2015年6月議会
市保育協会補助金削減・市立幼稚園廃園やめよ
2015年6月24日 倉元達朗市議の質問
2015年6月24日、日本共産党の倉元達朗市議が一般質問に立ち、市保育協会への補助金削減、市立幼稚園廃園の問題などで髙島市長をただしました。
福岡市は、全民間保育園が加入する保育協会に対する「長時間保育手当」「被服手当」「研修費」の3種類の補助金を廃止するとして4月から予算の執行を凍結しています。年5億円にのぼる、保育士の人件費にかかわる重要なものです。
「長時間保育手当」について、こども未来局長は新制度にともなう開所時間の延長に対応する手当であるかのように答弁したため、倉元市議は補助金実施要綱の第6条では保育士の処遇改善を目的としていることを暴露しました。
また、「被服手当」「研修費」の廃止も包括外部監査で単なる給与の「上乗せ」であるという指摘が示されましたが、実際に現場で調査したかを質問すると、現場での調査はしていないことが明らかになりました。
また、倉元市議は、市長が「外部委員会」をつくって自分の都合のいい結論を導こうとしつつ、その間保育協会との話し合いを打ち切ろうとしていることを批判しました。
さらに、保育士が専門職であるにもかかわらず、民間の平均よりも百万円以上年収が低く、福岡県の保育士の平均年収は全国でも最低クラスであることが明らかに。補助金のカットは、処遇改善や保育士不足解消に逆行すると厳しく批判しました。その上で、「専門職なのに低賃金。しかし子どもが好きだから続けている。そんな気持ちに乗っからないで」という、協会の決起大会で訴えた保育士の声を紹介し、補助金の凍結解除と廃止撤回を市長に迫りました。
市長は、あくまでも廃止する姿勢を示しました。
また、市教育委員会が2019年春までに市立幼稚園を全廃する方針を固めたことについても質問。この結論について園関係者・保護者には説明していないこと、市民の反対の声をうけて何ら新しい検討は行われていないことなどが明らかとなり、倉元市議は、廃園の行革方針をやめるよう市長に求めましたが、市長は「公立園として役割を終える」などと答え、全廃方針を変えようとしませんでした。
この他、倉元市議は、今年4月の入所決定できょうだい児が別々の保育園となった事例が250世帯にものぼっている問題を暴露。ポイント制などといって電算処理する機械的対応がきょうだい分離を生み出し、通園の大変さや運動会が同じ日になって子どもがかわいそうだと追及。きょうだい児を同じ保育園に通わせること、認可保育所を新築中心に抜本的に増やすことを求めました。
また、市教委が酒気帯び運転事件の発生を口実に、教職員相互の始業前のアルコールチェックを行おうとしている問題についても質問しました。全教職員を不信の対象にしてよいのかと指摘。子どもたちの教員への信頼を損なうなど、学校現場への影響は大きいとして、人権問題にもなりかねず、やめるように要求しました。