2014年予算議会
公契約条例、木質バイオマス利用、住宅リフォーム助成について
2014年3月6日 熊谷敦子市議の補足質疑
2014年3月6日、福岡市議会で日本共産党の熊谷敦子市議は、公契約条例、木質バイオマス利用、住宅リフォーム助成について、代表質問の補足質疑をしました。
公契約条例は、公がおこなう工事や業務委託で働いている労働者に適正な賃金を支払うためものです。全国の自治体で広がり、政令市でも相模原市や川崎市で制定されています。
熊谷市議は「生活関連公共工事推進連絡会議」の報告書を示し、引き上げられたはずの設計労務単価が福岡市の公共工事では現場の下請労働者には反映されていない事実をつきつけました。また、最低賃金法との関係で公契約条例に問題があるかのように市が述べていることについて、熊谷市議は、麻生首相(当時)の国会答弁書を示し、「問題ない」と回答していることを指摘しました。さらに、「零細経営を圧迫する」と市が述べていることについても、公契約条例を導入する直方市の審議会では賃金が一定化しすぐれた技能者が集まってくると経営者含めて歓迎されていることを明らかに。
また、熊谷市議は、区役所の窓口業務で働く派遣労働者に調査をおこない、給与明細をかざして月9万円の手取りしかないことを暴露。市は毎月632万円の委託料を支出しているのに、労働者には400万円しか回らず、地場外の派遣会社がボロもうけしていることを示し、官製ワーキングプアが生み出されている実態を告発しました。
熊谷市議は公契約条例の制定を迫りましたが、市長は「他都市や国の動向を見ながら検討する」と述べるにとどまりました。
熊谷市議は、木質のチップやペレット、薪などの木質バイオマスの活用について質問。森林組合での聞き取りをもとに、木質バイオマスの活用で間伐材の需要を高めることによって、雇用を増やし、地域内循環を活発にさせると述べ、公共施設への木質バイオマスを燃料とする器具の導入などを求めました。
市長は木質バイオマスの活用の効果を認めつつ、活用方法については「調査・検討していく」と答えました。
この他、熊谷市議は住宅リフォーム助成制度の導入を要求。人工島破綻救済のための企業立地交付金として5億9,000円を受け取る上組はわずか5人しか雇用をふやさないと述べ、24倍もの経済効果をもつ住宅リフォーム助成の効果は明らかだと指摘しました。
経済観光文化局長は「一定の経済効果はある」と認めたものの、導入は「ふさわしくない」と時代遅れの答弁をくり返しました。