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2015年12月議会
JR香椎線駅無人化、介護保険、余熱利用センター廃止の問題で市民の声を聞け
2015年12月15日 綿貫英彦議員の一般質問
日本共産党の綿貫英彦市議は、2015年12月15日、福岡市議会で一般質問に立ち、JR香椎線駅無人化、介護保険、余熱利用センター廃止の問題について髙島市長をただしました。
R香椎線駅無人化について、JR九州は新しいサポートシステムでサービスがむしろ向上したなどと言っていますが、綿貫市議は住民団体のアンケートの声を紹介しました。
- ○奈多駅で特急の指定席の切符が買えなくなった。
- ○子どもたちの割引制度の手続きをするのに香椎駅まで行かないとできなくなった。
- ○車いすの母は月1回外出していたが、無人化で外出できなくなった。
- ○駅員がいたときは舞松原駅で線路に転落した人を駅員が助けているのを見たことがあるが、無人化でできなくなる。
- ○駅員がおらず高齢者がわからないことを聞けずに困っていた。
- ○奈多駅で西戸崎行きの電車の最後尾につかまって遊んでいる中学生を見たが、駅員がいなくなったので自分で警察に電話した。
綿貫市議は、これらはサービスや安全性の低下ではないのかと追及。JR側はすすんで住民に説明会を開くことをしていないことが質問で明らかとなり、市の生活交通条例や国会での大臣答弁にてらしても許されず、市が手だてをとらせるよう求めました。香椎線の駅無人化反対で積極的に動いている他自治体の首長の例をあげ、髙島市長も駅無人化撤回をJRに求めるよう迫りました。
市長はJR九州の態度を「適切」としつつも、「サービス低下をまねかないようJR九州に働きかけていきたい」と答えました。
介護保険については制度改悪によって、福岡市では65歳以上のうち年収280万円以上の単身者、346万円以上の夫婦が、1割から2割へ利用料が負担増となり、要支援・介護認定者の約1割にあたる人に影響が出ていることが明らかに。
東区の要介護3の夫とそれを介護する妻のケースでは、負担増によってデイケアやショートステイの回数を削っている実態を紹介。こうした事例が各地で起きる危険があると市長をただしました。
また、ホームヘルパーについて「非常に重要な仕事」(市の答弁)としつつも、仕事がきついのに低賃金のままにされている実態が質問で浮き彫りになり、保健福祉局長も「採用が困難な状況」とヘルパーが不足していることを認めざるをえませんでした。
綿貫市議は、利用料の2割負担撤回を国に求めると同時に、利用料軽減や介護労働者の賃上げのための本市独自の手だてを市長に迫りましたが、市長はこうした市独自の施策について「考えていない」と冷たく答え、国の制度改悪についても「制度を維持するため必要なもの」と答弁し、安倍政権の悪政に追随する姿勢を示しました。
東区蒲田地区にある「クリーンパーク(清掃工場)・東部余熱利用センター」(風呂)の廃止について、綿貫市議は、蒲田団地の住民の声を紹介して、地元の住民にはほとんど知らされていないと批判。環境局長は「地元自治会と協議し同意を得ている」とくり返しましたが、広く住民に対しては、市は直接説明会などを行っていないことが質問で明らかになりました。
綿貫市議は、清掃工場建設によって地元への負担や不安が増す中で、余熱利用施設ができた経緯をのべ、新工場建替えの際の住民の要望書では、余熱利用施設の新設を望んでいたのに、その後廃止方針を出すなど許されないと述べ、新設を求めました。
市長は廃止を強行する姿勢を示し、「利用者への周知には十分つとめる」と述べるだけでした。