもとづく国家公務員改定に伴う措置として保育士の処遇改善を行うためなどですが、わずかな改定では増税分や物価上昇分を埋めることにはなりません。ただでさえ低すぎる保育士の給与を抜本的に引き上げなければ処遇改善とは言えません。保育士がその重要な職責に相応しい賃金を得て働き甲斐を持って働き続けられるようにすることこそ、保育士不足解消の決め手であります。国の手立てとあわせて本市独自の対策をさらに強めるよう求めるものです。

以上でわが党の討論を終わります。


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