2015年6月議会
戦争法案反対、ブラック企業規制条例、中3まで通院無料に
2015年6月23日 堀内徹夫市議の質問
日本共産党の堀内徹夫市議は、2015年6月23日、福岡市議会で初質問に立ち、戦争法案、ブラック企業対策などの問題をとりあげました。
戦争法案が強行されれば、自衛隊が「戦闘地域」にまで行けるようになるとともに、ドイツ軍が55人の犠牲者を出したアフガンでの国際治安支援部隊(ISAF)のような活動に参加できるようになります。堀内市議は、選挙中から寄せられた不安を訴える市民の声を紹介しつつ、戦争法案によって憲法違反である海外での武力行使に道が開かれ、自衛隊員が「殺し、殺される」関係に投げ込まれるリスクが高まるのではないかと追及しました。
総務企画局長は「国の専管事項」「国会の議論を注視する」と他人事のような答弁をしましたが、福岡市に自衛隊員とその家族が1000人近くいることが質問で明らかになり、市民の命に対する市の無責任ぶりが浮き彫りになりました。
また、日本に攻撃もないのに、米軍が国際法違反の戦争を起こし、日本が米軍の後方支援や集団的自衛権を行使した場合、戦争法案によって福岡市が協力を求められるケースがあることを指摘。協力を拒否すべきではないかとただすと、髙島市長は答弁にたたず、局長が「個別具体的にどのような対応が可能か、関係法令にてらして判断する」などと答え、無法な戦争であっても「協力しない」と言えない市の姿勢があらわになりました。
堀内市議は「戦争法案やめよ」という世論の広がりを示して、髙島市長に対して戦争法案に反対するよう迫りましたが、市長は「国の専管事項」「国会において十分な議論がなされている」と答弁し、事実上安倍政権に追随する態度に終始しました。
若い人を使い捨てにするブラック企業・ブラックバイトへの対策については、市が独自の調査をしていないことが明らかに。堀内市議は、厚労省の調査で福岡地区でのブラック企業の疑いがあるのは44社にのぼったことや民青同盟福岡県委員会がつかんだ「月35時間以上は残業代が出ない」「テスト期間中もバイトを休めない」などの実態をつきつけました。
また、福岡市の労働問題での相談件数が年84件しかないのに、他政令市では独自に相談をおこない、千件から2千件もの相談を受けている事実を示し、「ケタも違えばやる気も違う」と本市の消極性を批判しました。
さらに、労働者の権利を啓発する「働くあなたのガイドブック」(福岡市発行)の発行部数をいっそうふやしてブラック企業問題での特別ページをつくるとともに、若者むけにブラック企業問題に特化した啓発パンフレットの作成などを求めました。
堀内市議は、市独自の体制をとって、調査・相談・啓発などをするよう提案するとともに、ブラック企業規制条例の作成着手を迫りました。
経済観光文化局長は条例について「国の法改正を注視していく」と述べるにとどまりました。市長は「ブラック企業は絶対に許してはならない」と述べたにもかかわらず、「国と県と連携をはかる」などと消極的な姿勢を示しました。
この他、堀内市議は中学3年生までの通院無料化をとりあげ、「4人の子どもを歯医者に連れて行ったら3人に虫歯が見つかり、1万3000円の窓口負担になった。とても次週以降行けなかった」などの切実な声を紹介。子どもの6人に1人が貧困に陥っている今だからこそ通院の無料化を急げと迫りました。 市長は「検討する」と述べるだけでした。