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議会報告

2014年9月議会

9月議会反対討論

2014年9月16日 宮本秀国議員

宮本秀国議員

私は、日本共産党福岡市議団を代表して、本議会に提案されている諸議案のうち、議案第174号ないし181号、186号、187号、194号、195号、197号並びに198号に反対し、討論を行います。

はじめに、議案第177号ないし第181号、子ども・子育て支援法制定に関連する条例案5件についてです。

本議案は、国の子ども・子育て支援法の制定とともに、それに関連して児童福祉法等の一部が改定されたことにともない、保育施設等の基準を定める条例です。


まず、職員配置や面積基準などの条件についてです。

市民や保育関係者の運動におされ、家庭的保育事業や小規模保育について、スタッフ全員が保育士資格を持たなければならないとしたこと、連携施設の確保を猶予なく義務づけたことなどは国の基準を上回るものであり、評価できるものです。認定こども園についても面積基準、給食の自園調理など、国の基準に上乗せして、これまでの本市の保育所基準と同等のものを維持することができました。

しかし、これだけではまったく不十分です。

入所定数を増やして詰め込みに次ぐ詰め込みを押しつけてきた本市の保育現場では「本を読む子の横で走り回る子がいる」「給食もすまない部屋で昼寝の準備に入らないといけない」などの悲鳴があがっており、面積基準の拡大は一刻の猶予もならない課題となってきました。条例案はこうした現場の声に応えるものとはなっておりません。

また、保育料は公定価格に上乗せして徴収することが可能になりました。委員会審議の中で市側は、豪華な施設を建設した場合、公定価格以上の分が上乗せされる例などを示しました。預けられる保育所がなかなか見つからない保護者にとって、上乗せした分を追加負担として求められることは、拒みがたいものであります。

さらに、中央保育園の問題をきっかけに、風俗営業の施設の近くに保育施設等をつくることに対し、何の規制もないことが浮き彫りになり、我が党は条例案にこうした規制を盛り込むよう求めましたが、手だてがとられておりません。

また今回、国の子ども・子育て支援法によって、営利企業の保育参入が大幅に規制緩和されました。これまで本市では、保育の公的責任を維持し、市場化に反対する関係者の運動によって、営利企業の参入を規制してきましたが、これを後退させることなく、もうけ本位のやり方が保育の現場に持ち込まれることがないよう手だてを求めておきます。

委員会審議の中で、髙島市長が立てた次期の計画では、認可保育所の増やし方を今期に比べて半分に減らしてしまうことも判明しました。今回の条例化にもとづく「多様な手法」での保育を口実にして、肝心の認可保育所の建設を大幅に後退させることは許されるものではありません。いまだに希望する保育園に入れない子どもが1,000人を超えているのが本市の現実であり、真の待機児童解消のためにも認可保育所を大きく増やせというのが現場の切実な声です。

このように、子ども・子育て支援法制定に関連する条例案は、現場の意見に真摯に耳を傾けて、抜本的に見直すべきものであります。加えて、新制度が複雑でわからない、国の補助等は保障されるかなど、現場からも不安の声があがり、新制度の影響も計り知れないなかで、新制度への移行を急ぐべきではありません。

よってわが党は、子ども・子育て支援法制定に関連する条例案に賛成することはできません。


次に、議案第186号、独立行政法人 都市再生機構による都市公園の新設工事の施行に関する同意についてです。

本議案は、独立行政法人 都市再生機構URが本市に代わって、舞鶴公園の拡張部での都市公園の新設工事を施行することについて、議会の議決を求めるものです。

福岡高等裁判所が城内から移転するため、跡地を舞鶴公園の拡張部として、約70億円の事業費をかけて公園にします。この事業はURの防災公園街区整備事業を活用するため、URが用地を一括して取得、公園を整備し、整備完了後に市が買い取りを行います。

今回のような事業手法では、市が直轄で事業を行う場合と比較し、民間事業であるURがつくったものを、後で市が買い上げることになるため、事業の計画段階や執行段階で市民や市議会が事業をチェックし、市民の声を反映させることが困難になります。これでは都市公園法に定められた「都市公園の健全な発達を図り、もつて公共の福祉の増進に資する」という責務を本市として果たすことはできません。

加えて、六本松跡地の青少年科学館のように、URからの買い上げは、市が直接土地を買う場合に比べ、相当割高になる恐れがあります。

税金を適正に使い、防災と公園整備という事業を、責任を持って進めるために、事業を本市直轄で行うべきであります。

よって、我が党は、市民や市議会のチェックを弱め、税金をムダづかいさせて、特定の民間業者を儲けさせる、このような議案を認めることはできません。


次に、議案第187号、地方独立行政法人 福岡市立病院機構の定款の一部変更についてです。

本議案は、人工島の新病院完成にともない、福岡市立こども病院・感染症センターを中央区唐人町から今年11月1日付で移転するにあたって、県へ返上する感染症センターの名称を外すとともに、住所を変更する議案であります。

髙島市長は2011年5月の移転決定時に、「地域医療の核となる小児科を跡地及びその周辺に新設する」と約束しており、我が党はその実行を求めてきました。にもかかわらず、市当局は今回我が党の議案質疑に対し、「選択肢の一つとして示したもの」などと言い逃れようとしました。しかし、委員会での我が党の追及の前に「現地に小児科は設置されていない」と認め、市長の約束違反が明らかになったのであります。このままでは、西部地域の小児医療の空白は、深刻なものになります。

また、2つの市立病院が独立行政法人化して、看護助手の雇い止め事件も発生するなど、労働条件が悪化していることも、我が党の質疑を通じて明確になりました。市直営時と比べ、医師・看護師・職員の半数前後が辞めており、かわりに麻生グループである飯塚病院出身の人員が増えています。我が党は市立病院での不当な雇い止めをやめるよう指導を求めましたが、市長は、市が関与すべきでないという無責任な姿勢をあらわにしました。

よって、問題だらけのまま移転を強行する本議案を我が党は認めるわけにはいきません。


次に、議案第174号、福岡市一般会計補正予算案のうち、小学校空調整備PFI事業についてです。

本市は2015年度に福岡市立小学校の全普通教室にエアコン設備を整備するとしています。今回の補正は、PFI方式を採用することにより、エアコン設備の設計・施工、および維持管理等の費用として、2015年度以降から12年間の債務負担行為の補正を行うものです。

今回の補正で、早期導入や財政負担の平準化などを理由にPFI方式が採用されましたが、本来、市民や我が党の要求を早くから検討し、計画的に設置しておれば、今回のように慌てて実施しなければならない事態は生じませんでした。

本議会の委員会審議における我が党の質問の中で、体制をとれば市が直接に発注をかけて導入できることが明らかになりましたが、大手への一括発注にならざるをえないPFI方式に髙島市長が固執したために、地場の中小企業・業者の参入が狭められることになったのです。

よって、我が党は、PFI方式を採用する今回の補正に賛同することはできません。


次に、2014年度 城浜住宅 新築工事請負契約の締結、今津運動公園 公式野球場 内野スタンド新築工事請負契約の締結、中部汚泥再生処理センタープラント設備工事の増額補正など、工事契約にかかわる諸議案について意見を述べます。

これらの契約は、1者入札、または最初の入札が不調に終わったため増額の補正によって再度の入札を行おうとするものです。このような事態が広がっている根底には、自民党・公明党がすすめる経済政策、いわゆるアベノミクスの影響があります。

アベノミクスによる建築資材の高騰のもとで、地場中小企業が苦境に立たされる一方、現場の建設労働者には、公共工事設計労務単価を大幅に下回る賃金が支払われています。例えば大工の場合、公共工事設計労務単価では福岡県なら1日1万8,300円のはずですが、建設団体が最近福岡市でおこなった調査では平均1万4,623円の日当しか受け取っていない実態が明らかにされました。アベノミクスは地場の中小企業と建設労働者を苦しめるものでしかなく、いまや重大な失政であることが明らかになりつつあります。

我が党は、地場中小企業や現場の建設労働者を守るため、本市が公共工事の入札を適正なものにするよう強く要求しておきます。


以上で、我が党の討論を終わります。


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