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議会報告

2014年9月議会

9月議会を終えて

2014年9月19日 日本共産党福岡市議団

福岡市の9月定例議会は9月16日閉会しました。日本共産党は、髙島市長の出張問題をめぐり百条調査委員会の設置を求めるとともに、保育現場の要求に応えていない子ども・子育て支援法関連の条例案など市長提案の議案15件について、宮本秀国市議が反対討論を行いました。


髙島市長の出張問題をめぐり百条調査委員会設置を要求

中山いくみ市議は、一般質問で髙島市長の出張問題をとりあげました。4年間の市長の出張に対する詳細な調査をもとに、出張自体の必要性の無さ、公務と私的用務の混同などを具体的に指摘しました。特に2014年2月の東京出張については、タクシーチケットの私的流用を隠すために、市長自身が決裁・押印し終えた書類を次々書き換え、「事務処理のミス」などと言い逃れようとしましたが、出張命令書や航空運賃の領収書、情報公開文書を偽造したのではないかという疑いはますます深まりました。中山市議は疑惑解明のために地方自治法にもとづく百条調査委員会の設置を要求しましたが、自民・公明・みらいなどが同意せず、見送りとなりました。日本共産党市議団は引き続きこの問題を追及していきます。


保育現場の声に応えない子ども・子育て支援法関連の条例案は抜本見直しを

議案質疑には星野美恵子市議が立ち、保育施設などの基準を定める子ども・子育て支援法にもとづく条例案について、面積基準や給食の自園調理などを後退させずに国の基準に上乗せした点については評価しましたが、面積や人員配置の充実、営利企業の参入規制、風俗施設近辺への立地規制などを求める保育現場の声に応えていないことを批判しました。そのうえで、保育士や保護者からも不安の声があがり、新制度の影響も計り知れない中で、新制度への移行を急ぐべきではないとして、抜本的な見直しを求め、条例案には賛成しませんでした。また、こども病院の人工島移転を完了させる議案についても反対し、跡地またはその周辺に新しい小児科を設置して西部地域の医療体制を確保するという市長の約束が果たされていないことを批判して、実行を求めました。

関連して、市立幼稚園の全廃計画についても撤回を要求しました。この質疑の中で新年度の募集については例年通り行うとする答弁を引き出しました。


特別支援学校の改善、特養ホーム増設など求める

一般質問では、熊谷敦子市議が特別支援学校の改善を求めました。児童生徒が増えている東福岡・生の松原両校への現地調査にもとづき、教室不足が慢性化し、子どもや教職員が困難におかれている実態を告発しました。教育長はドアの改善の検討などを答弁しました。また、本市でも要支援者が介護保険から外され専門的サービスを受けられる人が減る問題や、特養老人ホームから要介護2以下の人たちが締め出される問題を追及しました。市長が「待機者解消」の公約を果たしていないことをつきつけ、2,000人をこえる待機者の解消へむけ特養ホームの抜本的な増設を迫りましたが、市長は解消を口にせず、国言いなりの無責任な態度に終始しました。


子どもの医療費助成拡充を県に求める意見書採択

県に乳幼児医療費支給制度拡充を求める意見書は、日本共産党を代表して綿貫英彦市議が提案し、賛成多数で可決されました(自民党・みらい福岡は反対)。また、公契約条例、住宅リフォーム助成を県に求める意見書も提案しましたが、自民・公明・市民クラブ・みらい・維新などの反対で否決されました。

JAなどから出された農業・農協の解体に反対する意見書は全会一致で採択されました。この他、「垂直離着陸輸送機オスプレイの佐賀空港配備に反対する意見書」「消費税の税率引上げ決定に反対する意見書」についても賛成しましたが、前者については自民・公明・市民ク・みらいなどの反対、後者については自民・公明・みらいの反対で否決され、民主党系議員の多い市民クラブは対応が分かれました。


中3までの医療費無料化の請願署名5万3千人分を提出

今議会は、様々な形で市民のエネルギーの大きさが示されました。中学3年生までの医療費無料化を求める5万3,209人分の請願が提出されました。実質2か月で急速に集まり、10月下旬までに10万人分到達をめざしてさらに運動が広がっています。今議会でも日本共産党が拡充を要求しましたが、市長は拡充にふみきらず、自らの公約に背を向けました。実現へむけ引き続き日本共産党は議会内外で奮闘します。また、高齢者乗車券のタクシー利用拡大についての請願が全会一致で採択されました。これは8月の請願審査で自民党が継続審査にしようとしていたのに対し、日本共産党が再考を要求して採択されたものです。


たけむら久美子さんとともに市政の刷新をめざし全力

今議会で髙島市長は次期市長選への立候補を表明しましたが、日本共産党は質問の中で、市長が疑惑を自ら解明せず、こども病院の人工島移転をはじめ市民を裏切ってきた4年間をふりかえり、即刻辞任を迫りました。

歴代市政が市民からくり返し審判を受け退場させられたのは、財界奉仕で人工島事業などムダな開発に熱中し市民を犠牲にしてきたためであり、この路線を突き進む髙島市長にもはや市政は任せられません。すでに市民から退場の審判を下された前市長や、髙島市政に100%賛成してきたにもかかわらず市長選への出馬を表明した自民党市議も同じです。

長年子どもや住民の運動にたずさわり、幅広い立場の人々と共同してきた無所属のたけむら久美子さんでこそ、開発優先・市民犠牲の市政を大もとから変えられます。日本共産党はたけむら久美子さんとともに、「市民が主人公」の新しい市政を実現するために全力をあげる決意です。


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