2015年9月議会
市立幼稚園全廃条例案を撤回せよ
2015年9月10日 倉元達朗議員の議案質疑
2015年9月10日から福岡市の9月議会が始まり、日本共産党の倉元達朗市議は市立幼稚園を全廃する条例案について議案質疑しました。
この条例案は、市教育委員会会議(9月1日)で決定する前に、髙島市長が市政運営会議(8月25日)にかけ、9月議会への上程を決めたという不可解な経緯が明らかになりました。
倉元市議は、市長が決めて市教委がそれを追認したものであり、市教委の独立性を侵すのではないかと追及。教育委員会会議が開かれる前に市当局がすでに議案書の印刷を発注していたことを暴露し、何が何でも11月の来年度入園児募集前の9月議会で押し通す市長の思惑を浮き彫りにしました。
さらに、8月7日から31日にかけて保護者や住民に対して地域で説明会が順次行われている最中に市が条例案上程を決め、市教委も説明会終了の翌日に突然会議を招集してあわただしく決定するなど、住民の意見を聞いて反映させる姿勢がまるで見られない市民不在ぶりを厳しく批判。説明会では廃園に賛成の意見は1件もなく、計画が明らかになって以来2年以上存続を求める声が続いていることを示し、子ども・保護者・関係者らの願いを踏みにじることは許されないとただしました。
倉元市議は、障害児が私立園で次々断られやっと市立園で受け入れてもらえたこと、就園奨励費補助金が増額されても年収260万円以下の課税世帯(片働き、子ども1人)では年10万円以上の負担増になり、経済的理由で入園できないこと、市立園では「小1プロブレム」を防いできた実績や全国的に注目される優秀な研究発表がなされていることなどをあげて、私立園では代替できない市立園の役割を強調。「行革」口実の市立園全廃は許されないとして、条例案の撤回を迫りました。
市長は「公立園は役割を終えた」と答え、全廃を強行する姿勢をあらわにしました。