2015年9月議会
中小企業振興条例の改正を、
箱崎九大キャンパス跡地に巨大商業施設は要らない
2015年9月14日 綿貫英彦議員の一般質問
日本共産党の綿貫英彦市議は、福岡市議会で一般質問に立ち、中小企業振興条例の改正、箱崎九大キャンパス跡地の利用についてとりあげました。
小規模企業者(従業員数20人以下、サービス業などは5人以下)は福岡市の企業数の約6割を占めます。国で2014年に小規模企業振興基本法が制定され、小規模企業者の振興が自治体の責務とさだめられたにもかかわらず、福岡市の中小企業振興条例は、1973年に制定されてから部分的な助成や融資などを定めただけの旧来型の条例のままになっています。
綿貫市議は、髙島市政の5年間で小規模企業が1割減っているにもかかわらず、小規模企業に対する対策予算、官公需発注などを市がまったく把握していない事実を明らかにしました。
北九州市で制定された振興条例では、中小企業の役割をうたった前文や大企業の責務、小規模企業への配慮の規定があります。綿貫市議は、福岡市の現行条例にはこうした規定がないことを追及。福岡県中小企業同友会が市の審議会で同条例の改定を毎年要求していることを示しながら、市内全企業の悉皆調査や小規模企業の代表を加えた検討組織の立ち上げなどを行った上で、中小企業振興条例を改正するよう迫りましたが、市長は改正する姿勢を見せませんでした。
この他、小規模企業の振興のために、住宅リフォーム助成、小規模工事登録制度の創設や、中小企業対策予算の抜本増を求めました。
綿貫市議は、九州大学箱崎キャンパス跡地の利用について、箱崎中学校の移転が九大・住民・市も入った跡地利用協議会で検討案として出されたことについて経緯を質問。教育長は綿貫市議の議会質問や住民からの要望などをふまえて検討が着手されたことを答弁しました。これを受けて、綿貫市議は、同中学校の移転について、閑静な環境や適切な面積などを最優先で確保するよう求めました。
また、同跡地への貝塚公園の移転・再配置については、現在多くの住民に親しまれており、住民や利用者の意見を聞くよう要求。住宅都市局長から「利用者への調査も検討する」という答弁を引き出しました。
同跡地に対しては、イトーヨーカドーやイオンなどが大型の商業施設の進出をめざしており、交通量が激増して周辺環境が悪化することや、周辺商店が打撃をうけることなどを心配する声があがっています。綿貫市議は、跡地利用協議会で「巨大ショッピングモールは絶対反対。立地するようなことになればこれでの話し合いが台無しになる」との住民代表の声を紹介し、「巨大ショッピングモールの立地に市として反対せよ」と市に迫りました。市長はショッピングモールについては言及せずに、個別施設について「適正に配置する」と答弁するにとどまりました。