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2014年度決算特別委員会(2015年10月)
ケースワーカーの問題など生活保護行政をただす
2015年10月9日 倉元達朗市議の質問
2015年10月9日、2014年度決算特別委員会で日本共産党の倉元達朗市議が質問に立ち、生活保護行政の問題点などをとりあげました。
倉元市議は、国による空前の生活保護基準切り下げをやめるよう、市長に求めるとともに、自身の同行体験などをもとに、福岡市の保護行政の現場で行われている申請拒否、プライバシー侵害の実態をつきつけました。
【倉元市議がとりあげたケース】
- 保護申請の意思があったのに、求職活動の量を問題にして「もっと求職活動をがんばって、それでも見つからなかったら来てください」と申請できなかった。
- 申請をしてから受給決定まで1日1000円を目安に貸し付けが行われるはずなのに、ある区では保護課が1日あたり416円しか貸さなかった。
- 保護費で支給されるはずの通院の交通費をケースワーカーが「歩けますよね」と出し渋り、「酒を飲むのを減らせば交通費が出る」と間違った指導をした。
- 申請時の資産調査は原則として書面で行われ、1円単位までの確認は不要なのに、ケースワーカーが申請者の財布をとりあげ、財布を本人の目の前でひっくり返してポンポンと叩いた。
- 申請時に保護課から区役所のカウンターのところで財布の中身をすべて出させられた。
保健福祉局長は、財布のケースなどについて「それはやることではない」「無理矢理確認することまでは必要ない」と認めました。
倉元市議は対応を是正するよう現場に徹底することを要求。大卒3年未満のケースワーカーが全体の8割を占めている事実を示し、経験を蓄積し専門性を高める体制や福祉の専門家の配置などを求めました。また、ケースワーカー1人あたり受け持ち世帯は国の標準では80世帯なのに福岡市では100.6世帯にも及んでいることを指摘し、正確で丁寧な対応を行うためにも正規職員での増員を求めました。
市長は保護基準の切り下げについては「国の責任」だとして切り下げ反対を求めない態度に終始し、ケースワーカー体制の見直しについても現状を「バランスのとれた配置」だと強弁しました。
この他、倉元市議は市民とともに学校施設を点検する「学校ウォッチング」にとりくんで現場を見聞きした結果をふまえ、友泉中学校などを例に樹木剪定を2年に1度から1年に1度にすることやトイレを外から見えないようプライバシーに配慮するように改善することなどを求めました。