2014年予算議会
障害者の介助切り捨て問題、過大規模校の解消、まつぼっくり保育園の存続
2014年3月5日 星野美恵子市議の補足質疑
星野美恵子市議は、2014年3月5日、福岡市議会で補足質疑に立ち、障害者の介助切り捨て問題、過大規模校の解消、まつぼっくり保育園の存続について市長や教育長をただしました。
福岡市は介護保険ではサービスが足りない65歳(特定疾病がある人は40歳)以上の障害者に、障害者福祉サービスを上乗せする場合、対象を原則的に要介護5のみに限っています。
星野市議は、まもなく65歳になるAさんの場合、通院や入浴介護など月200時間の障害者福祉サービスが利用できていたのに、要介護4であることを理由に介護保険の給付だけになり、75時間に削減されてしまうケースをとりあげました。
また、特定疾病の一つであるALS(筋萎縮性側索硬化症)である61歳のBさんは、介護保険の適用だけしかなく、やはり要介護度は4とされており、75時間しかサービスが受けられません。星野市議は、Bさんが介助サービスの利用で月20万円以上を自費負担している実態をつきつけ、自己負担なしの障害者福祉サービスが適用されなければ生きていけないと告発しました。
星野市議は、介護度や年齢にかかわりなく障害福祉サービスを受けられるよう改善すべきだと市長に迫りました。
保健福祉局長は、4月から国が障害者福祉サービス支給の判断基準を変えることをふまえ、市として障害福祉サービスを上乗せする「基準の見直しを検討する」と答弁しました。
福岡市には1,000人規模のマンモス校が小学校4校、中学校2校もあります。福岡市では学級数が31以上の学校を「過大規模校」と定め、その状態が一定期間継続すれば適正化の手だてをとるとしてきましたが、名島小(東区)は現在32クラスで今後35クラス、平尾小は現在30クラスで今後35クラスになることが教育委員会の推計で予想されています。
星野市議は、過大規模が5~6年以上も継続する状態が続くのは許されないとし、学校保健安全法の趣旨に反すると追及。早急に分離・新設にとりくむよう求めました。複数の校区では、マンション開発が集中し、児童生徒数が急増して過大規模校が問題となってきましたが、市は何の手だてもとってきませんでした。星野市議はこれを批判し、マンション規制を提案しました。
教育長は、過大規模の問題を認識しながら、教室の増設などで対応するという無責任な答弁をしました。
九州大学の箱崎キャンパス内にある認可保育所「まつぼっくり保育園」が、九大の移転にともない存続が問題になっています。星野市議は、地元の4校区からも存続の要望が出ている事実をあげ、「存続は市の責任だ」と迫りました。こども未来局長は同地域の保育需要が高いことを認めながら、九大と園との話し合いを「見守る」という態度に終始しました。
星野市議は、買い取りの援助のために「公用・公共用優先の原則」や国の制度を活用して、市が保育園と一体になって、九大と話し合うように求めましたが、市長は「市として建設費補助や助言をしている」などと「傍観者」ともいうべき答弁をしました。